ヨウ素酸コバルト(II) cobalt(II) iodate
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識別情報
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CAS登録番号
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13455-28-2
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特性
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化学式
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Co(IO3)2
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モル質量
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408.7385
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外観
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青紫の微細針状結晶(無水物。水和物は本文参照)
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密度
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5.008 g/cm3(無水物,18℃) 4.9885 g/cm3(2水和物,19℃) 3.6893 g/cm3(6水和物,21℃)[1]
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沸点
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200℃以下で分解
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水への溶解度
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1.2g/100g(無水物、20℃) 0.91g/100g(無水物、100℃)
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熱化学
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標準生成熱 ΔfHo
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−1082.0 kJ mol−1(2水和物)[2]
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標準モルエントロピー So
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268 J mol−1K−1(2水和物)
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特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。
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ヨウ素酸コバルト(II)(ヨウそさんコバルト、英 cobalt(II) iodate)は組成式Co(IO3)2で表されるコバルトのヨウ素酸塩である。コバルトのヨウ素酸塩は二価のもののみが知られている。
製法
ヨウ素酸に炭酸コバルト(II)を加えた溶液から水和物が得られる。無水物は水和物を165~200℃で長時間加熱するか、硝酸コバルト(II)とヨウ素酸カリウムを密閉状態で2〜3時間120℃に加熱、または硝酸コバルト(II)とヨウ化カリウムと硝酸の混合液を80〜90℃で濃縮すると得られる。
性質
加熱した希リン酸・硫酸に溶ける。二水和物は光沢のある青色結晶、三水和物は淡赤色結晶、四水和物・六水和物は赤色結晶、五水和物はバラ色結晶。
水に対する溶解度は低く、溶解度積は以下の通りである。
希硫酸および希リン酸中で加熱すると溶解する。200℃程度に加熱すると分解して酸素およびヨウ素を放出する。
参考文献
松岡敬一郎『ヨウ素綜説(第二版)』霞ヶ関出版、1992年。ISBN 9784760301355。
- ^ 『化学大辞典』 共立出版、1993年
- ^ D.D. Wagman, W.H. Evans, V.B. Parker, R.H. Schumm, I. Halow, S.M. Bailey, K.L. Churney, R.I. Nuttal, K.L. Churney and R.I. Nuttal, The NBS tables of chemical thermodynamics properties, J. Phys. Chem. Ref. Data 11 Suppl. 2 (1982).