一宮神社 (福知山市)
一宮神社(いっきゅうじんじゃ)は、京都府福知山市にある神社。国道9号線の高架とJR福知山線が交差する近辺に在る、こんもりとした鎮守の杜に鎮座している。旧社格は府社。 祭神大己貴神(別名・大国主神) 歴史伝承では奈良時代頃の創建とされており、境内看板(一宮神社略記)によると「慶雲四年(西暦707年)麿子親王[注釈 1]の創建にかゝる古社。丹波・丹後の国境の守護神として崇敬され、天正年間、福智山城なるや、城中・城下の鎮守神として崇敬を集め、城主によって社殿の修復がなされ、宝物、神饌田等の奉献もあり、現在は福知山鎮守・守護神としてのみならず、全国各地方からの崇敬参拝者多し。現在の本殿は、正徳四年四月に炎上後、時の城主朽木(民部少輔)植元によって、享保三年八月に造営されたもので、其の後寛政三年七月に修理がなされ、後は屋根の吹替え等の補修が加えられた程度で現在に至っている。ただし、幣殿、拝殿は、昭和九年に建て替えられている。境内には、十二の由緒ある境内社がある。御神徳は、福徳、円満、和平、開運、縁結び、商売繁栄、五穀豊穣、国土開拓、医薬、禁厭、病疫祓除、温泉、わけても顕幽両界を主宰し給う神として、神威極めてあらたかなる神である。」とある。江戸時代には三輪明神と呼ばれ、福知山藩の鎮守として栄えた。 2023年6月17日未明、火災が発生、本殿を囲む板塀約3平方メートルを焼いた。不審火の疑いで警察が捜査を行い[2]、大学生の男が非現住建造物等放火の容疑により逮捕・送検された[3]。 境内鎮守の杜の中に境内があり、社殿は享保3年(1718年)に建築されたものであり、一間社流造桧皮葺となっている。福知山を代表する建築だとして境内社(大原神社など)4社も含め京都府登録文化財に登録、および福知山市指定文化財に指定されている[4][5]。鎌倉時代の石灯籠や近在で唯一の能舞台[注釈 2]が遺されている。また、境内に軍馬・軍鶏之碑がある。 環境保全地区鎮守の杜は、ケヤキが数多く見られる。サカキ・カシ・クス等の照葉樹林にモチ・イチョウが混成して境内を取り囲み、南側にスギ・ヒノキの針葉樹が植樹されている。ササ・ベニシダ・フユイチゴ等が密生しており、府の文化財環境保全地区に決定されている[5]。夏には、カブトムシやクワガタムシなどの昆虫も見られる。 摂末社大原神社・八幡神社・天満神社武大神社
その他境内社稲荷神社・少彦名神社・道祖神社・郷土祖先神・厳島神社・常靖神社・天祖神社・鎮神社 文化財有形文化財(府登録及び市指定)
有形文化財(市指定)
府文化財環境保全地区
現地情報所在地 交通アクセス 周辺 脚注注釈
出典
外部リンク |