ヴェルバーノ・クジオ・オッソラ県
ヴェルバーノ・クジオ・オッソラ県(ヴェルバーノ・クジオ・オッソラけん、イタリア語: Provincia del Verbano Cusio Ossola [verˈbaːno ˈkuːzjo ˈɔssola])は、イタリア共和国ピエモンテ州に属する県の一つ。県都はヴェルバーニア。 名称県名は、県域に含まれる3つの地域の名を並べたもので、"Verbano-Cusio-Ossola" というように、ハイフンでつなげて表記することもある。ヴェルバーノ(Verbano)は、マッジョーレ湖の別名であり、クジオ(Cusio)は、オルタ湖の雅称である。オッソラ(Ossola)は、二つの湖の北方にあたる山岳地域を指す。 地理位置・広がりピエモンテ州北部に位置する県で、アルプス山脈の南麓にあたり、北にスイスと国境を接する。県域南東部、マッジョーレ湖のほとりに位置する県都ヴェルバーニアは、ルガーノの西南西約32km、ロカルノの南西約32km、ノヴァーラの北約54km、ミラノの北西約71km、州都トリノの北東約118kmの距離にある。 北のスイスに突き刺さるような三角形の県域を持ち、北東側の国境線ではティチーノ州、北西側の国境線ではヴァレー州と接する。また、南東部に広がるマッジョーレ湖の対岸はロンバルディア州である。 隣接する県、およびそれに相当する行政区画は以下の通り。
地勢水系と谷筋峠県北部のヴァルツォから、スイスのシンプロンに、シンプロン峠が越える。シンプロン峠越えのルートの名は、1982年まで世界最長の鉄道トンネルであったシンプロントンネルに名を残している。 主要な都市・集落2001年の国勢調査に基づく居住地区(Località abitata)別人口統計[3]によれば、人口5000人以上の都市・集落は以下の通り。( )内は所属コムーネ(自治体)名を示すが、都市名と同一の場合は省いた。
県域は、県名に併記された3つの地域に大別される。県の東南部に広がるマッジョーレ湖(ヴェルバーノ湖)沿岸には、県都ヴェルバーニアが位置する。県民の多くはマッジョーレ湖周辺に暮らしている。県の南部にあるオルタ湖(クジオ湖)沿岸地域では、オメーニャが主要都市である。 オッソラ(Ossola) あるいは ヴァルドッソラ(Val d'Ossola)は、二つの湖の北方にあたる山岳地域を指し、中心都市はドモドッソラである。マッジョーレ湖に注ぐトーチェ川 (Toce) が生みなした谷筋であり、その支流はいくつもの小さな谷筋を発達させている。 2006年に太陽光を導く巨大な鏡を設置して話題になったヴィガネッラ村はこの県に属する。 歴史行政区画コムーネ21世紀に入って以降、以下のコムーネ統廃合 (it:Fusione di comuni italiani) が行われている。
文化・観光世界遺産「ピエモンテ州とロンバルディア州のサクリ・モンティ」に含まれる9つのサクロ・モンテ(巡礼施設)のうち、以下の施設が県内にある。
アーネスト・ヘミングウェイの小説『武器よさらば』(1929年)の舞台となったのはこの地域である。第一次世界大戦中、マッジョーレ湖畔のストレーザで恋人と再会した主人公は、湖を渡ってスイスへの逃避をはかる。 交通道路
鉄道スイスとの国境越えの鉄道が走っている。ドモドッソラとスイスのブリークとを結ぶシンプロントンネルは、1906年に開通し、その後70年以上にわたって世界最長のトンネルであった。
脚注
関連項目外部リンク
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