全日本空手道連盟
公益財団法人全日本空手道連盟(ぜんにほんからてどうれんめい、英語: Japan Karatedo Federation、略称:全空連もしくはJKF)は、空手道の統一と普及を目指して設立された公益財団法人[1]、空手道の国内競技連盟である。 日本オリンピック委員会(JOC)・日本スポーツ協会(JSA)・日本武道協議会(JBA)・世界空手連盟(WKF)に加盟している。 概要1964年10月1日、「日本の空手道に統一的な秩序をもたらす」ことを目的として四大流派の日本空手協会(松濤館流)、剛柔会(剛柔流)、糸東会(糸東流)、和道会(和道流)、および錬武会(全日本空手道連盟(旧)・防具付空手)、連合会(諸派)の6つの協力団体を中心に結成された連盟で、1969年に財団法人化。協力団体や参加団体など伝統派空手の諸流派の加盟と協力で成り立つ組織である。高体連、中体連、学連などを競技団体として傘下に発足させている。 いわゆるポイント制の寸止め空手を採用している団体であるが、会派・団体内では競技上のルールが異なる団体をも包括している。また、日本空手協会は寸止めではあるが全空連ルールとは大きな差異がある。 一方、「極真空手[2]」、「極真カラテ」として知られている極真会館との間では、加入に当たり軋轢があったことはよく知られて、極真会館の流れをくむ、あるいは影響の濃いフルコンタクト空手諸団体の大半は参加していない。 但し2015年4月、東京オリンピックでの空手道正式採用に向け、友好団体関係が締結された一般財団法人極真会館については、全空連からの指導者派遣等の対応がなされる[3]。また、一般社団法人極真会館(全日本極真連合会)の中には、都道府県連盟への加盟を果たしている道場も見られる[4]。 前身団体1959年に(旧)全日本空手道連盟は流派を超えた空手の統一組織として結成された。遠山寛賢の修道舘を総本部とし、会長に蔡長庚、副会長に小西康裕(神道自然流)、金城裕(韓武舘)、顧問に大塚博紀(和道流)、山田辰雄(日本拳法空手道)、儀間真謹(松濤館流)、理事に保勇(少林寺流錬心舘)など、当時の空手界重鎮多数が就任。防具付き空手競技の全国空手道選手権大会を開催して、空手界大同団結の流れを作った。しかし、1964年、本項団体の成立により、旧団体は「全日本空手道連盟」の名称を譲り、日本空手道錬武会と名称変更(後に全日本空手道連盟錬武会に改称)をした上で、本項の団体に加盟し協力団体となった。 →詳細は「全日本空手道連盟錬武会」を参照
また、和道流も以前は「全日本空手連盟」と称して、全空連結成時に和道会として加盟したが、その後、全日本空手道連盟和道会は全空連の登録団体として残り、和道流空手道連盟は全空連に加盟せずに分裂した。 沿革
2020年現在、アジア競技大会、東アジア競技大会、IOC後援のワールドゲームズには、正式競技として参加している。 公認段位全空連が定める公認段位は初〜十段位まであり、八段位までは実技審査を必要とする。 また2014年度から五級〜一級の公認級位制度が導入され、公認初段の受審には公認一級の取得が義務付けられた。
昇段審査昇段審査は、「形」(形稽古参照)と「組手」で行われる。
指定形は以下のとおり。
試合のルール試合は、形部門と組手部門[10]に分かれる。
(2018年4月から世界空手道連盟(WKF)ルールに伴い改訂)ポイント制。8ポイント差をつけると勝ちとなり、試合時間以内に勝負が決まらなかった場合、試合終了時点で多くのポイントを取っている方の選手が勝ちとなる。先にポイントを取得した選手には「先取」が与えられ、同点時は「先取」取得者が勝ちとなる。但し「先取」は残り15秒でカテゴリー2の反則行為により「反則注意」となった場合は取り消される。「先取」がない場合、勝敗は判定にて決定される。反則行為の累積(忠告→警告→反則注意→反則)により勝負が決まることもある。
全空連を構成する諸団体協力団体は一流派一団体のみ加入という原則がある。各流派が流派全体を統括する団体を作りJKFに加盟している。 なお、松濤館流の場合はこれまで日本空手協会となっていたが、天皇杯・皇后杯の下賜を巡り全空連と対立、2014年3月に除名処分となる。 2014年6月にJKF主導で組織された全日本空手道松涛館が新たに協力団体として承認され、翌7月にはJKFホームページに掲載された。 しかし、2014年10月24日に東京地方裁判所より日本空手協会が協力団体の地位にある仮処分が決定した。 その後2014年11月12日の理事会において協力関係解消を改めて決議するも、2016年3月16日、和解の上、訴訟取り消し後に改めて協力関係を結ぶ旨が全空連・空手協会双方から発表される。 また、フルコンタクトルールを採用する団体とは、友好団体として協力する覚書を交わした[11]。 協力団体(会派団体)
競技団体
JKF参加団体
友好団体認定団体空手アンバサダースペシャル・アンバサダーアンバサダー2020年東京オリンピックでの正式競技採用にむけ、空手の認知度向上を図るために、連盟は次のアンバサダー就任を発表。[17]
脚注
外部リンク |