古代戦士ハニワット
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ジャンル
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ヒーロー[1]
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漫画:古代戦士ハニワット
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作者
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武富健治
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出版社
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双葉社
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掲載誌
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漫画アクション
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レーベル
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ACTION COMICS
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発表号
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2018年14号 -
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発表期間
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2018年7月9日[2] -
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巻数
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既刊10巻(2023年1月26日現在)
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テンプレート - ノート
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プロジェクト
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漫画
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ポータル
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漫画
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『古代戦士ハニワット』(こだいせんしハニワット、英:Ancient Warrior HANIWATT)は、武富健治による日本の漫画作品。『漫画アクション』(双葉社)にて、2018年14号から連載中[2]。突如出現した土偶に類似した破壊者「ドグーン」とそれに戦いを挑む戦士「ハニワット」を描く[3]。
年表
- 2010年 - 『ハニワット』の連載が決定[4]。
- 2018年7月 - 『漫画アクション』で連載を開始[2]。
- 2021年5月 - SNSで打ち切りを発表[4]。
- 2021年6月 - 書店フェア「ドグーン祭り」を開催[3]。
- 2021年10月 - 「連載続行を祈念する原画展」を開催[3]。
- 2021年11月 - 連載の継続が決定[4]。
- 2023年5月 - 萩原佐代子主演で第1部・長野善光寺編が朗読劇になる。原作者・武富健治も出演し、また会場に原画も展示される[5]。
制作
連載開始まで
本作はヒーローに憧れた武富が、少年時代から構想を温めてきた作品である[6][7]。本作は土偶や『日本書紀』などがテーマとして取り入れられた「伝奇ヒーローもの」で[6]、設定を説明せず、謎が「一つ一つが明かされていく過程そのものがストーリー」として描かれている[8]。
