半田美永
半田 美永(はんだ よしなが、1947年8月23日 - )は、日本の国文学者。近代文学が専門。皇學館大学名誉教授。 来歴和歌山県出身[1]。和歌山県立那賀高等学校を経て、1971年に皇學館大學文学部国文学科を卒業[1]。1978年、同大学大学院文学研究科博士課程単位取得満期退学[1]。講談社『子規全集』の編纂に従事[1]。智辯学園和歌山中学校・高等学校教諭を経て、1984年に皇學館大學専任講師となる[1]。2003年に「佐藤春夫研究」で博士(文学)の学位を取得[1]。助教授、教授を経て、2013年に定年退職。その間、学生部長、文学部長、評議員、理事などを務めた[1]。2018年3月まで皇學館大学特別教授、同年4月より名誉教授。 その後、河南大学客座教授、河南師範大学客座教授。放送大学非常勤講師等を務める。2021年11月、和歌山県文化表彰「文化功労賞」を受賞。 人物30代に『和歌山県史』(近・現代通史編・人物編)の編集・執筆に関与したのを契機として、紀伊半島にかかわる文学分野に着目。以来資料の発掘を行い、その意義について論述、基礎的研究を継続してきた[2]。地方固有の風土(特に紀伊半島)を文化論的な視点から考察、古代から現代までの文学を時系列的に読み直す作業を進め、日本の伝統文化が異文化を受容しながら変容していく成長の様子を、主に文学・思想を通じて考証する精神史をテーマにしている。こうした資料の渉猟と実証に裏打ちされた研究を行い、留学生を含む後進の育成にも尽力した。 現在、解釈学会常任委員、国際熊野学会常任委員、子規研究の会代表理事(会長)などを務める。1980年代から『産経新聞』『中日新聞』『毎日新聞』等に紀伊半島に関わる文人について連載、学会誌掲載の論文を合わせて著書『紀伊半島をめぐる文人たち』(ゆのき書房、1987年)、編著『伊勢志摩と近代文学』(和泉書院、1999年。ISBN 4870889684)等を刊行。文学分野における「熊野学」の先駆者となる。また、中国大陸訪問を記念した歌集『中原の風』(短歌研究社、2008年。ISBN 9784862721044)は、一部中国語にも翻訳された。短歌は、主に前登志夫の著作に学んだという[3]。 著書単著
歌集
編著
共編著
脚注参考文献
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