一橋学園駅(ひとつばしがくえんえき)は、東京都小平市学園西町二丁目にある、西武鉄道多摩湖線の駅である。駅番号はST02。
歴史
当駅開業以前は、現在の駅の北に小平学園駅が存在し、数十メートル国分寺駅寄りに一橋大学駅が存在していた(当駅の南に存在するロータリーに旧駅の名残を見ることができる)。両駅間は300メートル程度だった。
1964年(昭和39年)6月、西武鉄道は多摩湖線の輸送力増強のため、小平学園駅と一橋大学駅の統合、および3両編成の列車を投入し15分から10分間隔に増発する計画を発表した。かつて1955年(昭和30年)に輸送力増強のため小平学園駅を廃止する方針を打ち出したところ地元の反対運動が起こった経緯があったため[1]、小平市議会では輸送力増強の抜本的な解決策は複線化であるとして西武鉄道に要望した。しかし西武鉄道は急速な複線化は困難であり小平学園駅と一橋大学駅の統合は最終案であると回答し、複線化はされず、西武鉄道と住民との議論の上[2]、1966年(昭和41年)7月1日に両駅が統合されて、現在の位置に一橋学園駅が設置され、駅の南北端に改札口が設けられた。よって、「一橋学園」という駅名は両駅名を合わせた造語であり、そのような学校法人が存在するわけではない。
なお、小平学園は箱根土地株式会社(現・プリンスホテル)が開発した学園都市(他に国立や大泉学園がある)の名称で、学校機関として実在しない。
- 1928年(昭和3年)4月6日 - 小平学園駅が開業。
- 1933年(昭和8年)9月11日 - 商大予科前駅が開業。名称は東京商科大学予科(一橋大学の前身)に由来する。
- 1949年(昭和24年)5月 - 学制改革にともない商大予科前駅を一橋大学駅に改称。
- 1964年(昭和39年)6月 - 西武鉄道は多摩湖線の輸送力増強のため小平学園駅と一橋大学駅の統合と3両編成の列車を投入し15分から10分間隔に増発する計画を発表[3]。
- 1966年(昭和41年)6月30日 - 一橋大学駅と小平学園駅を統合し、一橋学園駅が開業。
- 書類上は小平学園駅の廃止、一橋大学駅の移転・改称の扱いとした。
駅構造
島式ホーム1面2線を有する地上駅である。
駅出口は北口と南口の2つがあり、いずれも構内踏切でホームと結ばれている。駅員は南口駅舎に常駐し、北口は自動券売機と自動改札機のみで、無人化されている。駅出入口の構造は二つの駅の統合による配慮の名残である。詳細は「歴史」を参照。
早朝・日中・深夜の一部時間帯以外は必ず当駅で列車交換が行われる。かつて、平日朝は当駅 - 国分寺間のみの一区間を折り返す区間列車が設定されており、その列車は必ず2番線を使用して発着していたが、2013年3月16日のダイヤ改正で廃止された。
かつて西武鉄道の主要駅では発車ベルを使用していたが、2009年時点では新交通システムの山口線を除いた鉄道線において唯一発車ベルを使用する駅となっている。
トイレはホーム国分寺方にある。
のりば
ホーム |
路線 |
方向 |
行先
|
1
|
多摩湖線
|
下り
|
萩山・多摩湖方面
|
2
|
上り
|
国分寺ゆき
|
(出典:西武鉄道構内図)
利用状況
2023年度の1日平均乗降人員は19,852人である[西武 1]。西武鉄道全92駅中50位で、多摩湖線内の途中駅では一番多い数値である。
近年の1日平均乗降・乗車人員の推移は下記の通り。
年度別1日平均乗降・乗車人員[4]
年度
|
1日平均 乗降人員[5]
|
1日平均 乗車人員[6]
|
出典
|
1992年(平成04年)
|
|
12,452
|
[* 1]
|
1993年(平成05年)
|
|
12,321
|
[* 2]
|
1994年(平成06年)
|
|
12,359
|
[* 3]
|
1995年(平成07年)
|
|
12,235
|
[* 4]
|
1996年(平成08年)
|
|
11,907
|
[* 5]
|
1997年(平成09年)
|
23,323
|
11,479
|
[* 6]
|
1998年(平成10年)
|
22,680
|
11,241
|
[* 7]
|
1999年(平成11年)
|
21,907
|
10,842
|
[* 8]
|
2000年(平成12年)
|
21,720
|
10,696
|
[* 9]
|
2001年(平成13年)
|
21,136
|
10,504
|
[* 10]
|
2002年(平成14年)
|
20,827
|
10,403
|
[* 11]
|
2003年(平成15年)
|
21,123
|
10,664
|
[* 12]
|
2004年(平成16年)
|
21,234
|
10,838
|
[* 13]
|
2005年(平成17年)
|
21,964
|
11,378
|
[* 14]
|
2006年(平成18年)
|
21,498
|
10,923
|
[* 15]
|
2007年(平成19年)
|
21,247
|
10,626
|
[* 16]
|
2008年(平成20年)
|
21,272
|
10,674
|
[* 17]
|
2009年(平成21年)
|
20,667
|
10,375
|
[* 18]
|
2010年(平成22年)
|
20,218
|
10,211
|
[* 19]
|
2011年(平成23年)
|
19,546
|
9,847
|
[* 20]
|
2012年(平成24年)
|
20,151
|
10,170
|
[* 21]
|
2013年(平成25年)
|
20,363
|
10,290
|
[* 22]
|
2014年(平成26年)
|
20,481
|
10,351
|
[* 23]
|
2015年(平成27年)
|
21,202
|
10,713
|
[* 24]
|
2016年(平成28年)
|
21,348
|
10,792
|
[* 25]
|
2017年(平成29年)
|
21,663
|
10,945
|
[* 26]
|
2018年(平成30年)
|
21,526
|
10,874
|
[* 27]
|
2019年(令和元年)
|
21,189
|
10,702
|
[* 28]
|
2020年(令和02年)
|
[西武 2]15,621
|
|
|
2021年(令和03年)
|
[西武 3]16,983
|
|
|
2022年(令和04年)
|
[西武 4]18,959
|
|
|
2023年(令和05年)
|
[西武 1]19,852
|
|
|
駅周辺
バス路線
西武バスにより、以下の路線が運行されている。
隣の駅
- 西武鉄道
- 多摩湖線
- ■各駅停車
- 国分寺駅 (ST01) - (本町信号場) - 一橋学園駅 (ST02) - 青梅街道駅 (ST03)
脚注
出典
- ^ 『小平市史 近現代編』2013年、440-442頁
- ^ 『小平市史 近現代編』2013年、507-508頁
- ^ 『小平市史 近現代編』2013年、507頁
- ^ 統計書 - 小平市
- ^ レポート - 関東交通広告協議会
- ^ 東京都統計年鑑
- 東京都統計年鑑
- 西武鉄道の1日平均利用客数
関連項目
外部リンク
ウィキメディア・コモンズには、 一橋学園駅に関連するカテゴリがあります。
|