移動業務
移動業務(いどうぎょうむ)は、無線通信業務の種類の一つである。 定義総務省令電波法施行規則[1] 第3条第1項の各号に次のように定義している。
引用の促音の表記は原文ママ 概要定義にみるように移動局と陸上局または移動局相互間の無線通信に関する業務である。ここで、
これらの細別された無線局は、細別された移動業務と対応するものであり、業務と無線局の種別との関係は下図のようになる。 移動局 (種別) 移動業務 (種別) 陸上局 ┃ ┃ ┃ ┣━┳船舶局━━━━┳━━海上移動業務━━━━━━━━━海岸局━━━━━┫ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┣遭難自動通報局┫ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┗船上通信局━━┛ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┣━━航空機局━━━━━━航空移動業務━━━━━━━━━航空局━━━━━┫ ┃ ┃┣航空移動(R)業務 ┃ ┃ ┃┗航空移動(OR)業務 ┃ ┃ ┃ ┃ ┣━━陸上移動局━━━━━陸上移動業務━━━━━━━━┳基地局━━━━┳┫ ┃ ┃ ┃ ┃┃ ┃ ┃ ┗陸上移動中継局┛┃ ┃ ┃ ┃ ┗━━携帯局━━━━━━━携帯移動業務━━━━━━━━━携帯基地局━━━┫ ┃ ┃ (携帯受信設備)───無線呼出業務━━━━━━━━━無線呼出局━━━┛ 注 携帯受信設備は無線局ではないが参考として記載する。いわゆるポケベルのことである。 沿革にみるとおり、電波法令制定当初は海上・上空・陸上の分野ごとを想定した定義がなされていた。 この為、海上・上空・陸上の二つ以上にわたって使用する又は人が携帯して使用する携帯移動業務は無く、携帯局・携帯基地局にあたる無線局は移動局・陸上局として免許された。 後に携帯移動業務、信号報知業務(現行の無線呼出業務)と追加され、今日の形態となった。 沿革1950年(昭和25年)- 電波法施行規則制定[2] 時に移動業務、海上移動業務、航空移動業務、陸上移動業務が定義された。現行と異なる定義は次のとおり。
1958年(昭和33年)- 携帯移動業務が定義された。 [3] 1960年(昭和35年)- 海上移動業務の定義が「船舶局と海岸局との間、船舶局相互間又は遭難自動通報局と船舶局若しくは海岸局との間の無線通信業務」と改正された。 [4]
1968年(昭和43年)- 定義が「移動局(第8号の3の信号受信設備を含む。)と陸上局との間又は移動局相互間の無線通信業務」と、 また、信号報知業務が「信号受信設備(陸上(河川、湖沼その他これらに準ずる水域を含む。次条第1項第12号及び第13号において同じ。)を移動中又はその特定しない地点に停止中に使用する受信設備であって、もつぱらその携帯者に対する単なる合図としての信号を行なうためのもの(無線局のものを除く。)をいう。次条第1項第7号の2において同じ。)と信号報知局との間の無線通信業務」と定義された。 [5]
1975年(昭和50年)- 海上移動業務の定義が現行のものとなった。 [6]
1982年(昭和57年)- 定義が「移動局(信号報知業務の信号受信設備を含む。)と陸上局との間又は移動局相互間の無線通信業務(陸上移動中継局の中継によるものを含む。)」と、 また、陸上移動業務の定義も「基地局と陸上移動局との間又は陸上移動局相互間の無線通信業務(陸上移動中継局の中継によるものを含む。)」と改正された。 [7]
1985年(昭和60年)- 定義が「移動局(信号報知業務の携帯受信設備を含む。)と陸上局との間又は移動局相互間の無線通信業務(陸上移動中継局の中継によるものを含む。)」と、 また、信号報知業務が無線呼出業務となり定義が「携帯受信設備(陸上(河川、湖沼その他これらに準ずる水域を含む。)を移動中又はその特定しない地点に停止中に使用する無線設備であって、専らその携帯者に対する単なる呼出し又はこれに付随する通報を受けるためのもの(無線局のものを除く。)をいう。)と無線呼出局との間の無線通信業務」となった。 [8]
1987年(昭和62年)- 定義が「移動局(陸上(河川、湖沼その他これらに準ずる水域を含む。次条第1項第12号及び第13号において同じ。)を移動中又はその特定しない地点に停止中に使用する受信設備(無線局のものを除く。第8号及び第8号の3において「陸上移動受信設備」という。)を含む。)と陸上局との間又は移動局相互間の無線通信業務(陸上移動中継局の中継によるものを含む。)」と、陸上移動業務の定義が現行のものと、無線呼出業務の定義が「携帯受信設備(陸上移動受信設備であって、専らその携帯者に対する単なる呼出し又はこれに付随する通報を受けるためのもの(無線局のものを除く。)をいう。)と無線呼出局との間の無線通信業務」となった。 [9] 1995年(平成7年)- 無線呼出業務の定義が現行のものとなった。[10] 2016年(平成28年)- 定義が現行のものとなった。[11] 引用の促音、送り仮名の表記は原文ママ 出典
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