ユリアン・ロイス(Julian Reus、1988年4月29日 ‐ )は、西ドイツ・ハーナウ出身の陸上競技選手。専門は短距離走。100mで10秒01、室内60mで6秒52の自己ベストを持つ、両種目のドイツ記録保持者。
経歴
2007年
2012年
- 6月、ドイツ選手権男子100mは10秒26(+2.7)の3位で優勝を逃したが、男子200mでは20秒58(+1.1)をマークして初優勝を果たした[1]。
- 7月1日、ヨーロッパ選手権男子4×100mリレー決勝でドイツチーム(ロイス、トビアス・ウンガー、アレクサンダー・コセンコー、ルーカス・ヤクシェ(英語版))の1走を務め、38秒44をマークしての銀メダル獲得に貢献した。
- 7月27日、100mでドイツ歴代2位の10秒09をマークし、フランク・エンメルマン(英語版)(10秒06)に次ぐドイツ人2人目の10秒0台を達成した。4×100mリレーではドイツチーム(ロイス、トビアス・ウンガー、アレクサンダー・コセンコー、ルーカス・ヤクシェ)の1走を務め、38秒02のドイツ記録樹立に貢献した。
2013年
- 7月、ドイツ選手権男子100mは予選で10秒17(-0.7)、決勝で10秒14(+0.6)の大会記録(当時)を樹立して初優勝を果たした。男子200mは決勝で20秒36(-0.4)の自己ベスト(当時)をマークして連覇を達成した[2]。
- 8月2日、100mで10秒08(+0.5)の自己ベスト(当時)をマークした。
- 8月、モスクワ世界選手権男子4×100mリレーでドイツチーム(ルーカス・ヤクシェ、スヴェン・クニップハルツ(英語版)、ロイス、マルティン・ケラー)の3走を務めると、決勝ではドイツ記録(38秒02)に迫る38秒04をマーク。3位のカナダと0秒12差の4位でメダルは逃したものの[3]、東ドイツ時代の1983年ヘルシンキ大会に並ぶ最高順位を記録した。
2014年
- 7月、ドイツ選手権男子100m予選を10秒20(+1.2)で突破すると、準決勝では10秒05のドイツ記録(当時)を樹立し、1985年にフランク・エンメルマンがマークした10秒06を29年ぶりに更新した[4]。決勝ではルーカス・ヤクシェと共に追い風参考記録ながら10秒01(+2.2)をマークし、着差ありで競り勝ち連覇を達成した[5]。
2015年
- 8月、北京世界選手権男子100m予選を10秒14(+0.5)の組3着で突破し[6]、初めてセミファイナリストとなったが、準決勝は10秒28(-0.4)の組8着で敗退した[7]。男子200mは予選で20秒51(+0.1)の組4着に終わり、着順で準決勝に進出できる組3着とは0秒17差で敗退した[8]。1走を務めた男子4×100mリレーは38秒15の4位に終わり、3位のカナダとは0秒02差で前回大会に続きメダルを逃した[9]。
2016年
- 1月29日、60mで6秒53の室内ドイツタイ記録(当時)を樹立し、1988年にSven Matthesがマークした記録に並んだ[10]。
- 2月27-28日、ドイツ室内選手権男子60mで6秒52のドイツ記録を樹立して優勝すると、男子200mではそれまでの自己ベスト(20秒90)を大幅に更新する20秒55をマークして優勝し、スプリント2冠を達成した[11]。
- 6月24日、ゾイレンローダ・ミーティング(Zeulenroda Meeting)男子100mで10秒03(+0.5)をマークし、自身の持つドイツ記録を0秒02更新した[12]。
- 7月29日、100mで自身の持つドイツ記録を0秒02更新する10秒01(+1.8)をマークし、9秒台に肉薄した[13]。
2017年
- 7月、ドイツ選手権男子100m決勝を10秒10(+0.2)、男子200m決勝20秒29(+1.0)の自己ベストで制し、両種目ともロンドン世界選手権の参加標準記録(10秒12と20秒44)を破って2冠を達成した[14]。
人物・エピソード
- 2013年12月にサッカーのガボン代表FWオーバメヤンにスプリント勝負を申し込んで話題となった。オーバメヤンは30mを3秒70で走ったと言われており、これはボルトが達成した100mの世界記録9秒58の30m地点のタイム(3秒78)よりも0秒08速い[15]。オーバメヤンは14日にドイツのスポーツ番組に出演し、3秒70で走ったことを改めて語った。その番組を視聴していたロイスが腹を立て、ボルトよりも速くないことを証明するため、陸上競技の名誉を取り戻すために、メディアを通じて30mのスプリント勝負を申し込んだ[16][17][18]。オーバメヤンも自身のツイッターで勝負に前向きな発言をしていたが、所属するボルシア・ドルトムントが認めなかった[19]。
自己ベスト
記録欄の( )内の数字は風速(m/s)で、+は追い風、-は向かい風を意味する。
種目 |
記録 |
年月日 |
場所 |
備考
|
屋外
|
100m |
10秒01 (+1.8) |
2016年7月29日 |
マンハイム |
ドイツ記録
|
9秒99w (+4.8) |
2017年6月18日 |
ストックホルム |
追い風参考記録
|
200m |
20秒29 (+1.0) |
2017年7月9日 |
エアフルト |
|
20秒23w (+2.3) |
2016年6月24日 |
ゾイレンローダ |
追い風参考記録
|
室内
|
60m |
6秒52 |
2016年2月27日 |
ライプツィヒ |
室内ドイツ記録
|
200m |
20秒55 |
2016年2月28日 |
ライプツィヒ |
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主要大会成績
備考欄の記録は当時のもの
ドイツ選手権
優勝したドイツ選手権 (en) を記載
年
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場所
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種目
|
記録
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備考
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2012
|
ボーフム ヴァッテンシャイト
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200m
|
20秒58 (+1.1)
|
自己ベスト
|
2013
|
ウルム
|
100m
|
10秒14 (+0.6)
|
大会タイ記録
|
200m
|
20秒36 (-0.4)
|
自己ベスト
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2014
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ウルム
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100m
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10秒01 (+2.2)
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準決勝10秒05 (+1.8):ドイツ記録
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2015
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ニュルンベルク
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100m
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10秒12 (-0.2)
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200m
|
20秒42 (+1.0)
|
|
2016
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カッセル
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100m
|
10秒30 (-2.3)
|
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2017
|
エアフルト
|
100m
|
10秒10 (+0.2)
|
|
200m
|
20秒29 (+1.0)
|
自己ベスト
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脚注
外部リンク
記録
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先代 フランク・エンメルマン (10秒06) 1985年9月22日
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男子100m ドイツ記録保持者 (10秒05 - 10秒01) 2014年7月26日 -
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次代 未定
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先代 Sven Matthes (6秒53) 1988年2月13日
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男子60m 室内ドイツ記録保持者 (6秒53 - 6秒52) 2016年1月29日 -
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次代 未定
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