柏木 薫(かしわぎ かおる、1930年〈昭和5年〉12月26日[1] - 2023年〈令和5年〉3月9日)は、日本の小説家・作家。本名、谷 幸子(たに さちこ)。
「久坂葉子研究会」の代表を務め、小説の他に久坂葉子の評伝や研究書も執筆している。また『告白の海』では自身の性同一性障害を題材としている[2]。
来歴
小豆島生まれ。帝国女子専門学校(現在の相模女子大学)国文科卒業。学生時代に文学を志すも、経済的理由で進駐軍専用キャバレーの事務員として働く[3]。1978年、久坂葉子研究会を立ち上げ、研究誌を刊行[3]。1983年には久坂の自殺を題材にした小説「殺された海」を発表[4]。
2023年3月9日、老衰のため神戸市中央区の施設で死去。92歳没[5]。
賞与
著書
- 『誰もいない海』蜘蛛出版社 1985
- 『少女少年遁走曲 短編小説集』蜘蛛出版社、1991
- 『あるエトランゼの日記』ビレッジプレス、1999
- 『独りなりけり』ビレッジプレス、2004
- 『歳月のつぶやき』ビレッジプレス、2005
- 『告白の海』編集工房ノア、2009
- 『その日の久坂葉子』編集工房ノア、2011
- 『ガラスの愛』鼎書房、2013
- 句集『死生観』編集工房ノア、2016
共編著
- 『久坂葉子研究』1-3鵜戸口哲尚などと共著
- 『神戸残照久坂葉子』志村有弘,久坂葉子研究会共編 勉誠出版 2006
- 『黎明の女たち』島京子などと共著
- 『女たちの群像』
- 『こだまする家族愛』
脚注
- ^ 『現代物故者事典 2021〜2023』日外アソシエーツ、2024年、p.148。
- ^ 井植文化賞に作家の柏木薫さんら2個人、4団体
- ^ a b 柏木共著書『神戸残照久坂葉子』勉誠出版、2006、p3-4
- ^ 『神戸残照久坂葉子』p20
- ^ “作家 柏木薫さん死去”. 神戸新聞NEXT. (2023年3月14日). https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202303/0016140310.shtml 2023年3月17日閲覧。
参考文献
- 『その日の久坂葉子』
- 『神戸残照久坂葉子』
- 『独りなりけり』,ビレッジプレス刊 など。
関連項目