中嶋 徹(なかじま とおる、1993年 - )は日本のフリークライマー。トラッド、スポート、ボルダリングすべてで国内トップレベルの実績を残すオールラウンドクライマー[1]。長野県出身[2]。
経歴
4歳でクライミングに初めて触れ、8歳から本格的にクライミングを始める[3]。11歳で瑞牆山「燃えた地図」(三段)を完登[2]。15歳のとき、単身渡英したことをきっかけに活躍の場を世界に広げる[3]。2009年にはイギリスにおいてE9×3本、E8×3本を完登するという大きな成果を上げた[4]。また、2010年12月には、平山ユージが2003年に初登して以来、再登されていなかった国内最難のボルトルートである二子山「フラットマウンテン」(5.14d/15a) を第2登した。THE NORTH FACEアスリート[5]。
2016年4月に信州大学から京都大学大学院理学研究科地球惑星科学専攻地球惑星物質科学講座に所属していた[1][6]。京大時代は京都大学フリークライミングクラブのジム京大ウォールをホームジムにし、アメリカビッショプのLucid Dreaming(V15)のシミュレーション課題を京大ウォールに設定してトレーニングしていた[1]。
登攀歴
- 2004年 - 瑞牆山 燃えた地図(三段)[4]
- 2005年
- 小川山 伴奏者(五段)[4]
- 12月 - 小川山 静かの海(三段)完登[7]。
- 2006年
- 8月 - 小川山 サマータイム (5.13b/c) 完登[8]。
- 12月 - 湯川 白髪鬼 (5.13d/R) 第3登(ピンクポイント)[9]。
- 2007年3月 - 湯川 白髪鬼 (5.13d/R) レッドポイントとして初登[9]。
- 2008年11月 - 小川山 不眠症 (五段) 第2登[10]
- 2009年
- 6月 - 瑞牆山 愁いの王 (5.13b R/X) 第3登[11]
- 8-9月イギリスStanageのJerry's Traverse (V10)、Victorian Overmantel (V10) を完登。Brad Pit(V10)フラッシュで完登[4]。
- Burbage SouthのSimba's Pride (E8 6c)、Nocturnal Emission (E9 6c) を完登、Black Out (E9 6c) を初登[4]。
- MillstoneのElm Street (E8 6c) を完登[4]。
- Black RocksのMeshuga (E9 6c)、Gaia (E8 6c) を完登[4]。
- 2010年6月 - 鳳来 アラバスター (5.14a/b) 完登[12]
- 2010年 - 二子山 フラットマウンテン (5.14d/15a) 第2登[13]。
- 2011年
- 5月 - 恵那笠置山 エモーション(四段)第三登[14]
- 9月 - 鳳来 ガンジャ (5.13d) フラッシュで完登、ガンジャエクステンション (5.14a) 完登(2トライ目)[15]
- 2012年12月 - 恵那 常世(五段)第2登[16]。
- 2013年
- 2月 - フランスフォンテーヌブローThe Big Island (8C) を第6登[17]。
- 3月 - 瑞牆山 アサギマダラ(六段)第2登[18]
- 9月 - コロラドIce Knife (V14) 完登[19]
- 2014年3月 - スイスクレシアーノ The Story of two worlds (V15) を完登[20]。
- 2015年9月 - コロラド Paint it Black (V15) を第5登、Mirror Reality (V14) を完登[21]。
- 2017年
- 不動川ゴルジュの滝の裏にあるアンモナイトと言い伝えられてきた岩を分析した結果アンモナイトではないこと結論づけた[25]。
- 2017年11月 - 中嶋徹、パンドラム 四段をフラッシュ恵那・笠置山 パンドラム(四段)をフラッシュ、四段のフラッシュは国内では初めて[26]。
- 2018年10月 - 小川山 ヴィクターRampagista(五段)を第6登[27]。
- 2019年8月 - 富山県立山町にある日本一の落差を誇る称名滝350mを小阪健一郎、須見遼介と試登の後にフリーソロに成功した[28][29]。
- その様子はドローンで撮影されThe North Face JAPANの公式YouTubeにて公開された[30]。
参照
参考文献