ランダー文字
ランダー文字(ランダーもじ、パンジャーブ語: ਲੰਡਾ laṇḍā)は、インドとパキスタンのパンジャーブおよびシンド地方で主に使われていたブラーフミー系文字の一種である。 概要シャーラダー文字の変種として生まれ、商人や宗教的な集団によって使われた[1]。ランダーとはパンジャーブ語で「尾のない、省略された」という意味で、母音記号が存在せず、無気音と帯気音と同じ字で表すなど、省略記法が発達している特徴を言いあらわしている[2]。 ランダー文字には標準の字形が存在せず、地域差が大きい。名前も地域によってさまざまに呼ばれる[2]。 パンジャーブ語を表記するためのグルムキー文字はランダー文字を改良したものである[1]。ランダー文字を元にした文字にはほかにイスマーイール派のイスラム教徒が使うホージキー文字がある[2]。 20世紀なかば以降になるとランダー文字は淘汰されて使われなくなっていった[3]。 Unicode2010年以来、Unicodeにランダー文字を加える提案がなされているが[2]、ランダー文字そのものは符号化されていない。しかし、基本多言語面にランダー文字に由来するグルムキー文字が、追加多言語面にはホージキー文字、サライキ語のためのムルターニー文字、シンド語のためのフダーバーディー文字が定義されている。 脚注参考文献
外部リンク
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