異極鉱

異極鉱 hemimorphite
異極鉱
分類 ケイ酸塩鉱物
化学式 Zn4Si2O7(OH)2・H2O
結晶系 斜方晶系
へき開 二方向に完全
断口 貝殻状
モース硬度 5
光沢 ガラス光沢
無色白色、淡青色、淡緑色、淡黄色など
条痕 白色
比重 3.5
蛍光 なし
プロジェクト:鉱物Portal:地球科学
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異極鉱(いきょくこう、hemimorphite、ヘミモルファイト)は鉱物ケイ酸塩鉱物)の一種。世界中に広く分布している。酸化帯に形成される。化学組成は Zn4Si2O7(OH)2・H2O。斜方晶系

将棋の駒のような五角形の結晶になるのが特徴で、結晶の両端の形状が異なる(異極晶(hemimorphic crystal))ことから命名された。ただし、結晶の他に、球状の集合体になることも多い。

菱亜鉛鉱と間違われることが多く、かつては共にカラミンと呼ばれて亜鉛の原料や医薬品として用いられた。希塩酸の中に入れるか、ブラックライトを当てると見分けられる。希塩酸の中に入れると異極鉱は泡を出さずに溶け、それに対して菱亜鉛鉱は炭酸ガスを出して溶ける。また、ブラックライトを当てると、異極鉱は蛍光しないが、菱亜鉛鉱はピンク色に蛍光する。

産出する場所

日本では岐阜県神岡鉱山が有名である。産出量が多い。また、大分県木浦鉱山からは褐鉄鉱母岩についた無色の結晶群が産出する。外国では、アメリカネバダ州カリフォルニア州が有名。産出量が多い国としてはイタリアサルデーニャ島など。また、メキシコではマピニサンタエウラリアで日本の大分県と同じく無色の結晶群が褐鉄鉱の母岩についた状態で産出する。

関連項目

参考文献

外部リンク