瑠璃寺(るりじ)は、兵庫県佐用郡佐用町にある高野山真言宗の別格本山の寺院。山号は船越山。本尊は千手観世音菩薩。詳しくは船越山南光坊瑠璃寺と称する。新西国三十三箇所第33番札所。
歴史
寺伝では神亀5年(728年)、聖武天皇の勅願により行基が開創したと伝える。本堂、金堂、奥の院、十二坊舎、その他七十二宇の伽藍があったとされる。
南北朝時代に覚祐を中興開山として赤松則祐により再興された。以来、室町時代を通じ守護大名赤松氏との関係が深かった。
創建以来、修験道の行場となっており、京都にある天台宗寺門派の聖護院に所属し、江戸時代には南光坊と称した。
現在、南光坊は当寺の本坊となっている。本坊の建物は1957年(昭和32年)に再建された。
また、寺が旧南光町に所在していることから、「南光坊南光亭」と題して落語家の桂南光を迎えた落語会が毎年開催され、盛況している。2019年(令和元年)で第23回を迎えている。
当寺の奥には船越山るり寺モンキーパークがある。
境内
- 本堂 - 正徳3年(1713年)再建。
- 鐘楼 - 梵鐘(兵庫県指定有形文化財)は「応安の鐘」と呼ばれる赤松則祐が寄進したもの。応安2年(1369年)銘と共に赤松一族の名が刻まれている。
- 正徳地蔵尊 - 正徳3年(1713年)建立。
- 開山堂
- 権現堂
- 常福院 - 塔頭。
- 稲荷社
- 本坊
- 本坊表門
- 長屋門
- 大師堂
- 庫裏 - 1957年(昭和32年)再建。
- 経蔵
- 護摩堂
- 聖天堂
- 奥の院 - 船越山るり寺モンキーパークの奥にある。
- 天狗堂 - 奥の院の南東にある。
- 地蔵堂 - 「たっちゅうさん」と呼ばれる。
- 山門(仁王門) - 寛永15年(1638年)再建。
- 阿弥陀堂
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山門
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鐘楼と開山堂
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護摩堂と聖天堂
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常福院
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本坊
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観音杉
文化財
重要文化財
兵庫県指定有形文化財
佐用町指定有形文化財
- 千手観音坐像 – 秘仏。
- 毘沙門天立像 – 秘仏。
- 不動明王立像 – 秘仏。
- 大威徳明王像
- 薬師如来坐像
- 覚祐坐像
- 降三世明王像 - 兵庫県立歴史博物館寄託。
- 三宝荒神像 - 兵庫県立歴史博物館寄託。
- 愛染明王像 - 兵庫県立歴史博物館寄託。
- 虚空蔵菩薩像 - 兵庫県立歴史博物館寄託。
- 阿字図 - 兵庫県立歴史博物館寄託。
- 十三仏図 - 兵庫県立歴史博物館寄託。
- 伝太元帥明王像 - 兵庫県立歴史博物館寄託。
- 三十番神図 - 兵庫県立歴史博物館寄託。
- 高野四社明神図 - 兵庫県立歴史博物館寄託。
- 九相図 - 兵庫県立歴史博物館寄託。
- 理源大師像 - 兵庫県立歴史博物館寄託。
- 焔摩天曼陀羅図 - 兵庫県立歴史博物館寄託。
- 佛涅槃図 - 兵庫県立歴史博物館寄託。
- 光明曼陀羅図 - 兵庫県立歴史博物館寄託。
佐用町指定天然記念物
主な行事
前後の札所
- 新西国三十三箇所
- 32 斑鳩寺 - 33 瑠璃寺
- 播磨西国三十三箇所
- 10 高蔵寺 - 11 瑠璃寺 - 12金剛城寺
所在地
〒679-5227 兵庫県佐用郡佐用町船越877
拝観料
100円
交通アクセス
参考文献
- 『兵庫県の歴史散歩 下』 兵庫県高等学校教育研究会歴史部会/編 1990年 山川出版社 148-149ページ
- 現地説明板
外部リンク
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