ブラック・レベル・モーターサイクル・クラブ (Black Rebel Motorcycle Club )は、アメリカ合衆国 のサンフランシスコ 出身のスリーピース ・ロックバンド である。カリフォルニア を拠点として活動している。略称は「B.R.M.C. 」であり、アルバムなどにおいてもこの略称が使用されている。
来歴
1998年、サンフランシスコにて当時高校生だったピーターとロバートが出会ったことをきっかけに結成された。その後、ドラマーとしてイギリス から越してきたばかりのニック・ジャゴーが加入。結成当初はバンド名を「ジ・エレメンツ」と名乗るも、すでに同名のバンドが存在することが判明し、「ブラック・レベル・モーターサイクル・クラブ」に改名[ 7] 。
2001年にファースト・アルバム『ブラック・レベル・モーターサイクル・クラブ登場 (B.R.M.C.)』でメジャー・デビュー。レッド・ツェッペリン を匂わせるようなクラシカル・ハード・ロック や、ザ・ヴァーヴ 、ソニック・ユース 、ジーザス&メリーチェイン を彷彿とさせるサイケデリック・ロック 調のサウンド[ 7] で、当時盛り上がりを見せていたロックンロール・リバイバル をザ・ストロークス らと共に牽引した[ 8] 。
2003年に発表したセカンド・アルバム『テイク・ゼム・オン、オン・ユア・オウン』では、これまでよりダイレクトかつ即効性の強いサウンドを打ち出し、2005年の3作目のアルバム『ハウル』では、ボブ・ディラン や初期のローリング・ストーンズ らのようなアメリカン・ルーツ・ミュージック 的な音作りに転じた。また、同年に公開された映画『9 Songs ナイン・ソングス 』に出演し、プライマル・スクリーム やザ・ダンディ・ウォーホルズ 、スーパー・ファーリー・アニマルズ 、フランツ・フェルディナンド などと並んで劇中のライブ・シーンでパフォーマンスも披露している[ 9] 。
前作からの揺り戻しのように熱くダイナミズムあふれる轟音を炸裂させた、2007年の4作目のアルバム『ベイビー81』までコンスタントにリリースを重ねてきたが、2008年にこれまで度々休止と復帰を繰り返していたドラマーのニックが脱退。その後、デンマーク のバンド、ザ・レヴォネッツのツアー・ドラマーとして活動していたリア・シャピロが新ドラマーとして正式加入し、自主レーベルのアブストラクト・ドラゴンを設立。同年に配信限定のインストゥルメンタル ・アルバム『The Effects of 333』をリリースした[ 9] 。
2010年にそれまでのキャリアの集大成とも言える多彩な作風の5作目のアルバム『ビート・ザ・デビルズ・タトゥー』を発表した。アルバムのタイトルは当時、リアが所有していたエドガー・アラン・ポー の短編集 に由来し、それを読んだロバートがその中にあったタイトルを気に入り、命名したものである[ 10] 。
2013年に発表された6作目のアルバム『スペクター・アット・ザ・フィースト』はフー・ファイターズ のデイヴ・グロール のスタジオでレコーディングし、グループ史上もっとも大きなスケールを獲得した[ 9] 。
2018年、前作から5年ぶりとなる7作目のアルバム『ロング・クリーチャーズ』を発表[ 9] 。
エピソード
バンド名
由来は暴走族を題材にした、マーロン・ブランド 主演の映画「乱暴者 」に登場する、バイカー・ギャングのチーム名から[ 9] 。
ロバートの父親
アメリカのロックバンド、ザ・コールのボーカリストであるマイケル・ビーンを父に持つロバートだが、バンド結成当初はそのことを隠していた。しかし、マイケルがサウンド・クルーとしてツアーに同伴するようになってからはロバートも関係をオープンにするようになった[ 7] 。
2010年8月のベルギー の音楽フェスティバルに出演した際に、パフォーマンス直後のバックステージでマイケルが心臓発作 を起こし、そのまま帰らぬ人となった(60歳没)。その後、10月にリリースとなったバンドのライブDVDが、マイケルがミキサーとして関わった最後の作品となった[ 7] 。
メンバー
ピーター・ヘイズ(Peter Hayes)- ボーカル、ギター (1998年– )
ロバート・レヴォン・ビーン(Robert Levon Been)- ボーカル、ベース (1998年– )
リア・シャピロ(Leah Shapiro)- ドラムス (2008年– )
旧メンバー
ニック・ジャゴー(Nick Jago)- ドラムス (1998年–2004年、2005年–2008年)
ディスコグラフィ
スタジオ・アルバム
『ブラック・レベル・モーターサイクル・クラブ登場』 - B.R.M.C. (2001年)
『テイク・ゼム・オン、オン・ユア・オウン』 - Take Them On, On Your Own (2003年)
『ハウル』 - Howl (2005年)
『ベイビー81』 - Baby 81 (2007年)
The Effects of 333 (2008年)
『ビート・ザ・デビルズ・タトゥー』 - Beat the Devil's Tattoo (2010年)
『スペクター・アット・ザ・フィースト』 - Specter at the Feast (2013年)
『ロング・クリーチャーズ』 - Wrong Creatures (2018年)
Black Tape EP (2024年)
日本公演
2002年
2003年
2008年
1月9日、大阪 心斎橋soma
1月11日、東京 渋谷duo MUSIC EXCHANGE
2010年
2013年
2019年
4月30日、神奈川 横浜ベイホール
5月1日、大阪 梅田Shangri-La
脚注
出典
^ Hunter, Garry (2013) [2012]. Street Art: From Around the World . London: Arcturus Publishing. p. 69. ISBN 978-1-782-12667-6 . "Evol could be 'love' spelled backwards, a verbal trick that has also been employed by alternative rock bands such as Black Rebel Motorcycle Club."
^ Williams, Sophie (2023年3月1日). “'The New Rock Revolution' – what happened next? ”. NME . NME Networks. 2023年4月22日 閲覧。
^ Howorth, Adam (April 27, 2002). Billboard (Nielsen Business Media) 114 (17): 14. ISSN 0006-2510 . "One possible reason for the strong public interest in the Hives in the U.K. is the arrival of similarly sound-ing punk rock acts from the States, such as the Strokes, the White Stripes, and B.R.M.C. (Black Rebel Motorcycle Club)..."
^ Larkin, Colin , ed (2011) [1992]. The Encyclopedia of Popular Music . London: Omnibus Press . pp. 2640-2641. ISBN 978-0-857-12595-8
^ Buckley, Peter, ed (2003). The Rough Guide to Rock . London: Rough Guides . p. 102. ISBN 978-1-843-53105-0
^ “サンフランシスコの3ピース・ロックンロール・バンド=ブラック・レベル・モーターサイクル・クラブ(Black Rebel Motorcycle Club)5年振りの新作 ”. TOWER RECORDS ONLINE . タワーレコード (2017年11月8日). 2023年4月22日 閲覧。
^ a b c d “Biography - Black Rebel Motorcycle Club ”. ユニバーサルミュージック . 2023年2月6日 閲覧。
^ “Black Rebel Motorcycle Club ”. HMV&BOOKS online . 2023年2月6日 閲覧。
^ a b c d e “ブラック・レベル・モーターサイクル・クラブ『Wrong Creatures』 ロックンロールをひたむきに追求してきた3人の今 ”. mikiki.tokyo. 2023年2月6日 閲覧。
^ “ブラック・レベル・モーターサイクル・クラブ ”. COOKIE SCENE. 2023年2月6日 閲覧。
外部リンク