別れの歌 (シュヴァーベン地方民謡)『別れの歌』(わかれのうた、ドイツ語: Abschied)は、ドイツ民謡で、そのドイツ語歌詞の1行目から『ムシデン』(ドイツ語: Muß i denn)とも呼ばれている。 日本でも明治時代以来よく歌われてきている歌で、日本語では
もともとは、ドイツ南西部にあるシュヴァーベン地方のシュヴァーベン語による民謡で、歌詞は兵士が愛する女性を後にして出征して、また故郷へ戻ってくる時には結婚しようという内容である。別説に、ドイツ手工業の伝統に従った職人修行に出るため故郷を離れる若者が、恋人へ別れを告げる内容ともいわれる。 現在歌われているドイツ語の歌は、「ローレライ」なども作曲したフリードリヒ・ジルヒャーが採譜・編曲して1827年に発表した本に載っている。彼の友人のハインリッヒ・ヴァグナー( Heinrich Wagner、1783–1863)が歌詞の2番、3番を1824年に付け足したとある。 三番まである歌詞の一番は、次の通り [4]。
19世紀後半にドイツ軍の軍歌としても取り入れられるようになり、今でも海軍は出港の際に、この曲を演奏する。 20世紀になってマレーネ・ディートリヒ、ナナ・ムスクーリなどが歌っている。アメリカ合衆国のエルヴィス・プレスリーも『Wooden Heart(Wooden Heart)』(日本語題名:さらばふるさと)の題名で、1960年に英語・ドイツ語まじりで歌っているのでも有名である。 なお、日本語出だしが「そののさゆり、なでしこ」で始まる似たような内容の『故郷を離るる歌』も元々は『最後の晩』(Der letzte Abend)というドイツ民謡であったといわれていて、日本語歌詞では「さらばふるさと」が繰り返される。中学校の卒業式で歌われたと記憶する人々もいる。 脚注
参照項目
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