Internet Society Jonathan B.Postel Service Award (2005年) IEEE Internet Award (2011年) 大川賞 (2012年) Internet Society Internet Hall of Fame (Pioneers) (2013年) フランス共和国レジオン・ドヌール勲章シュヴァリエ (2019年) 福澤賞(2019年) C&C賞 (2020年)
日本でコンピュータネットワークが本格的に構築され始めた1980年代、日本の大学や研究機関などがインターネットに接続するためには、当時全世界のIPアドレスの割り当て業務を行っていた米国のSRI-NIC(Stanford Research Institute - Network Information Center)へ、それぞれの組織から個別に申請しなければならず、その申請作業は全て英語で行われた。また、日本のインターネットの現状には必ずしも適したものではなかったため、村井はインターネットの神様と呼ばれるJon Postelを訪ね、世界的に広がっていくであろうインターネットの資源管理、つまり、IPアドレスの割り当てとドメイン名の登録管理を今後どのように進めていけばよいのか、話し合った。(非英語圏の国々を多く抱えるヨーロッパ地域では日本と同様の問題を抱えており、当時同地域でインターネットの構築に携わっていたDaniel Karrenbergが、Postelに似たような相談をしていた)その後日本では、1989年2月より、SRI-NICからIPアドレスブロックの委任を受けた「ネットワークアドレス調整委員会」が、日本でのIPアドレスの割り当て業務を行うことになり、ドメイン名についても、1988年8月に村井がPostelからJPドメイン名の割り当てを受け、JUNETの管理グループであるjunet-adminが管理してきたjunetドメイン名を、1989年にJPドメイン名に移行しました。その後JPドメイン名は、JUNET以外のネットワークにおいても使用されることになるが、実質的なドメイン名割り当て組織の不在から、引き続きjunet-adminがボランタリーに登録管理を行っていた。[50]
2019/04/08 W3Cを代表してエミー賞授賞式に出席。第70回技術・工学エミー賞 (Technology & Engineering Emmy Award)を受賞。Standardization of HTML5, Encrypted Media Extensions (EME) and Media Source Extensions (MSE) for a Full TV Experience部門。
村井による受賞時のコメント「ウェブには境界線はありません。そしてウェブ上の各メディアの視聴者は、世界で40億人を超えています。 W3Cはウェブ上で動画再生を可能にし、ウェブ上の完全なFull TV experienceを実現するための技術標準に取り組んでいます。これはW3Cが取り組んできた多くの分野の1つですが、W3Cが開発したウェブ技術の中でもHTML5はウェブに動画をもたらし、メディア再生のためのプラグイン方式を収束しました。現在ではW3Cの技術が全てのウェブメディアアプリケーションの中核となっています。ウェブは今や、いつでもどこでも、どんなデバイスでも、どんな解像度でも、そして誰にでも利用できるプラットフォームとなりました。 私はW3Cを代表して、私たちの技術を評価したNATASに感謝します。そしてFull TV experienceの標準化に貢献されてきた各企業・個人にも深い謝意を表したく思います。」
W3Cが技術・工学部門でエミー賞を受賞するのは、2016年にW3C TTML (Timed Text Mark-up Language) 技術に対する受賞に次ぐ2回目。
2008年頃からのW3Cを舞台にしたHTML5開発はビデオストリームの配信交換をWEBのアーキテクチャ上でいかに共通化できるかが中核にあった。それまではプラグイン方式で異なるビデオストリームがあり知財が絡むなどした部分を統一しセキュアなストリームをWEB基盤に組み込んだことが受賞対象となった。YoutubeやNetflixなどのビデオストリームによる産業が創出できた背景には、このような商用サービスの根幹となる技術標準が実現したことにある。[55]Web and TVは過去20年間にわたりW3C議論のテーマであり開発技術だが、もはやウェブ上の動画は当たり前のものとなっている。[56]