山田 稔(やまだ みのる、1930年10月17日 - )は、日本の小説家、フランス文学者、翻訳家。
来歴・人物
福岡県門司市(現:北九州市門司区)出身。1953年に京都大学文学部卒業。1954年京都大学人文科学研究所助手、1965年京都大学教養部講師、助教授、教授。1994年定年退官し名誉教授の称号を辞退する[1]。
「日本小説をよむ会」[2]や同人誌「VIKING」の活動に参加し、1982年「コーマルタン界隈」で芸術選奨文部大臣賞、1997年「ああ、そうかね」で日本エッセイスト・クラブ賞受賞。小説・エッセイ・翻訳などの著書が多数ある。
著書
- 『スカトロジア 糞尿譚』(未来社) 1966、のち講談社文庫、福武文庫
- 『幸福へのパスポート』(河出書房新社) 1969、のち講談社文庫、編集工房ノア
- 『選ばれた一人』(河出書房新社) 1972
- 『教授の部屋』(河出書房新社) 1972
- 『ヴォワ・アナール 山田稔エッセー集』(朝日新聞社) 1973
- 『旅のいざない』(冬樹社) 1974
- 『ごっこ』(河出書房新社) 1976
- 『旅のなかの旅』(新潮社) 1981、のち白水Uブックス 2002、のち新編・編集工房ノア
- 『コーマルタン界隈』(河出書房新社) 1981、のち編集工房ノア
- 『生命の酒樽』(筑摩書房) 1982.6
- 『詩人の魂』(福武書店) 1983.5
- 『影とささやき』(編集工房ノア) 1985.7
- 『特別な一日 読書漫録』(朝日新聞社) 1986.9、平凡社ライブラリー) 1999
- 『再会・女ともだち』(新潮社) 1989.9、のち編集工房ノア
- 『生の傾き』(編集工房ノア) 1990.8
- 『シネマのある風景』(みすず書房) 1992
- 『太陽の門をくぐって』(編集工房ノア) 1996.6
- 『ああ、そうかね』(京都新聞社) 1996.10
- 『北園町九十三番地 - 天野忠さんのこと』(編集工房ノア) 2000
- 『リサ伯母さん』(編集工房ノア) 2002
- 『あ・ぷろぽ - それはさておき』(平凡社) 2003
- 『残光のなかで 山田稔作品選』(講談社文芸文庫) 2004
- 『酒はいかに飲まれたか』(編集グループSURE) 2004
- 『八十二歳のガールフレンド』(編集工房ノア) 2005 - 表題作は久保文について
- 『富士さんとわたし - 手紙を読む』(編集工房ノア) 2008
- 『マビヨン通りの店』(編集工房ノア) 2010
- 『別れの手続き - 山田稔散文選』(みすず書房、大人の本棚) 2011
- 『天野さんの傘』(編集工房ノア) 2015
- 『こないだ』(編集工房ノア) 2018
- 『門司の幼少時代』(ぽかん編集室) 2019
- 「山田稔自選集」全3巻(編集工房ノア) 2019-2020
- 『某月某日 シネマのある日常』(編集工房ノア) 2022
- 『メリナの国で 新編旅のなかの旅』(編集工房ノア) 2023 - 「ジョン・オ・グローツまで」の代わりに「ローマ日記」を収録(「ジョン・オ・グローツまで」は「自選集3」で読める)。
- 『もういいか』(編集工房ノア) 2024
共編著
翻訳
- 「ヴェラ」(オーギュスト・ヴィリエ・ド・リラダン)
- 「幼年時代」(アナトール・フランス)
- 「親切な恋人」(アルフォンス・アレー)
- 「ある歯科医の話」(マルセル・シュオッブ)
- 「ある少女の告白」(マルセル・プルースト)
- 「アリス」(シャルル・ルイ・フィリップ)
- 「オノレ・シュブラックの失踪」(ギヨーム・アポリネール)
- 「ローズ・ルルダン」(ヴァレリー・ラルボー)
- 「バイオリンの声をした娘」(ジュール・シュペルヴィエル)
- 「タナトス・パレス・ホテル」(アンドレ・モーロワ)
- 「クリスチーヌ」(ジュリアン・グリーン)
- 「結婚相談所」(エルヴェ・バザン)
- 「大佐の写真」(ウジェーヌ・イヨネスコ)
- 「ペルーの鳥」(ロマン・ギャリー)
- 「大蛇」(マルグリット・デュラス)
- 「ジャスミンの香り」(ミッシェル・デオン)
- 「さまざまな生業(抄)」(トニー・デュヴェール)
- 「フラゴナールの婚約者」(ロジェ・グルニエ)
- 『チェーホフの感じ』(ロジェ・グルニエ、みすず書房) 1993
- 『フラゴナールの婚約者』(ロジェ・グルニエ、みすず書房) 1997.11
- 『黒いピエロ』(ロジェ・グルニエ、みすず書房) 1999.1
- 『六月の長い一日』(ロジェ・グルニエ、みすず書房) 2001.2
- 『別離のとき』(ロジェ・グルニエ、みすず書房) 2007
関連項目
脚注