太陽は沈まない
『太陽は沈まない』(たいようはしずまない)は、2000年4月13日から6月22日まで毎週木曜日22:00 - 22:54に、フジテレビ系の「木曜劇場」枠で放送された日本のテレビドラマ。主演は滝沢秀明。 ストーリーお好み焼き屋を営む真崎照子はある日、犬の散歩中に意識不明となり翌日病院で死亡した。その葬式の際、骨となった照子から手術用のメスが見つかる。 照子の息子・直はその母の死に疑問を感じ、病院側の医療ミスを弁護士の桐野セツとともに追及していく。 直のクラスメイトは直を応援してくれるが地元の商店街をはじめとした地域経済は病院側からの支援によってようやく成り立っている状態であるため、次第に直の一家は孤立を余儀なくされてしまう。 普段から照子に頼りきりであった直の一家は「照子に負担を押し付けていたのが原因ではないのか?」と皆から心無い誹謗中傷を受け、病院側の有象無象の嫌がらせや策略により身に覚えのない非難まで浴びせられるようになる。 また直には伊瀬谷亜美という恋人がいたが、彼女は病院の重役である伊瀬谷慶蔵の娘であり、当初は両親は関係なく恋人を続けるという二人の約束は次第に形骸化し疎遠になってしまう。 直は全てに絶望しかけるが、まだ大人の世界を知らない同級生たちからは「利害関係を知らない子供だからまだ分かり合える」という暗黙の応援などを得て裁判で闘い続ける気力を得る。 医療裁判という病院側が圧倒的な状況を覆すには世論からの支持が必要と考えた直は何とか世間の注目を集められないものかと知恵を絞る。 世間からの応援を得るため病院への請求金額は照子の考えで創られたお好み焼きのメニューの代金とし、欲しいのはお金ではなく真実というマスコミが好む壮大な演出を狙う。 直の予想は見事に当たり、巨大な病院に対するあまりにも少ない請求金額と巨大病院に挑む家族の悲痛な願いという記事として申し分のない内容にマスコミは興味をもち、ついに全国紙でも直の起こした裁判が報道されることになる。 単なる街病院と一家庭のトラブルではなく、全国が注目し国の医療全体の鼎の軽重が問われる医療裁判へと発展したことで病院側も本腰をいれて裁判に臨むことを決定する。弁護士も桐野の仕事のやり方を熟知している池澤を抜擢し池澤自身も桐野との闘いに闘志を燃やす。 対する桐野も直たちへの深入りを避けドライなビジネス関係で接する態度を捨て、全身全霊でこの裁判に打ち込むこを決意、証拠保全をはじめ病院に徹底抗戦で挑む覚悟を決める。 最初は「手術を担当した南悦司が医療ミスをしたのでは?」との線で調べていくが、裁判が進むにつれ真実は誰もが予想もしない驚愕の内容であったことが明らかになる。 実は南は口癖や女癖の悪さ、性格的な軽さはともかく、手術の腕そのものについては確かであった。照子の手術についても特にミスはなかったものの、最後の最後で最初に判断していた腸の病気が実は別の腸の病気であったことに気づく。(南自身の説明では腸閉塞と腸捻転の判断ミスとなっている。) さすがに慌てたもののその病気のプロであり懇意にしている佐々木教授にすぐに電話で助けを求め駆けつけてもらえるよう懇願するなど問題発生後の対処としては出来る限りの処置を尽くしていた。手術そのものについては症状の間違い以外では時間のロス以外の失敗は特になく、佐々木もすぐに南のもとへ向かったためこの時点ではまだ照子の手術は致命的な失敗となっていたわけではない。 しかし佐々木が駆けつけるまでの間、手術が混乱していると連絡を受けた慶蔵が手術室に駆けつけたことが最悪の結果を招いてしまう。連絡を受けるまで慶蔵は浮気相手であり愛人でもある北山志津子と共にパーティーに参加して飲酒もしていたため手術などできる状態でなかった。 普段の慶蔵は冷静沈着であり看護師や医者たちから人望が厚い一方で必要とあらば非情に徹して他人を蹴落とす策士でもあり、飲酒後である自分自身は手術などできないということも判断できるはずであった。しかし、予期せぬ連絡で駆けつけた慶蔵は手術室の混乱ぶりを見て激しく動揺、佐々木の到着を待つことなく南に代わって自分が手術続行を強行するという暴挙に出てしまう。 南をはじめとした手術チームは佐々木の到着を待つべきと反対したものの、慶蔵のあまりの迫力を見て制止できないまま意味のない手術が進んでいってしまう。 しかし、すでに慶蔵自身が酩酊状態であったうえに患者の体に意味なくメスをいれつづけたため大量出血が発生してしまう。佐々木が駆けつけた時には手術は完全に失敗、助かる可能性が十分にあったはずの照子は大量出血、狂ったように照子の体を手術を続ける慶蔵の満足気な姿、全てが破綻した状態でありベテランの医師や看護士たちでさえ恐怖で動けない惨状となっていたのが真実であった。 裁判で全ての真実が明らかなった後、慶蔵は裁判参加者全員に頭を下げ続け謝罪をする。 医療ミスを認める言葉こそなかったものの、この謝罪行為により病院側がミスを認めたと判断され直は勝訴する。 ドラマの最後では直の書いた絵馬にまた再会したいという願いが書かれているものの、その相手が誰なのかは判明していない。 キャスト
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