梅林寺 (久留米市)
梅林寺(ばいりんじ)は、福岡県久留米市にある臨済宗妙心寺派の古刹。山号は江南山。本尊は如意輪観音。梅林禅寺(ばいりんぜんじ)とも称される。 概要久留米市街の西寄り、筑後川の傍に位置する。 岐阜県の妙法山正眼寺と共に修行の厳しさで知られ、この梅林寺からは香夢室など、本山、妙心寺の管長も出している。その香夢室に十数年師事し公案を全てやり遂げた加藤耕山など、多くの名僧を世に送り出してきた。真に修行を成し遂げようとする雲水にとってこの梅林寺は今も重きをなす道場である。 歴史始め寺は丹波国福知山に立地、瑞巌寺と称していたが、元和6年(1620年)福知山藩から久留米藩に転封された有馬豊氏が、翌元和7年(1621年)今の場所に遷座、大龍寺と称したのが創始といわれる。後に父有馬則頼の戒名「梅林院殿」にちなんで梅林寺と改称し、久留米藩歴代の菩提所となった。現在も有馬豊氏を始めとする有馬家一族の墓が残っている。 僧堂再開単と三生軒・東海猷禅文化元年(1804年)九世の憲幢威烈の時に僧堂が開単され、修行道場として活気を呈したが、明治の廃仏毀釈の影響を強く受けて荒廃した。その後、明治12年(1879年)から住職を務めた三生軒、東海猷禅によって再開単した。そして年月をかけ育てた東海猷禅の法嗣弟子となった、後の梅林僧堂師家・妙心寺派管長の東海瞎禅他、建仁寺派管長となった竹田黙雷や永源寺派管長となった高木圓逸などを育て、九州に梅林僧堂ありと隆盛を誇った。[1] 文化財重要文化財(国指定)
国史跡登録有形文化財県指定有形文化財その他
外苑現在は寺と塀で区切られているが、筑後川側から北側にかけて隣接する梅林寺外苑には市民らが寄進した約30種500本の梅と、多数の久留米ツツジなどが植えられ、市民の憩いの場となっている。寺を開山した禹門玄級禅師(うもんげんきゅうぜんじ)の350年諱を記念して1958年に公園として開放された。 ギャラリー
交通脚注
参考文献
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