恐竜超世界
『恐竜超世界』(きょうりゅうちょうせかい)は、2019年7月にNHKスペシャルの枠で放送された、恐竜および古生物を特集したドキュメンタリー番組。ナレーターは上白石萌音[1]。恐竜の時代とされる中生代の陸と海の世界を超精密CGを駆使して、最新知見に基づくリアルな恐竜世界を2本シリーズで描き出している。また従来の日本の恐竜番組と異なり、恐竜・古生物の生活描写にストーリー性がもたらされている[2]。制作意図としては、仮説にすぎないものも多いが新情報をあえて積極的に採用するというスタンスで制作されている[3]。 2022年3月には日本の恐竜研究について特集したスピンオフ的な作品『恐竜超世界 in Japan』が放送されたほか、2023年3月には続編『恐竜超世界2』が二部作で放送された。恐竜好きの少女ハルカ役の稲垣来泉を主演としたドラマパートが展開され[4][5]、彼女の体験する恐竜世界が描写された[5]。 各回の内容『恐竜超世界』
『恐竜超世界2』
登場する生物太字は各物語での主役。 恐竜超世界第1集
第2集
恐竜超世界2
制作これまでにない新たな恐竜番組を目指して制作された。対象とする生物はよくスポットの当てられる北アメリカの恐竜ではなく、アジアや北極圏に生息した恐竜、さらには恐竜ではない海生爬虫類に焦点が当てられている。恐竜のCG映像に使われる背景はニュージーランドでロケが行われており、これはアメリカでロケが行われることの多い他の恐竜番組と差別化を図るためである[2]。恐竜のグラフィックは骨格資料や現生鳥類を参考に制作されている。アニメーションでは1分におよぶカットが制作された[10]。 2023年の第2弾ではドラマパートが挿入されている。主な出演者は、恐竜好きの少女ハルカ役の稲垣来泉、ユカリ役の優香、ヒロシ役の田中直樹、大林役の原沙知絵[4]。 音楽挿入歌本作品では挿入歌に日本の4人組ロックバンドRADWIMPSのオリジナルアルバム“ANTI ANTI GENERATION”に含まれている「tazuna」が起用されている。 サウンドトラックまた本作品では、日本で活動している作曲家エバン・コールと木村秀彬によって作られた全28曲からなるオリジナルサウンドトラックもある。
スタッフ第一回の担当者を(陸)、第二回の担当者を(海)と表記する。
放送・展開評価従来の日本の恐竜番組と比べて精密かつ臨場感溢れる恐竜たちのリアルなCG映像は極めて質の高い完成度であり、視聴者から一定の高い評価を得ている[要出典]。 書籍化本作品の放送後、2019年7月19日にナショナルジオグラフィック社より書籍版が発行された[11]。こちらでは陸編と海編の特集に加えて、日本で発見されたパーフェクト恐竜むかわ竜についても詳しく特集されている。番組中でカットされた説明を大量に補うようになっている。 サウンドトラック2019年9月現在、本作品のサウンドトラックのCD販売は行われておらず、Apple Musicでのみ配信が実施されている。 海外での放送本作品は海外でも放送・配信されており、CG映像などのついて高い評価を得ている。英題はAmazing Dinoworldとして紹介されている。 関連事業NHKEテレの番組『ブレイクッ!』で武井壮をMCとして「とびだす恐竜(ディ~ノ)フレンズ」という恐竜図鑑企画が開催されている[12]。子ども科学電話相談でも恐竜博を踏まえたテーマでの放送が行われたほか、日本各地でトークショーやAR体験などのイベントが開催された[13]。また、劇中に登場した生物のグラフィックをAR・VRで体験することのできるアプリが公開されている[14][15]。 国立科学博物館で2019年7月13日から10月14日まで開催された『恐竜博2019 THE DINOSAUR EXPO』の主催にNHKがつき、関連事業として位置付けられている[16]。本作で特集されたデイノケイルス[17]が目玉展示の1つとされたほか、モササウルス科に属する北海道のフォスフォロサウルスと和歌山県のメガプテリギウスも展示された[18]。 『恐竜超伝説 劇場版ダーウィンが来た!』ではCGが流用されている。 脚注注釈
出典
外部リンクと参考文献
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