夜の底は柔らかな幻
『夜の底は柔らかな幻』(よるのそこはやわらかなまぼろし)は、1984年10月1日にリリースされた久保田早紀(現・久米小百合)の7枚目のアルバム。発売元はCBS・ソニー。 概要帯コピー:ニューサウンドで、よりエスニックに夢を語る久保田早紀の世界。 久保田自らが初めてプロデュースした(金子文枝との共同)作品で、サウンド・プロデュースは久米大作が担当している。当時久保田は既に久米との結婚および引退を考えていたといい[1]、その直前にリリースされたラストアルバムである[2]。″遊園地みたいに面白くて小説よりも素敵なアルバム″ を作ろうと制作され[1]、先鋭的なアレンジと幻想的な歌詞が調和した音楽となっており、久保田自身も「自分がやりたかった音のすべてを注ぎ込んだ」と述べている[2]。 LPレコードでは、A面に ″Fortissimo Dream″ 、B面に ″Pianissimo Dream″ とそれぞれ異なるテーマが設けられている[3]。久保田が魔術師風の格好をしたジャケットのスタイリングは、かつてプラスチックスやMELONのメンバーとして活躍した佐藤チカがイメージしたもので、用いられた帽子やバッジは佐藤の私物であるとのこと[1]。写真撮影は女流写真家の久留幸子が担当している。 B-2「ピアニッシモで…」は、タイトル曲のB-1「夜の底は柔らかな幻」とのカップリングでシングルカットされ、同日発売された。 久保田のデビュー40周年を記念し発売されたアニヴァーサリーBOX『Saki Kubota PREMIUM』では、アルバム未収録シングルの「お友達」や「夜の底は柔らかな幻」のシングル・バージョン、かつて久保田自身がパーソナリティーを務めNHK-FMで放送された番組「ふたりの部屋 ″ドゥ・ユ・ラブ・ミー″」テーマ曲の初音源化など5曲がボーナス・トラックとして追加収録された。 収録曲LP/CT
CD
参加ミュージシャン
シングル
概要オリジナル・アルバム未収録シングル。発売日は1984年3月23日。当初はアルバム『夜の底は柔らかな幻』に収録される予定でアルバム用のミックスが施されたが、諸般の事情によって収録が見送られ[4]、同年11月に発売されたカセット企画『BEST SELECTION[5]』に収録されることとなった。なお、このバージョンは40周年アニヴァーサリーBOX『Saki Kubota PREMIUM』のDisc-7『夜の底は柔らかな幻』にボーナス・トラックとして追加収録され、初CD化となった。 収録曲
概要アルバム『夜の底は柔らかな幻』と同時発売されたシングル。B面曲「夜の底は柔らかな幻」はアルバムとは異なるバージョンで収録された。久保田がある日、箱舟が森の中を流れてくる不思議な夢を見たことから、これを曲にしてみようと思い出来たものだという[1]。久保田自身はこの曲をA面にしたかったが、CBS・ソニーの担当者らが一般受けしそうな「ピアニッシモで…」の方を推したことで、最終的にB面曲となった。 収録曲
脚注出典参考資料
外部リンクソニー・ミュージックエンタテインメントによる紹介ページ |