恋のエチュード
『恋のエチュード』(こいのエチュード、原題: Les Deux anglaises et le continent)は、フランソワ・トリュフォーの監督による、1971年のフランス長編映画である。原作はアンリ=ピエール・ロシェの小説『二人の英国女性と大陸』。エチュード(仏: étude)とは練習曲(音楽)、即興劇(演劇)のこと。 ストーリー
19世紀末から20世紀初頭のあたりのフランス・パリ。青年クロードは母親と妹二人、父の残したアパートの家賃などで生活をしていた。妹達とブランコ遊びで落ちて骨折してしまうような頼りなさがある。そこへ母の旧友ブラウン夫人の娘アンが挨拶に来た。パリで彫刻を学んでいるという英国人のアンは、クロードが本を書いている芸術家肌で英語会話も得意ということで夏の休暇へとイギリスに誘う。 そこでクロードはイギリス・ウェールズの海辺を見渡す丘上のブラウン邸でひと夏を過ごす。そこにはアンの3歳年下の妹で眼を患うミュリエルがいた。クロードは姉妹両方のことが気になり、 姉妹もまたクロードに恋愛感情を持つことに。しかし想いとは裏腹に気丈な妹ミュリエルは散歩を共にするが時にはつれない態度を示し、その感情に気付いた姉は身を引き妹を立てる。クロードは曖昧に揺れ動く感情ゆえに姉妹を「大陸」などと愛称し「兄妹みたいな感じでいこう」と提案したりもする。しかしクロードは昔話として15歳当時のとある事件を吐露したり、妹ミュリエルの肌につい触れてしまったり、パリの娼館事情など猥談に花咲かせたり、姉妹への恋慕を募らせていく。 とうとう姉アンは妹を想い(映像はアンのモノローグ独白イメージショット)、母ブラウン夫人へ三人の感情を伝える。ブラウン夫人は三人の前で「クロードの母である旧友ロック夫人は早くに夫を亡くされ、その後も貞淑に貞操を守っている」と諭し、クロードを隣家のフリント氏宅へ宿泊を移すよう提案。老練のフリント氏はブラウン夫人のとても懇意にしている相談相手(ブラウン夫人もまた夫を亡くしているため頼れる後見人)であった。夫人は「もし国際結婚にでもなれば良しとしないが、ミュリエルの想いを尊重したい」と交流は勧める許可をした。それを受けクロードは妹ミュリエル一筋と決め、手紙をしたためた。しかし、ミュリエルは「クロードを振る返事」を手紙にして姉アンに持たせ、クロードへ伝えた。ミュリエルの想いは「私は川の流れのように変わるの」(映像はミュリエルのモノローグ独白イメージショット)。 そんな中、クロードの母もウェールズの地へやって来た。 登場人物フランス・パリ ロック家
イギリス・ウェールズ ブラウン家
その他
概説
テレビ放送1980年11月29日 テレビ朝日『ウィークエンドシアター』 - 吹き替え初回放映 2023年2月5日 東京MX2(レギュラー映画枠『キネマ麹町』ではない無作為特集枠の18:30 - 20:43) - 字幕。132分版 脚注
出典外部リンク |