武富が小学生のころ、映画『大魔神』をテレビで観たことがきっかけとなり、刺激を受けたことにより「かなり大きいサイズ」のハニワットが登場する漫画を執筆[4]。中学時代には「仮面ライダーのような人間と同じサイズ」の内容に描き直した[4]。その作品は『『古代戦士ハニワット』中二版』として、『webアクション』(双葉社)にて公開された[4]。武富が大学時代に本作の第1話を執筆し、他社に持ち込みをするが、掲載には至らなかった[4]。そのため武富は、本作を寝かせておくことにした[4]。本作の土台は、この大学時代の作品である[4]。
2010年、『鈴木先生』が連載されていたころ、次回作のアイデアを担当編集者と話し合っていた武富は、「どうせ選ばないだろうけど、(作品の)数を多く出したい」と考えて提出したところ、本作が通ってしまったという[4]。それが子供時代に描いていた本作を「プロとして大真面目に描いてみよう」と企画される[2]。連載が開始される前、2011年10月7日から2012年1月29日まで開催された「武富健治の世界展『古代戦士ハニワット』から『鈴木先生』まで」では、展示会の名称にも用いられた[7]。『鈴木先生』の終盤で、頭がいっぱいの状態であった武富は、原作つきの作品で作画を担当したいと考えていた[4]。そのため本作の執筆に取りかかれず、武富はプレッシャーを感じていた[4]。他社の仕事を終え、いよいよ本作と向き合う段階となった時に、又吉直樹の『火花』のコミカライズを又吉直々に依頼され、断れないと考えた武富は、双葉社に「土下座に近い形で謝ってお願い」し、連載開始を延期して貰った[4]。2010年の企画が8年越しとなる2018年に、ようやく連載が実現する[4][2]。
連載開始
2018年7月3日発売の『漫画アクション』(同)14号より、連載を開始する[2]。「連載が始まるまでのプレッシャーが大きかった」という武富は、連載が開始されたことにより「肩の荷が降りた」と感じたという[4]。『鈴木先生』では雑誌で「ヒットしたけど実は売れてないマンガ」と書かれたこともあり、武富は部数がコンプレックスとなっていた[4]。そこで武富は連載開始時に「マンガ好きの人も、マンガをあまり読まない人もかっさらっていく」と誓い、本作では部数を出したいと考えていた[4]。
第1巻から第4巻までの展開は、初代『ウルトラマン』の「第1話に登場する宇宙怪獣ベムラーとの戦いを映画1本分の間合いで演出する」というコンセプトで執筆されている[8]。そのため、物語の展開スピードは遅いが、渾身の筆致で丁寧に描かれている[8][9]。
「特撮寄りのマンガ」は「そういう世界感が好きな人には受ける」が、「そうでない人は遠ざかっていくような閉じた感じ」と考えていた武富は苦労して執筆するが、打ち切られる可能性が浮上する[4]。
打ち切りの発表以降
単行本第1巻と第2巻は全く売れず、武富は「ヤバい」と感じていた[4]。武富によると普通は2巻までに売れなければ第4巻で完結させるが、本作はそうならずに済んだ点においては「良かった」が、「いつ首を切られる」かと心配しつつも、単行本第5巻からの第2部を書き終えるまでは大丈夫かもしれないと「気が緩んでいたときに打ち切りの話」をされる[4]。「第9巻で連載終了」という内容であった[4]。当初の予定より構想が膨らみ、第2部を第10巻で終わらせる予定であったため、武富は「内容を詰めて描かないといけなくなったことがつらかった」という[4]。連載続行となってほしいと考えつつも、第9巻で終了するようなストーリー構成を苦労して制作[4]。アクションシーンを削る算段であった[4]。
2021年5月25日、武富は打ち切りについてTwitterで発表する[4]。岡田斗司夫がYouTubeのチャンネルで本作を紹介し、読者から声援があるなどの反響を得る[4]。武富によると一番大きな影響は、同年6月に紀伊國屋書店新宿本店において開催された本作のフェア「ドグーン祭り」であったといい、フェアでの「熱量の高い店頭装飾」が話題となった[4]。同年10月1日から31日まで、東京都のマンガナイトBOOKSにて本作の原画展が開催[3]。武富が個人のSNSで、単行本第9巻で打ち切りとなる可能性を示唆し、それが反響を呼んだことから、連載続行の気運を高めようと同展の開催が決定された[3]。
