『瑠璃色にボケた日常』(るりいろにボケたにちじょう)は、伊達康による日本のライトノベル。イラストはえれっとが担当している。MF文庫J(メディアファクトリー)より2012年10月から2013年11月まで刊行された。第8回MF文庫Jライトノベル新人賞佳作を受賞[1]。
あらすじ
紺野孝巳は、中学のときの野球部のチームメイトの幽霊に悩まされている。いろいろな方法で除霊を試みるが失敗だった。ある時、校内の噂で霊能者の少女・有働瑠璃の所属する『お祓い研究会』を訪れるのだったが、おはらいではなくおわらい。そこはなんと『お笑い研究会』だった。謎の会話から孝巳にセンスありと認めた瑠璃は、その場で孝巳を入部させてしまう。さらに“霊導師”を名乗る学校一の美少女・鴫原翠まで現れる。いろいろなことに巻き込まれていくのであった。
登場人物
- 紺野孝巳(こんの たかみ)
- 本作の主人公。元野球部だが、事項で野球ができなくなる。瑠璃によって強引におはらい研究会に所属させられる。
- 有働瑠璃(うどう るり)
- 小柄な黒髪の美少女。霊能者だがお笑い芸人志望。
- 鴫原翠(しぎはら すい)
- 金髪の大人びた美人で、高校生。霊能者。瑠璃の古い知り合い。アニメソングが好き。
- 山根由香子(やまね ゆかこ)
- 気弱な同学年の女子生徒。不良にレイプされ妊娠した。
- 三塚柘榴(みつづか ざくろ)
- たまに関西弁を話す。Fカップ。
評価
第8回MF文庫Jライトノベル新人賞で審査員を務めた日日日は本作を以下のように評している。
どちらかというと一般文芸のエンターテイメント作品に近い印象で、ライトノベル基準だと悪目立ちしますが一般文芸の物差しで見るとあまり特別なことをやっておらず、幽霊が見えるとか漫才で解決とか中絶とか自殺とか、わりとよくある題材なので高評価を得られませんでした。この作品の場合はライトノベルからカテゴリエラーしてる部分を切除してしまえばこの作品らしさがなくなってしまうし、かといっていわゆる萌えとか流行ネタを加味すればいいのかっていうとたぶんこの作家さんの持ち味はそこじゃないし、ライトノベルとしては扱いが難しい状態です。ただ文章は多少古風とはいえハイレベル(中略)なので、個人的にはエラーした方向に突き抜けて芥川賞とか一般文芸の賞をとっちゃえば、という感じです。
— 日日日[3]
既刊一覧
脚注
外部リンク