マクヒース

1728年にマクヒースを演じたトーマス・ウォーカーの肖像画

マクヒース(Macheath)は、ジョン・ゲイバラッド・オペラベガーズ・オペラ』(1728年)や、その続編『ポリー英語版』(1777年初演)に登場する架空の人物。追い剥ぎマクヒースや、キャプテン・マクヒース(マクヒース船長)とも呼ばれる。

原作

マクヒースは、ジョン・ゲイが1728年に書いたバラッド・オペラベガーズ・オペラ』に、騎士道的なハイウェイマンとして初登場した。その後、続編『ポリー英語版』では海賊として登場した。

マクヒースのキャラクター設定は、刑務所からの脱獄や売春婦との恋愛劇、また暴力を嫌っていたジャック・シェパードに部分的に影響を受けたと思われる。彼の宿敵は故買屋のピーチャムである。ピーチャムはロバート・ウォルポールジョナサン・ワイルドの風刺として理解できる[1]

大衆文化への影響

ビクトリア朝時代の1841年にペニー・ドレッドフルの1作として、ピアース・イーガン・ザ・ヤンガー英語版が書いた『マクヒース船長(Captain Macheath)』に主人公として登場する。

三文オペラにおいて

『ベガーズ・オペラ』を翻案した1928年のベルトルト・ブレヒトの戯曲『三文オペラ』にも「マック・ザ・ナイフ(Mack the Knife)」として登場する。物語における役割は、原作や派生作にほぼ準じるものの、そのキャラクター設定は人殺し、強姦魔、少女を誘惑する者として、あまりロマンチックなキャラクターとしては描写されていない。

脚注

  1. ^ Moore, Lucy (1997). The Thieves' Opera. Viking. p. 227. ISBN 0-670-87215-6