多聞院 (所沢市)
多聞院(たもんいん)は、埼玉県所沢市中富にある真言宗豊山派の寺院である。 山号は宝塔山。寺号は吉祥寺。本尊は大日如来。 歴史元禄9年(1696年)に柳沢吉保(当時川越藩主)が三富新田として上富・中富・下富村を開村した際、一寺一社の制に基づき、開拓農家の檀家寺として上富に多福寺を、また中富に祈願所・鎮守の宮として毘沙門社(・多聞院)を創建した[2]。その後同境内に近隣地域より神明社を勧請し同地域一帯の産土神として祀り、1868年(明治元年)の神仏分離令によって同院境内の西側は神社(神明社)として、東側は寺院としてそれぞれ独立し、今日に至っている。 また近年では、境内に立体曼荼羅をイメージして植え込まれたとされる23種類300株の牡丹が咲く名所としても知られ、通称「牡丹の寺」として親しまれている。 本尊多聞院本堂の本尊は大日如来、 また毘沙門堂には、かつて武田信玄の守り本尊であったとされる黄金の小さな毘沙門天像が本尊として奉られている。 この像は、伝承によれば、像高一寸四分(約4センチメートル)、信玄が生前川中島などの戦に際し戦勝を祈願し兜の内に納めて戦場に赴いていたと伝えられるもので、天正10年(1582年)の武田家の滅亡後、同家縁の僧を介し 血縁のある柳沢吉保の手に渡り、毘沙門社の本尊として祀ったとされている。 なおこの本尊は12年に一度寅年の5月1日に開帳される(#行事の祈祷時間内のみ開帳、次回は2022年の5月1日)。 境内
また当院の向かって左手西側は 神明社 (所沢市中富) が隣接する。 – 神仏分離以前(#歴史参照)は同一境内であったため今日でもその垣根は低く、たとえば初詣の参拝客などは 同神明社側の鳥居前に行列をつくり、そのまま自然と順路のように社寺両方に参拝する人の流れができる。 境内の花広く知られる牡丹のほか、山百合、泰山木、八角蓮、蝋梅、などの花が咲く。 文化財行事
交通アクセス
周辺同院前を通る道路は近年 所沢市により「多聞院通り」の道路名標識が設置された。 脚注
参考資料
関連項目外部リンク
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