書店での売上増加と品切れにより全巻に重版がかかったため、同年11月2日に第2部を構想していた通りの尺で執筆し、第3部を『漫画アクション』誌上で連載することが決定し、打ち切りが回避された[4]。2022年1月8日には単行本第8巻の発売を記念して、前述の「復活劇」や物語について語るオンライントークイベントが開催された[10]。
第3章の流浪回想編が2024年6月より『webアクション』にて連載されることが発表されていたが[11]、2024年6月18日発売の『漫画アクション』13号にて連載開始[12]。同日に作中のハニワットのスーツ制作と実写PV制作を目標とした、「ハニワットプロジェクト Phase1」と称するクラウドファンディングも開始されている[12]。
登場人物
主要人物
- 久那土凛(くなとりん)
- 美保の真具土の埴輪徒であり、ヤヨイ・オグナの後継者。
- 美保神宮で過ごしていたが、善光寺での蚩尤収めのために戸隠に招聘される。
- かつては日向凛(ひゅうがりん)という名で東日本古代史研究会の宮崎合宿に参加しており、コトとも面識がある。当時19歳。
- その後、神と名前を交換して生まれ変わり、美保の真具土の埴輪徒「久那土凛」となった。
- 元の肉体はある場所に残され、巫女に守られているという。
- 御衣乃柔里(みそのゆり)
- 美努内の巫女。信州学院大学の2年生で特殊祭祀専攻、コトの友人。
- 巫女としての素質は戸隠の中でも高いとされる。
- 仁は義兄だが、母親同士がいとこなので血縁上は『はとこ』にあたる。
- 運命的に凛と出会い、主巫女に抜擢される。
- 弥生縄(やよいじょう)
- ヤヨイ・オグナとも呼ばれる。親しい人からは「ジョー」とも。
- 戦前から目撃され続けている不老不死の美青年。4代目オグナ。
- 玉池コト(たまいけコト)
- 小柄だが史学部古代史専攻2年で、ユリは同学年の友人。古代史オタク。
- 4年前、宮崎県の高千穂でドグーンを目撃している。
- 過去に凛やオグナとも面識があり、蚩尤収めに同行する。
埴輪徒・巫女
- 仁(じん)
- 布留の埴輪土の埴輪徒で、剣技型を得意とする。
- ユリは義妹。発達障害があり周囲と折り合いが悪かったが、埴輪徒の稽古で相性の良さを見せ、御衣乃家に引き取られる。
- 善光寺での蚩尤収めで重傷を負い、一命はとりとめたものの下半身を失う。
- クマリ
- 仁の主巫女。
- 由加(ゆか)
- 善光寺での蚩尤収めに巫女として参加していたが、ドグーンの攻撃のあおりを受け死亡する。
- 正春(まさはる)
- 布留の埴輪土の埴輪徒。18歳。光撃型を得意とする反面、剣技は苦手。本人は性に合わないと嘯いていたが、近接戦を受け入れられない恐怖心があった。仁が敗れたとはいえ二番手の自分を差し置いて蚩尤を収めた凛に対して鬱屈した感情を隠すことなく現す。
- 布留の埴輪土の修理のため出羽へ同行。現地で飛鳥島から最神川に漸進した蚩尤を収めるため、沙伽の埴輪土に載る一の駒に抜擢される。だが、相手が光撃ではなく剣技を選んだことに恐怖し、戦意を喪失した。
- 小滝エリ(こたきえり)
- 正春の幼馴染であり主巫女。正春の子供のような面に難儀しながらも付き合っている。
- 矢立卓留(やだてすぐる)
- 矢立峻作の一人息子であり、「榛名大社の御曹司」「若」「ぼっちゃん」とも呼ばれる。
- 若く見えるが来年で40歳になる。埴輪徒としての適齢期は過ぎており後任の育成をしていたが、太占により榛名大社が魂鎮めの役を受けることになり急遽復帰する。
- 万能型の埴輪徒。得意技は真球型の光玉で、光撃技の極意である光球を曲げることもできる。しかし、加齢により埴輪土との霊的接続が不安定になっている。
- 黒滝での蚩尤収め中に念波が途切れたタイミングで埴輪土の腹部に光撃の直撃を受け、死亡する。
- 志麻(しま)
- 榛名の巫女。卓留とは幼馴染で同時期に引退していたが復帰。
- 由紀(ゆき)
- 榛名の巫女。幼少期から卓留と面識があり、稽古の相手をしてもらっていた。
- 愛梨(あいり)
- 榛名の巫女。卓留の親友の娘。
- 三沢佑樹(みさわゆうき)
- 沙伽の埴輪土の埴輪徒。正春は「みさわっち」と呼ぶ。出羽でも「百年に一人の才」と謳われているが、実際に期待されていたのは埴輪徒になるのを反対した母親に連れられて里を出た従兄の勇人(はやと)だったと知って以来、自身を喪失していた。
- 川辺清高(かわべきよたか)
