栗東歴史民俗博物館(りっとうれきしみんぞくはくぶつかん)は滋賀県栗東市小野にある公立の博物館。
概要
栗東とその周辺の環境に関わる文化遺産を語り継いでいくために1990年(平成2年)9月に開館。
収蔵品
民俗資料3,077件、歴史資料1,592件、美術工芸資料318件を収蔵する(寄託品を含む、2008年3月末現在)。そのうちの22件が国の重要文化財に指定されている[1]。
展示
博物館の向かいに旧中島家住宅が常設展示されている[2]。館内の展示施設は展示室(2室)とロビー(1ヵ所)の3ヵ所である。
旧中島家住宅
霊仙寺地区にあった木造平屋の民家[3](「田の字型四間取り」と呼ばれるもの[注 1][2][3])で、明治時代に建築されたものである[2]。1986年(昭和61年)に中島常三郎より栗東町(現在の栗東市)に寄贈され、解体調査を経て1993年(平成5年)に移築され[3]、1994年(平成6年)5月1日より一般公開が行われている[2]。この民家は近畿地方にある標準的な農家の造りとなっているが、牛小屋(ウマヤ)は庭(土間)の奥(裏口の妻側)に設けられている[注 2][2][4]。2007年(平成19年)10月2日に国の登録有形文化財へ登録された[5]。
この民家にあるかまどは土曜・日曜・祝日に火入れが行われる[6]。過去には体験イベントとして「かまどめしを炊こう!!」や「火吹き体験」が行われたことがあった[注 3][7][8]。
建物概要
- 木造平屋建民家
- 建築面積:102.58 m2
- 延床面積:91.81 m2
- 桁行:12.665 m
- 梁間:7.95 m(一部8.68 m)
- 本建:入母屋造、茅葺(桁行8.96 m、梁間4.95 m)、四面庇付、桟瓦葺
- 居室:台所(4.5畳の板間)・納戸(4.5畳)・客間(6畳)・奥の間(座敷・仏間:6畳)
- ※かまど(土製)と牛小屋(ウマヤ)を併設する庭(土間)がある。
(建物概要の出典:[2])
通史展示「栗東の歴史と民俗」
現在の栗東市域の歴史を伝える展示コーナー[9]。第1展示室で継続開催[9]。
特集展示コーナー
特集展示(小地域展など)や美術展などの催し物を第2展示室とロビーで開催。特集展示は、それに付する企画として歴史講座(要事前申込)を開催することがある[注 4][10]。
利用情報
- 営業時間
- 9時30分から17時00分まで(入館は16時30分まで)
- 入館料
- 無料(※特別展の内容により、その展示のみ有料となる場合がある)
- 休館日
アクセス
- 公共交通機関
- 自動車
- 駐車場:20台(※大型観光バス用駐車スペースを併設)
(出典:[11])
脚注
注釈
- ^ (※漢字の「田」の字型に4部屋を有する家の事。「整形四つ間取り」ともいう)
- ^ (※近畿地方の牛小屋は表口の妻側にあることが多い。中島家では米屋を営んでいたため、牛小屋は裏口の妻側にあった)
- ^ (※新型コロナウイルス感染症への感染拡大を防ぐため、開催を休止している)
- ^ (※歴史講座は別室(研修室など)で開催)
- ^ (※"図書館"は(当博物館に隣接する)「栗東市立図書館」を指す)
出典
外部リンク