主任警部アラン・バンクス
『主任警部アラン・バンクス』(DCI Banks)は、レフト・バンク・ピクチャーズがITVネットワーク向けに製作した、イギリスの刑事ドラマのシリーズ。2010年から2016年にかけて5シリーズが放送されたこのシリーズは、ピーター・ロビンスンによる主任警部アラン・バンクスを主人公とした小説に基づいており、主人公のバンクスをスティーヴン・トンプキンソンが演じている[2]。2013年、シリーズは英王立テレビジョン協会ヨークシャー番組賞のドラマ部門を受賞した[3]。 背景2010年1月に作家のピーター・ロビンスンはレフト・バンク・ピクチャーズおよびITVとの間で主任警部アラン・バンクス シリーズのドラマ化に関する契約を結んだ [4]。『余波』(Aftermath)を基にした2部構成のパイロット版は、リーズでのロケーション撮影を含めて2010年7月に撮影を完了した。「主任警部アラン・バンクス:地下室の悪夢」(DCI Banks: Aftermath)はITVで2010年9月27日と10月4日に放送された[4]。前後編2話は655万人の視聴者を得て、どちらもITVネットワークで同じ週でもっとも試聴された15番組にはいった[5]。 ITVは、第1シリーズとして3冊の小説を各2話で構成した計6話のからなる3本のドラマの製作を発注した。撮影はオトリーでの「背中合わせの悪魔」(Friends of the Devil)のロケーション撮影も含めて2011年2月に開始された。いくつかの店の名称は変更なしに撮影された[6][7]。第1話の「危険な火遊び」(Playing with Fire)は2011年9月16日に放送され、前後編平均で450万人の視聴者を得た。これに続く2話の前後編ドラマ、「背中合わせの悪魔」と「報復の行方」(Cold is the Grave)も同様の視聴率となった。 ITVは第2シリーズを発注した。撮影は2012年3月に始められ、10月10日から放送された。このシリーズではDry Bones that Dream[8]、『誰もが戻れない』[9]およびStrange Affairがドラマ化された[10]。アンドレア・ロウが妊娠・出産のためにシリーズを離れたため、原作には登場しないヘレン・モートン警部としてキャロライン・キャッツが加わった。ITVのドラマ製作責任者のサリー・ヘインズは、第2シリーズについて「『主任警部アラン・バンクス』はITVの刑事ドラマの中で確固たる人気を確立しています。多くの視聴者がロバート・マーフィーの脚本とレフト・バンク・ピクチャーズが製作する『主任警部アラン・バンクス』を支持してくれていることを嬉しく思います」と述べている。 2012年12月1日にピーター・ロビンスンは自身のウェブサイトで、『主任警部アラン・バンクス』の第3シリーズが各1時間の計6編(これまで同様に前後編3話)として製作されることを発表し[11]、2013年6月17日の投稿によれば『水曜日の子供』、Peace of My Heart、Bad Boyの3冊を基にしていた。更新された発表で反、撮影は2013年8月に始まり、放送日は今後確定すると述べられていた。2013年1月に、スティーヴン・トンプキンソンはインタビューに答えて「最近、今年後半に撮影が開始される『主任警部アラン・バンクス』の第3シリーズの依頼があったことを喜んでいる」と述べており[12]、その後のインタビューで「『主任警部アラン・バンクス』の第3シリーズにはアニーとヘレンの両方が登場するだろう」とも述べているが、これはロウとキャッツがともに出演することを示唆していた。 番組は当初ITVで放送されたが、2014年6月からはITVの有料ドラマ配信チャンネルのITVアンコールで金曜日の夜に再放送された。 2014年9月22日、ITVは第4シリーズの製作を発表した。撮影はヨークシャーで2014年9月に開始された[13]。第4シリーズはピーター・ロビンソンの小説を基にした各1時間全6編のオリジナルエピソードで構成され、2015年3月4日から4月8日にかけて放送された。 2015年12月3日、ITVは最終シリーズとなる第5シリーズの製作を発表した[14][15]。 配役パイロット版の「主任警部アラン・バンクス:地下室の悪夢」が初めてイギリスで放送された際に、ピーター・ロビンスンはデイリー・テレグラフの記事で
と書いている。
エピソード→詳細は「en:List of DCI Banks episodes」を参照
全てのエピソードは2部構成で、多くの場合1週間間隔で放送された。アメリカの公共テレビ局で放送される場合には、通常前後編を1つの90分の再編集される(コマーシャルによる中断は入らない)。 パイロット版は2010年に放送され、視聴者数が多かったことから以降のシリーズの製作が各自になった。各シリーズは2部構成の3話のエピソードからなっている。第1シリーズは2011年後半に放送され、第2シリーズは2012年後半、第3シリーズは2014年前半、第4シリーズは2015年前半に、第5シリーズは2016年後半に放送された。 第1シリーズ(2010年-2011年)
第2シリーズ(2012年)
第3シリーズ(2014年)
第4シリーズ(2015年)
第5シリーズ(2016年)
国際配給2013年1月9日にBBCワールドワイド・アメリカは『主任警部アラン・バンクス』を「テレビ所有世帯の推定77%に届く」166の公共放送サービス系列局で視聴可能にする、アメリカ合衆国の公共テレビ局との間の「画期的なシンジケーション契約」を発表した。シンジケーション契約にはパイロット版と第1および第2シリーズが含まれていた。アイダホ公共テレビはこの番組のウェブサイトを製作し、合衆国内でオンデマンドでストリーミング視聴が可能なように全エピソードを掲載した。イギリスでは各エピソードは2部構成で2週にわたって放送されたが、アメリカでは90分の1話構成とされた。BBCワールドワイド・アメリカのジュリアス・ケインは「このシンジケーション契約は、BBCワールドワイド・アメリカと公共テレビ局との間で締結した最大の契約である」と述べている[17]。 『主任警部アラン・バンクス』はカナダでも放送され、ノルウェーではNRK1で放送された。スウェーデンでは国立の公共サービス放送局SVTでパイロット版と第1シリーズの3エピソード(それぞれ90分の長さ)が放送された。デンマークでも同じように放送された。パイロット版と第1シリーズはフィンランド(YLE1)でも放送された。エストニアでは、国立公共サービス放送局ETVがパイロット版と第1シリーズが2012年の秋に放送され、第2シリーズは2013年9月末に放送された。ドイツ(ZDF)では第1シリーズの3エピソードが各話90分として Inspector Banks(『バンクス警部』)のタイトルで2013年5月26日から6月9日にかけて放送された。オーストラリアでは有料TVチャンネルのUKTVで放送され、2013年5月には無料のテレビ局ABC1での放送が始まった[18]。フランスではアルテで2012年11月2日から放送された。 『主任警部アラン・バンクス』はBBCファーストHDと独占契約を結んだOSN(Orbit Showtime Network)によってサウジアラビアでも放送され、これによって中東と北アフリカではイギリスでの放送から48時間後の視聴が可能となった。 DVDの発売第1シリーズのDVDは2011年10月31日にリージョン2(UK)で発売された[6]。2枚組のDVDにはパイロット版と第1シリーズの全3話前後編が収録された。特典映像として本編に採用されなかったシーンと、スティーヴン・トンプキンソンおよびアンドレア・ロウとの短いインタビューが収録された。第2シリーズ全3話前後編を収録したリージョン2のDVDはイギリスで2012年11月19日に発売された[19]。パナビジョンはは、パイロット版と第1シリーズのDVDを、スウェーデン語、デンマーク語、ノルウェー語、フィンランド語の字幕付きで発売している。 脚注注釈出典
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