ホテルみゆき
ホテルみゆきは、伊豆・修善寺温泉にかつて存在した日本のホテルである。1960年代のテレビCMで知られる。 概要・略歴桂川に面し、みゆき橋の南側に位置する鉄筋コンクリート建築による、建築当時としては近代的なホテルである[1]。本館は洋室のある鉄筋6階建、木造の離れが4棟あった[1][2]。当時の所在地は静岡県田方郡修善寺町修善寺870番地。政府登録国際観光旅館であった[3]。登録番号は、登録旅第240号であった[3]。 1960年代 - 1970年代に関東ローカルで「修善寺行くなら決めた」と銘打ち、社名を連呼する女声(天地総子)による歌唱、ハワイアン調の演奏によるCMソングをもつテレビスポットを打っていた。映像は静止画的アニメーションフィルムであった。 1973年(昭和48年)ごろには、石川県片山津温泉にも「国際観光旅館八方苑 ホテルみゆき」(廃業済み[4])があり、共同で媒体等に広告を打っていた[2]。当時の広告によれば、岡本綺堂の戯曲『修禅寺物語』の登場人物「夜叉王」にちなんだ「夜叉王料理」を名物とし、ビリヤードやゲーム機を設置したゲーム室、グリル・すきやきルーム、おでん・寿司コーナー、銘酒コーナー、スタンドバー、ホール、喫茶等の設備を持っていた[2]。巨大な宴会場を持ち、社員旅行、泊まり込み会議等に使用されており、1977年(昭和52年)9月23日には、全日本プロレス代表の馬場正平(ジャイアント馬場)が、全日本プロレス創立5周年を記念した「世界オープンタッグ選手権大会」を同年12月に開催する旨の記者発表を本ホテルで行なっている[5]。このころ「ホテルタグ」を発行しており、パッケージにタグラベルと同一のキャラクター(源頼家像)をあしらった「名菓みゆき」を製造販売していた[6]。 2000年代に至っても、公式ウェブサイトもなく、インターネットからの宿泊予約すらできないまま営業はつづけていた。1997年(平成9年)から2001年(平成13年)ころの設備は、クラブみゆき、カラオケスナック、喫茶、ラーメンコーナー、味処、売店、ゲームコーナー、プール等であった[1]。最終的なこの時代の標準的な宿泊料金は、1泊2食付2名で15,000円であった[1]。 2004年(平成16年)4月1日にすでに合併して伊豆市になっている修善寺町が、同ホテル跡地を町村合併前の時代に購入しており、同ホテルが営業を終了したのはそれ以前である[7]。その後、伊豆市が引き継いで所有することになり、伊豆市議会で話題に上った2006年(平成18年)当時は、修善寺温泉場「まちづくり委員会建設委員会」が利用法について検討していた[7]。2010年(平成22年)3月31日、国際観光ホテル整備法に基づいた登録を抹消された[3]。同市議会の議事録によれば2011年(平成23年)6月現在、跡地はすで更地であり、観光駐車場に使用されている[8]。 群馬県吾妻郡草津町に現存する「ホテルみゆき」[9]、および、沖縄県国頭郡恩納村に現存する「ホテルみゆきビーチ」[10]等は、閉鎖当時には経営が別であり、無関係なホテルである。 データ
施設
コマーシャルソング 脚注
参考文献関連項目外部リンク
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