浅香 武和 (あさか たけかず、1952年 12月 - )は、日本 ・東京都 出身[ 1] [ 2] の言語学者 (ガリシア語 )。
1988年から2023年まで津田塾大学 学芸学部講師(スペイン語 )[ 3] 。元聖心女子大学 文学部講師[ 4] 。サンティアゴ・デ・コンポステーラ大学 ガリシア語研究所客員研究員[ 3] 。2007年から2019年まで独立行政法人日本学術振興会 研究員[ 3] 。2013年から2014年までスペイン教育・文化・スポーツ省ヒスパネックス研究員[ 1] 。
評価
ロサリーア・デ・カストロ 、ラモーン・カバニージャス (スペイン語版 ) 、ウシーオ・ノボネイラ (スペイン語版 ) などのガリシア人 作家の作品を日本語に翻訳している。ガリシア語 の文法書を初めて日本語 で刊行した人物である。1990年にはマヌエル・フラガ ガリシア州知事から「日本におけるガリシア文化の親善大使」と賞賛された[ 5] 。2023年にはレアル・アカデミア・ガレーガ (英語版 ) 名誉会員となった[ 1] 。
経歴
『ガリシアのうた』(DDP出版、2002年)
1952年12月に東京都 に生まれる。1975年10月にはスペイン ・マドリード のコレッヒオ・マヨール・サンティアゴ・アポストルに留学。1977年に東京外国語大学 選科生修了。1985年に関西外国語大学 大学院博士後期課程を修了した(言語学課程博士)。1989年に初めてガリシア州 を訪れ、第19回文献学・ロマンス語国際会議に参加すると、ガリシア語 やガリシア文化 (スペイン語版 ) に触れてガリシア地方 に魅了された[ 6] 。
1990年から1994年にはサンティアゴ・デ・コンポステーラ大学 ガリシア語研究所言語学コースに参加し、上級コース課程を修了した。
2002年DTP出版から『ガリシアのうた』(Cantares gallegos、ロサリーア・デ・カストロ 著)の日本語訳書籍を刊行した。2014年にはDTP出版からロサリーア・デ・カストロ著『わが故郷の昔話』(Contos da miña terra)の日本語訳を公表した[ 7] 。2018年にはロサリーア・デ・カストロ著『新葉集(わかば集)』(Follas novas)の翻訳を刊行し、2018年12月にはガリシア州立ラモーン・ピニェイロ人文科学研究センターにおいてプレゼンテーションを行い、『ラ・ボス・デ・ガリシア 』紙や『エル・コレオ・ガリェゴ (英語版 ) 紙などに掲載された。
2012年にはセルバンテス文化センター東京 で「ガリシアの詩と音楽」の講座を担当した。2017年6月にはレアル・アカデミア・ガレーガ (英語版 ) の準会員となった[ 8] 。2018年にはサンティアゴ騎士賞を受賞した。2024年6月8日Reral Academia galega, académico de honra.
著書
浅香武和著『現代ガリシア語文法』(大学書林 、1993年)
浅香武和編『ガリシア語会話練習帳』(大学書林、1994年)
浅香武和編『ガリシア語基礎語彙集』(大学書林、1996年)
ロサリーア・カストロ・デ・ムルギーア著、浅香武和編訳『ガリシアのうた』(DTP出版 、2002年)
ロサリーア・カストロ・デ・ムルギーア著、浅香武和編著『ガリシアのうた』音楽CD付、ソプラノ芳賀美穂、ピアノ西川理香(東京DTP出版、2009年)
坂東省次 、浅香武和共編『スペインとポルトガルのことば・社会言語学的考察』(同学社 、2005年)
坂東省次、桑原真夫 、浅香武和編著『スペインのガリシアを知るための50章』(明石書店 、2011年)
浅香武和編訳『ガリシア心の歌 ラモーン・カバニージャスを歌う』 (論創社 、2013年)音楽CD付。ソプラノ芳賀美穂、ピアノ西川理香
浅香武和著『スペイン語事始』(同学社、2013年)
浅香武和編著『吟遊詩人マルティン・コダックス』(論創社、2015年)音楽CD付。演奏アンサンブルYuri
浅香武和編著『新ガリシア語文法」(栄文社、2016年), 改訂版 2018年 (科研費報告書、ガリシア言語政策局)
ウシーオ・ノボネイラ著、浅香武和編訳『オス・エイドス(コウレルの地) Os Eidos 』(科研費報告書、2017年)
浅香武和著『新西班牙語事始め スペイン語と出会った日本人』(論創社、2018年)[ 1]
ロサリーア ・カストロ・ デ・ ムルギーア著 浅香武和編訳『新葉集(わかばしゅう)』(科研費報告書, 2018年)
ラモーン・カバニージャス著、浅香武和編訳『百葉の薔薇』(銀河書籍: 2019)
浅香武和編訳『百葉の薔薇』(東京: 2020) 音楽CD付・サウンドアーツ, ソプラノ芳賀美穂、ピアノ小倉一美、ヴァイオリン角田裕子。
浅香武和著『カンティーガス・デ・サンタ・マリア研究序説』序 Ramón Lorenzo (ILG-USC) 2021年12月. 大阪:銀河書房
浅香武和訳編『フランケイラの聖地巡礼』 2021. 大阪:銀河書房.
浅香武和編著、浅野ひとみ、杉本ゆり、上尾信也著『カンティーガス・デ・サンタ・マリアへの誘い』東京:論創社。2023. pp. 188. 音楽CD付, 演奏トルブール。
浅香武和編著『ビーゴ海の三人の吟遊詩人』東京・大阪:銀河書房。2024. pp.94. 音楽CD付 Sound Arts, 演奏Trío Amaluz.
受賞
2014年 Ramón Cabanillasラモーン・カバニージャス文学功労賞[ 1]
2018年 Ilustre Cabaleiro da Orde da Vieira 聖ヤコブ騎士賞
2019年 Premio Ramón Cabanillas 第16回ラモーン・カバニージャス文学賞
2019年 Folla de Ouro do Albariño, Concello de Cambados カンバードス市アルバリーニョ祭金葉賞
2024年12月 VII Premio Xela Arias 翻訳賞
脚注
外部リンク