- 沙伽の埴輪土の埴輪徒。正春は「かーべ」と呼ぶ。飛鳥島の出身。同時に出現した蚩尤を収めるため、龍顔寺から出土した戦車と繋いだ布留の埴輪土で戦う。
- よしえ
- 出羽の巫女で、近々川辺と目交志などを控える。正春は「よっちゃん」と呼ぶ。
- モモ
- 三沢の主巫女。正春は「ももちゃん」と呼ぶ。
- 呉羽(くれは)
- 出羽の巫女。実家は鳥海岳の龍顔寺。巫女とは思えぬギャルメイクだが、霊力は高い。
- 正春を「ハル」と呼び気に入っており、最神川での蚩尤収めでは正春の主巫女となった。
- 秋良春(あきらしゅん)
- 諏訪大神社第一埴輪徒。恰幅の良い青年。新たな総宮司の許で神仏習合時代の蚩尤収めの再現・復活に取り組んでいる。
- 菱木太郎(ひしぎたろう)
- 諏訪大神社第二埴輪徒。神仏習合時代の蚩尤収めの再現・復活のため、春とともに2人がかりでの埴輪土制御に挑んでいる。
- 鵜飼麗治(うかいれいじ)
- 熱田大社第一埴輪徒。一見すると女性と見まがう容姿の少年。長野での蚩尤発生と共に社内の宝剣が熱を発し、埴輪土が勝手に動き始めるという異変が発生。原因を究明中。
- 咲谷真希緒(さくやまきお)
- 静岡浅間神宮第二埴輪徒。一見すると女性と見まがう容姿の少年。咲谷家では比較的良く出る容姿。
- 訓練中の事故で重傷を負う。その事故とは第一埴輪徒であった義兄・烈治との模擬戦で不二の埴輪土が暴走。烈治を殺害した上、訓練相手をしていた真希緒も負傷した。
- 咲谷烈治(さくやれつじ)
- 静岡浅間神宮第一埴輪徒。全体的に厳つく不格好な容姿だが、これも咲谷家には時折現れるもの。ドグーン出現に際して埴輪土の本稽古を行った際に暴走した埴輪土に頭を割られて死亡する。
- 真希緒と義理の兄弟だが、実は従兄弟同士。実母・頼花は物心つく前に自殺しており、父・正昭に似ていない容姿ゆえ周囲からも腫れもの扱いされていた。物心付いたころに現れて継母・沼絵を犯した男(真希緒の実父である伯父の只昭)が自身にそっくりだったことにもショックを受けていた。父の正昭に似た容姿を持つ真希緒に対してコンプレックスを感じていた。
- 葛花(くずか)
- 浅間の巫女。真希緒の阿知女であり、許婚。烈治の死と自身の霊力不足から阿知女だけでなく巫女としても引退する。父から咲谷家に生まれる男子の特徴を伝えられ、真希緒の子を産むことを宣言した。
- 楓(かえで)
- 浅間の巫女。烈治の阿知女であり許婚であったが、その死によって真希緒の阿知女となる。彼女自身は烈治のことも決して嫌ってはいなかった。
寺社関係者
- 御衣乃陣九郎(みそのじんくろう)
- 戸隠神宮の権宮司であり、信州学院大学の学長でもある。ユリの父。
- 若い頃は百年に一度の立派な埴輪徒だったとのことだが、現役時代には蚩尤との戦いがなかっため実力は不明。
- 今野(こんの)
- 戸隠神宮の権宮司の下で働く。権宮司が祭祀長として現場に出た際は神宮での指揮代理も務める。
- 小林(こばやし)
- 戸隠神宮の権禰宜。善光寺での蚩尤収めでは祭祀長として現場指揮を執るが、ドグーンの攻撃により死亡する。
- 神原正雄(かんばらまさお)
- 寺社会議九人委員会メンバーの一人。総務省の職員という身分もある。
- ドグーンに関するエキスパートであり、ドグーン出現の現場に顔を出しては分析や助言をする。
- 水谷耕哉(みずたにこうや)
- 埴輪土のメンテナンス師。蚩尤収めで大破した布留の埴輪土の修理を担当する。
- 戸籍上は妻であるカナが水谷姓になっているが、実質的には彼が入り婿という立場である。
- カナ
- ユリの姉で耕哉の妻。ユリの実家の向かいに住んでおり、三人の子がいる。
- 巫女の修行は受けたもののユリの方が才能があるとわかり、戸隠の女の役割として家系の維持にまわることになった。
- 小滝修二(こたきしゅうじ)
- 妙義岳神社宮司で、エリやマユの父。
- 加治木亀雄(かじきかめお)
- 諏訪大神社四社代表総宮司代理。
- 矢立峻作(やだてしゅんさく)
- 榛名大社大宮司。
- 川辺(かわべ)
- 飛鳥島の神職。清高の祖父。
- 龍顔寺住職
- 呉葉の父親。鳥海岳の噴火によって境内の一部が崩落したことで発見された埴輪土用のパーツ・武器を提供する。
- 一族に伝わる古文書「蚩尤日本紀」を伝承しており、古語のまま写し伝えることで意味が失われることを怖れて時代に合わせた読み解きやすい文章への翻訳・改訂を行っていたが、それゆえに寺社委員会に認められず偽書扱いされていた。
