島内 景二(しまうち けいじ、1955年7月15日 - )は、日本の国文学者・文芸評論家。
専門は古典文学、特に『源氏物語』。学位は、博士(文学)(東京大学・2001年)(学位論文『源氏物語の影響史』)。電気通信大学名誉教授。
人物
長崎県生まれ。1979年東京大学文学部国文科卒、1984年同大学院博士課程単位取得満期退学、電気通信大学専任講師、1988年助教授、2003年教授[1]。2001年「源氏物語の影響史」で東京大学より博士(文学)の学位を取得[2]。
『源氏物語』を中心とする中古文学が専門だが、話型学という方法を用い、ミヒャエル・エンデや『宮本武蔵』、夏目漱石、森鷗外なども論じ、2002年頃から文芸評論家を名乗る。塚本邦雄に師事した歌人でもある。妻は中世文学専攻の島内裕子。
2022年、『文庫版 塚本邦雄全歌集』(短歌研究社、2017~2022年)の「企画・編纂」によって、第3回塚本邦雄賞・特別賞を受賞[3]。
著書
- 『御伽草子の精神史』(ぺりかん社) 1988
- 『短歌の話型学 新たなる読みを求めて』(季節社) 1988
- 『源氏物語の話型学』(ぺりかん社) 1989
- 『日本人の旅 古典文学にみる原型』(日本放送出版協会、NHKブックス) 1989
- 『エンデのくれた宝物 『モモ』の世界構造を読む』(福武書店、福武ブックス) 1990
- 『剣と横笛 『宮本武蔵』の深層』(新典社) 1991
- 『文学の回廊 旅・歌・物語』(新典社) 1992
- 『初期物語話型論』(新典社) 1992
- 『源氏・後期物語話型論』(新典社) 1993
- 『日本文学の眺望 そのメトード』(ぺりかん社) 1994
- 『読む技法・書く技法』(講談社現代新書) 1995
- 『光源氏の人間関係』(新潮選書) 1995、のちウェッジ文庫 2008
- 『源氏物語と伊勢物語 - 王朝文学の恋愛関係』(PHP新書) 1997
- 『伊勢物語の水脈と波紋』(翰林書房) 1998
- 『漱石と鴎外の遠景 古典で読み解く近代文学』(ブリュッケ) 1999
- 『源氏物語の影響史』(笠間書院) 2000
- 『文豪の古典力 漱石・鴎外は源氏を読んだか』(文春新書) 2002
- 『歴史小説真剣勝負』(新人物往来社) 2002
- 『楽しみながら学ぶ作歌文法』(短歌研究社) 2002
- 『歴史を動かした日本語100』(河出書房新社) 2003
- 『大吟醸バガボンド 極上の美酒を求めて』(エイ出版社) 2003 - 文庫判
- 『北村季吟 - この世のちの世思ふことなき』(ミネルヴァ書房、ミネルヴァ日本評伝選) 2004
- 『教科書の文学を読みなおす』(ちくまプリマー新書) 2008
- 『源氏物語ものがたり』(新潮新書) 2008
- 『柳沢吉保と江戸の夢 元禄ルネッサンスの開幕』(笠間書院) 2009
- 『中島敦 「山月記伝説」の真実』(文春新書) 2009
- 『三島由紀夫 - 豊饒の海へ注ぐ』(ミネルヴァ書房、ミネルヴァ日本評伝選) 2010
- 『歌集 夢の遺伝子』(短歌研究社) 2011
- 『大和魂の精神史 本居宣長から三島由紀夫へ』(ウェッジ) 2015
- 『和歌の黄昏 短歌の夜明け』(花鳥社) 2019
- 『王朝日記の魅力』(花鳥社) 2021
編著
論文
脚注
外部リンク