ボンバーマン (PCエンジン)
『ボンバーマン』(BOMBER MAN)は、1990年12月7日に日本のハドソンから発売されたPCエンジン用アクションゲーム。『ボンバーマンシリーズ』第4作目、そしてPCエンジンのボンバーマンシリーズ第一作目。 PCエンジン主人公の「ホワイトボンバーマン」を操作し、悪の心を持った「ブラックボンバーマン」に攫われた三森博士の娘である理沙を救出する事を目的としたゲーム。開発はハドソンが行い、ディレクターは藤原茂樹、ゲーム・デザインは後に『ボンバーマン'93』(1992年)を手掛ける事となる桑原司、音楽はファミコン版と同様に竹間ジュンが担当している。 また、本作はシリーズで初めてプレイヤー5人での対戦が可能になった作品として知られている[注 1]。過去の3作品[注 2]では不定であったキャラクターデザインや世界観を一新し、後のシリーズに近いコミカルで可愛らしいものへと変更になったタイトルである。また、バトルゲームの提案を始めシリーズの発展に大きな貢献をし、後にシリーズプロデューサーを務めた藤原が初めて関わったシリーズタイトルでもある[2]。 日本国外では、Amiga、Atari ST、PC/AT互換機において『Dyna Blaster』のタイトルで発売された[3][4][5]。 ゲーム内容ノーマルゲーム一人用のゲームモード。タイトル画面で「GAME START」を選ぶとこのモードが始まる。ゲームシステム自体は初代ボンバーマン(以下、「ファミコン版」と表記する)とほぼ同じであるが、ステージの数え方がラウンド制に変更され、各ラウンドの最終ステージにボスが出現するようになった。またファミコン版では横スクロールのステージのみであったが、本作では1画面に収まるステージや縦スクロールのステージも存在する。ステージの敵を全滅させるとアイテムが隠れているソフトブロックが光る。 バトルゲーム対戦モード。タイトル画面で「BATTLE」を選ぶと開始。最大の特徴としてはマルチタップを用いて最大5人までの対戦が可能なことが挙げられる。本作品ではまだコンピューター(COM)との対戦はできず、5人未満での対戦の際はノーマルゲームにも登場する敵キャラが登場する。パワーアップアイテムは「火力アップ」と「爆弾数アップ」の2つだけ。また「ノーマルモード」と「ドクロモード」のいずれかを選択でき、「ドクロモード」の場合取ると様々な効果(移動速度が低下するなど、ほとんどは対戦に不利な効果)が起こる「ドクロアイテム」が登場する[注 3]。プレッシャーブロック(残り時間が少なくなると出現する、フィールドを狭める破壊不能のブロック)も本作では登場しない。 マルチタップではなくPCエンジンGTを使用して対戦する『バトル通信』というモードもあり、こちらは2人対戦専用。 ゲームデザインを手がけた桑原司によると、当初は4人同時対戦として開発されていたが、ベーシックゲームデザイナー(ボンバーマンの生みの親・ファミコン版の開発者)の中本伸一の提案で5人同時対戦になったという[6]。 設定ストーリー時は未来世紀、思考能力を持ったロボットの2号機、ブラックボンバーマンが三森博士によって完成された。しかし博士のプログラムミスにより、ブラックボンバーマンは悪の心を持ってしまい、遂には博士の娘である理沙をさらい機械城に立てこもってしまった。理沙を助けるべくホワイトボンバーマンは山や川を越え、ブラックボンバーマンの居城である機械城へと向かうのだった。 ステージ構成全8ラウンド。各ラウンドにはそれぞれ8つのステージがあり、8ステージ目にはボスが待ち構えている。
敵キャラクター一部の敵は説明書にイラスト付きで紹介されており、これらの他にも多数の敵が登場する。一度の爆発で複数の敵を倒すと獲得スコアが上昇するシステムは本作でも健在。ちなみに本作のボスキャラは説明書には「ボス」と明記されておらず、「最終ステージの恐怖」と書かれている。
移植版
スタッフ
評価
ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では合計29点(満40点)[8]、『月刊PCエンジン』では85・95・90・100・95の平均93点、『マル勝PCエンジン』では8・7・9・9の合計33点(満40点)、『PC Engine FAN』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、23.78点(満30点)となっている[1]。また、この得点はPCエンジン全ソフトの中で51位(485本中、1993年時点)となっている[1]。
脚注注釈出典
関連項目
外部リンク
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