- 呉秋(ごしゅう)
- 呉葉の兄。霊感に優れ、霊夢を見る。
その他の人物
- 玉池クス(たまいけクス)
- 玉池コトの姉。高千穂の学生遭難事故で死亡した。
- アキ
- 卓留の恋人。
- 吾郷(あごう)
- 妙義横川市役所のレクリエーション観光事業課に勤める山岳ガイド。
- いつも非常に疲れた顔をしており、妻に逃げられ子供と生活している。
- 千世(ちせ)
- 吾郷の娘。妙義岳神社の巫女舞い教室に通っている。
- 元也(もとや)
- 吾郷の息子。
- 繭(まゆ)
- エリの妹。巫女の訓練を受けている。
- 片野(かたの)
- 元山岳ガイドであり、吾郷の前任者。妙義岳を知り尽くしている。
- 異臭騒ぎの原因(第2のドグーン)を発見してスケッチを描いてきた。
- マスクなしで異臭に耐えていたが、調査時にドグーンの煙幕の直撃を受けたときは耐えられず卒倒。
- 松尾ユリカ(まつおユリカ)
- 酒田築港で撮影をしていたカメラ女子。
- ドグーンに遭遇してフィルムカメラで撮影するも、ドグーンにより倒壊した風車に潰されて死亡する。
- 井中門丁(いなかもんちょう)
- あることないことを発信しているユーチューバーで、彼のチャンネルはオカルトファンに大人気となっている。
- 詮索好きで怪しげな情報も発信しているが、人柄は誠実であり立場は弁えている。
- コトが青森から長野に戻る時に同行し、そのまま取材を頼み込んで蚩尤収めに同行する。
ハニワット
作中では埴輪土(はにわど)と呼ばれる、土でできた埴輪のような姿をした戦闘俑。仮具土(かぐつち)タイプと真具土(まぐつち)タイプがある。
仮具土タイプは、埴輪徒の魂を埴輪土を依り憑とすること(作中では「載せる」と表現)で埴輪土を操る。埴輪徒と埴輪土はシンクロしており、埴輪土が受けたダメージは埴輪徒にも反映されてしまう。埴輪徒と埴輪土のシンクロは一定の年齢を過ぎると低下して行く。そのため、蚩尤の発生とは関係なく後進の埴輪徒を育成する必要がある。
真具土タイプは、依り代としての埴輪土は必要とせず埴輪徒が自ら兵装体に化身する。仮具土の埴輪徒は人間であるが、真具土の埴輪徒は埴輪徒自身が埴輪土であり人間の姿の方が擬態と言える。
- 各地の神社に伝わる埴輪土
- 布留の埴輪土(戸隠神宮)『ハニワット・フル』
- 多胡甘楽の埴輪土(榛名大社)『ハニワット・カンラ=タゴ』
- 沙伽の埴輪土(蜂子三山神社)
- 守矢の埴輪土(諏訪大神社)
- 不二の埴輪土(静岡浅間神宮)
ドグーン
土偶のような姿をした謎の怪物。関係者の間では蚩尤(しゆう)と呼ばれるが、一般にはドグーンという呼び方が広まっている。出現してからはどこかに向かって漸進するが、刺激を与えると反撃することがある。電磁波のようなものを発しており、デジタル機器では至近距離からの撮影ができない。目視やフィルムによる撮影には影響はない。
- 第1のドグーン
- 善光寺に出現。
- 『仮面の女神』のような姿をしている。攻撃形態になると手足が伸びるなど変形する。
- 格闘技のような攻撃のほか、手などから光撃を発して攻撃する。
- 第2のドグーン
- 妙義岳に出現。
- 『縄文のビーナス』のような姿をしている。戦闘形態になると頭の上の鉢が前にずり落ちて顔面を覆う形になる。
- 強烈な悪臭を放つ。
- 第3のドグーン
- 飛鳥島に出現。
- 『縄文の女神』のような姿をしている。島民曰く「島神さま」。
- 猫のような声を上げ、その影響か周囲の猫や人間が発情する(発情しない人もいる)。
- 足の部分は大きく伸び縮みし、泳ぐこともできる。
用語
- 蚩尤収め(しゆうおさめ)
- ドグーンを魂鎮め(たましずめ)する儀式のこと。特殊祭祀、特殊神事などとも呼ばれる。
- 巫女の舞、弓や笛や太鼓等の演奏を奉納し、埴輪土の力を高めてドグーンと戦い、丁重に“もてなす”。
- 戦いによりドグーンの身の汁を天に放出させることで収めることができる。
- 収め終えるとドグーンの魂(たま)が飛び去り、ドグーンの周りには磐垣(いわがき)が立ち、そこに新たに神社を建立して祀ることになる。
- 真具土タイプの埴輪土で蚩尤収めをすると、ドグーンの恨みは霧散せず荒御魂が別の場所に移るだけになる。場合によっては御魂が分裂して数が増えてしまう。
- 型
- ハニワットやドグーンの攻撃方法による特徴付けのこと。
- 光撃(こうげき)型は光球等を飛ばして攻撃する。
