上田 和男(うえだ かずお、1944年[1]-)は日本のバーテンダー[1]。黄綬褒章受章者[1]。上田が考案したオリジナルカクテルはいくつかあり、複数がコンテストで受賞をしている(下記#創作カクテル節を参照)。また激しくシェイクする「ハードシェーク」という技法の考案者でもある[1][2]。
経歴
1944年、北海道厚岸郡茶内に生まれる[3][4]。
1966年に東京會舘へ入社し、1974年には資生堂パーラーへ入社する[4]。1995年に資生堂パーラー取締役チーフバーテンダーに就任[4]。
1997年、銀座6丁目にオーセンティックバー「テンダー」を開業し、オーナーバーテンダーとなる[3][4]。
2010年には、アメリカ合衆国ニューヨーク市でカクテルセミナーを開催する[3]。
2015年秋に黄綬褒章を受章する(平成27年11月3日付で発令)[3][5]。
上田の代表的なカクテルはサイドカーである[3]。上田のサイドカーはコニャックにヘネシーを用いるのが特徴[3]。上田の激しいシェイク(ハードシェイク)に耐えうるコニャックはヘネシーだけであるという[3]。
創作カクテル
上田が創作したカクテルのうち受賞作品を以下に例示する。
- ピュア・ラブ (Pure Love)
- 上田が1980年度全日本バーテンダー協会主催カクテルコンペティション全国大会創作の部(ロングドリンクス)に初出場した際のカクテル。上田は本作で優勝した。
- レシピ
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- ドライ・ジン 30ml
- フランボワーズリキュール 15ml
- ライムジュース 15ml
- ジンジャーエール - 適量
- スライスライム
- 作り方
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- ジンジャーエール、スライスライム以外の材料をシェイクする。
- 上記をグラスに注ぎ、ジンジャーエールでフルアップし、スライスライムを飾る。
- ファンタスティック・レマン(Fantastic Lemam)[8]
- 1981年「国際バーテンダー協会世界カクテルフェスティバル」日本代表作品。銀賞を受賞した。
- フェスティバル開催地であるスイスのレマン湖の色をイメージしたカクテル。
- レシピ
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- 日本酒 30ml
- ホワイト・キュラソー 20ml
- キリュシュワッサー 1tsp
- レモンジュース 1tsp
- トニックウォーター 適量
- ブルーキュラソー 20ml
- 作り方
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- トニックウォーターとブルーキュラソーを除いた材料をシェイクして氷を入れたコリンズグラスに注ぐ。
- トニックウォーターでフルアップし、ブルーキュラソーを沈める。
- ウィキ・ウィキ(Wiki Wiki)[9]
- 1982年「サントリー・トロピカルカクテル・コンテスト」優勝作品[9]。
- レシピ
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- テキーラ 30ml
- クレームド・バナーヌ 30ml
- グアバ・ジュース 80ml
- カンパリ 10ml
- レモン・ジュース 10ml
- 作り方
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- 材料をシェイクしてクラッシュアイスを入れたブランデーグラスに注ぐ。
- フルーツ、パイナップルリーフを飾り、ストローを添える。
- シティ・コーラル (City Coral)[11]
- 上田が1984年度全日本カクテルコンクールで優勝した際のカクテル。上田は日本代表として国際カクテルコンクールへも出場している。
- レシピ
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- ドライ・ジン 20ml
- ミドリ(メロン・リキュール) 20ml
- グレープフルーツジュース 20ml
- ブルーキュラソー 1tsp
- トニックウォーター - 適量
- 作り方
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- トニックウォーター以外の材料をシェイクする。
- コーラルスタイルにし氷を入れたシャンパン・グラスに注ぎ、トニックウォーターでフルアップし、ステアする。
- キングス・バレイ
- 1986年に開催された第1回スコッチウィスキーカクテルコンクールの優勝作品。
- 春暁
著作
- 監修
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参考書籍
出典