|
この項目では、東洋電機製造(株)の子会社である東洋工機(株)について説明しています。
|
東洋工機株式会社(とうようこうき、英文社名TOYOKOUKI Co,.Ltd.)は、鉄道車両用電気機器の保守、修繕、各種部品などの生産を行う企業である。かつては鉄道車両メーカーであった。
企業概要
- 本社 : 神奈川県平塚市久領堤2-46
- 資本金 : 100,000,000円
事業所
- 営業本部・営業所 : 営業本部(東京都千代田区東神田1-10-6 幸保第二ビル)、名古屋営業所、大阪営業所、広島営業所、九州営業所
- 工場 : 平塚工場
沿革
主要取引先
製造した鉄道車輛
「日本鉄道自動車工業」と称した1930年代後半から1940年代にかけては、大阪・堺の木南車輌製造と並んで、小ロットで車輌供給を行う新興メーカーの代表であった。当時の同社について、趣味者の間ではしばしば「日鉄自」(にってつじ)と略される。
日中戦争・太平洋戦争による戦時体制下・戦後混乱期には、物資統制の制約で大手メーカーから電車等を購入できない地方私鉄、大量の規格車両供給を要した路面電車事業者等から輸送力増強のための新車需要があった。日鉄自はこの種のニッチ需要に応えた代表的な存在で、競合した木南車輌の先進デザイン志向に比べるとどことなく垢抜けないながらも、半流線形や開口部の大きな二段窓を多用する軽快感のある小型・中型車両を廉価に供給している。
そのうちの少なからぬものが、中古電車・客車の台車・台枠・電装部品などを流用して製造された一種の半新造車(機器流用車)であった。種車(たねしゃ=改造のベースとなった車両)や改造に至る経緯、車歴自体に複雑な事情を抱える事例が見られ、趣味者間からも興味を持たれることが多い。
戦後に東洋工機となってからは、親会社となった東洋電機製造の仲介でアメリカのGATC社からエアスライド荷役装置のパテントを入手、これにより国鉄の私有ホッパ貨車を多数製造した。電車や電気機関車については上信電鉄200形電車や三岐鉄道ED45形電気機関車のような半流線形の車両を地方私鉄向けに製造しているが、少数事例に留まっている。
納入先別製造車両一覧
- 500形電車 1948年(昭和23年)
- 600形電車(616)1951年(昭和26年)
- クハ881形電車 1941年(昭和16年)
- 800形電車 1947年(昭和22年)・1948年(昭和23年)
- クハ5855形電車(クハ5856・5857) 1940年(昭和15年)
- モハ500形電車(モハ505・506) 1942年(昭和17年)
- 500形電車 1949年(昭和24年)
- ED10形電気機関車
- (ED11・12)1952年(昭和27年)(日本鉄道自動車時代)
- (ED13)1954年(昭和29年)
- ED11・12は、いわゆる「東洋工機スタイル」の電気機関車の元祖とされる。
- 1965年(昭和40年)製造のED14は、艤装を東洋電機で行った関係で東洋電機名義。
- ED11 - 13は相鉄星川工場で艤装が行われた。
- デハ20形・クハ20形電車(デハ23、クハ21) 1959年(昭和34年)・1960年(昭和35年)
- デハニ30形・クハニ10形電車(デハニ31、クハニ14) 1958年(昭和33年)・1959年(昭和34年)
- 200形電車(デハ201 - 203、クハ301・302) 1964年(昭和39年)
- モハ212形電車(モハ212 - 215) 1957年(昭和32年)- 1964年(昭和39年)
- モハ216形電車(ホハ216・217) 1964年(昭和39年) ・ 1965年(昭和40年)
- クハ101形電車(クハ101 - 104) 1966年(昭和41年) - 1967年(昭和42年)
- モハ1000形電車 1947年(昭和22年)
- モハ3000形電車 1949年(昭和24年)
- サハ2000形電車(サハ2002) 1957年(昭和32年)
- ED30形電気機関車 1954年(昭和29年)
- ク2180形電車 1942年(昭和17年)
- モハ120形・モハ130形・クハ210形電車 1959年(昭和34年) - 1963年(昭和38年)
- ED45形電気機関車
- モハ51形電車 1941年(昭和16年)
- クハ21形電車(2代) 1947年(昭和22年)
- デキ11型電気機関車 1937年(昭和12年)
- デハニ350形電車 1940年(昭和15年)
- 北方線321形電車 1947年(昭和22年)
- 北方線323形電車 1956年(昭和31年)
- 福岡市内線561形電車の一部 1948年(昭和23年)
- 1080形電車 (1084 - 1087) 1954年(昭和29年)
- 1090形電車 1955年(昭和30年)・1957年(昭和32年)
- 1200形電車 1958年(昭和33年)・1959年(昭和34年)
- 1350形電車 1960年(昭和35年)
- 500形電車 1955年(昭和30年)・1956年(昭和31年)
脚注
関連会社
外部リンク