- 剣技(けんぎ)型は剣などの得物を使い攻撃する。
- 相撲技(すめらぎ)型は格闘技のような肉弾戦で攻撃する。
- 得意とする型は埴輪徒により異なり、ドグーンが望む型を得意としている埴輪徒が出陣する。
- 主巫女(アチメ)
- 特殊祭祀で舞う巫女のうち、メインとなる巫女。虬霊の禊(みずちのみそぎ)や目交志の忌み籠り(まぐわしのいみごもり)等の儀式を経て埴輪徒との波長を合わせる。
- 戸隠などでは埴輪徒1人につき主巫女も1人だが、榛名では埴輪徒1人につき主巫女が3人いる。榛名には南方系の影響があるとされる。
- 睡り(ねぶり)
- ドグーンが地の気を吸収する状態。食事と睡眠を兼ねたようなもの。
- 睡り中のドグーンの肌は半透明に透け、白い粒(霊光、プラーナ)が立ち上るように見える。
書誌情報
脚注
- ^ a b “「鈴木先生」の武富健治が描くヒーロー物語「古代戦士ハニワット」1巻、原画展も”. コミックナタリー. ナターシャ (2019年4月26日). 2021年11月4日閲覧。
- ^ a b c d e f “「鈴木先生」の武富健治が“大真面目に描く”ヒーロー活劇「古代戦士ハニワット」”. コミックナタリー. ナターシャ (2018年7月9日). 2021年11月29日閲覧。
- ^ a b c d e “武富健治「古代戦士ハニワット」の連載続行を祈念する原画展開催、色紙オークションも”. コミックナタリー (2021年9月23日). 2021年11月3日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab “戦いはまだこれからだ!打ち切り決定から奇跡の連載続行、「古代戦士ハニワット」を愛した人々の161日間”. コミックナタリー. ナターシャ (2021年11月26日). 2021年11月29日閲覧。
- ^ https://t.livepocket.jp/e/haniwatt
- ^ a b “ヒーローに憧れた『鈴木先生』の作者が描く伝奇ヒーローコミック!『古代戦士ハニワット』とは!!?”. ダ・ヴィンチニュース. KADOKAWA (2019年5月26日). 2021年11月4日閲覧。
- ^ a b “武富健治、ネームや下絵など「鈴木先生」制作過程を展示”. コミックナタリー. ナターシャ (2011年9月25日). 2021年11月4日閲覧。
- ^ a b c “「オレたち何を見せられてるんだ!?」が氷解する頃には、きっと『古代戦士ハニワット』にハマっているに違いなく…”. マンバ通信. マンバ (2021年4月16日). 2021年11月4日閲覧。
- ^ “えなことkawaii日本を再発見『漫画アクション』 篠崎こころのふわふわニットも必見”. リアルサウンド. blueprint (2021年3月16日). 2021年11月4日閲覧。
- ^ “武富健治が「古代戦士ハニワット」打ち切りからの逆転劇語るトークイベント開催”. コミックナタリー. ナターシャ (2021年11月26日). 2021年11月29日閲覧。
- ^ “webアクションで8週連続新連載を発表、松虫あられ「林檎の国のジョナ」が移籍連載”. コミックナタリー. ナターシャ (2024年5月7日). 2024年5月7日閲覧。
- ^ a b “「古代戦士ハニワット」新章開幕、ハニワットスーツとPV制作目指したクラファンも始動”. コミックナタリー. ナターシャ (2024年6月18日). 2024年6月18日閲覧。
- ^ “古代戦士ハニワット 1”. 双葉社. 2022年7月18日閲覧。
- ^ “古代戦士ハニワット 2”. 双葉社. 2022年7月18日閲覧。
- ^ “古代戦士ハニワット 3”. 双葉社. 2022年7月18日閲覧。
- ^ “古代戦士ハニワット 4”. 双葉社. 2022年7月18日閲覧。
- ^ “古代戦士ハニワット 5”. 双葉社. 2022年7月18日閲覧。
- ^ “古代戦士ハニワット 6”. 双葉社. 2022年7月18日閲覧。
- ^ “古代戦士ハニワット 7”. 双葉社. 2022年7月18日閲覧。
- ^ “古代戦士ハニワット 8”. 双葉社. 2022年7月18日閲覧。
- ^ “古代戦士ハニワット 9”. 双葉社. 2022年7月18日閲覧。
- ^ “古代戦士ハニワット 10”. 双葉社. 2023年1月26日閲覧。