松木川橋梁松木川橋梁(まつきがわきょうりょう)は、栃木県日光市の渡良瀬川(旧・松木川)に架かるわたらせ渓谷鐵道わたらせ渓谷線の鉄道橋である。 下流側から第一松木川橋梁・第二松木川橋梁(廃橋)の2つの鉄道橋があるが、本項では一括して詳述する。 第一松木川橋梁概要第一松木川橋梁(だいいちまつきがわきょうりょう)は、足尾鉄道(現・わたらせ渓谷鐵道わたらせ渓谷線)の足尾駅 - 足尾本山駅(現在は廃駅)間の貨物支線の延伸工事に伴って1911年(明治44年)に完成し、1914年(大正3年)8月25日に供用開始した。足尾駅 - 間藤駅間[1]の利根川水系渡良瀬川(旧・松木川)に架かる全長56.45mの橋梁である。 本橋梁は、トレッスル形式の橋脚が特徴であり、1889年(明治22年)製作の英国パテント・シャフト製である。トレッスル形式の橋脚は、日本鉄道(現・東日本旅客鉄道(JR東日本))の東北本線北部に多数架設したものから転用されたものである。また、橋脚の下部工は切石積であるがアーチ形の開口部があり、さらにアーチ部は煉瓦巻きとなっている。 2016年に「わたらせ渓谷鐵道関連施設群」の一部として、土木学会選奨土木遺産に選ばれる[2]。 諸元
位置情報第二松木川橋梁概要第二松木川橋梁(だいにまつきがわきょうりょう)は、足尾鉄道(現・わたらせ渓谷鐵道わたらせ渓谷線)の足尾駅 - 足尾本山駅(現在は廃駅)間の貨物支線の延伸工事に伴って1914年(大正3年)に供用開始した。間藤駅 - 足尾本山駅間[1]の利根川水系渡良瀬川(旧・松木川)に架かる橋梁(廃橋)である。 1987年(昭和62年)に足尾銅山の精錬所の貨物輸送が終了し、第三セクター転換に際して間藤駅 - 足尾本山駅間(1.9 km)はわたらせ渓谷鐵道へ営業線として承継されず、1989年(平成元年)3月29日付で廃止となり、本橋梁も供用廃止となった(わたらせ渓谷鐵道としての同区間は未開業のまま1998年〈平成10年〉に鉄道事業免許が失効)。現在は当時の姿を残したままの遺構として現存している。 本橋梁の間藤方には、レールなどの廃材が置かれており、立ち入り禁止状態となっている。本橋梁の足尾本山方の下には、交差するようにアーチ橋の間藤橋が松木川に架かっているが、こちらも現在は廃橋となっている。 諸元
位置情報脚注
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