フール (クリス・レアの曲)
「フール」(Fool (If You Think It's Over))は、クリス・レアのシングル。デビュー・アルバム『何がベニーに起ったか』(Whatever Happened to Benny Santini?)からの最初のシングルとして1978年7月に先行発売された[7][注釈 1]。日本でのシングル発売時のタイトルは「青春のいたずら」であるが[10]、初出の収録アルバムやその後のベストアルバム中では「フール」と表記されている[11][8][3]。 恋に破れて傷つき涙する17歳の少女を、「(これで人生が)おしまいだと思っているなら、君はお馬鹿さんだよ、だって君がさよならと言ったんじゃないか」と励ます内容の楽曲であるが[11]、その親しみやすいソフトなメロディー・ラインの甘美さと、渋みのあるクリス・レアの淡々とした落着いた語りかけが好対照の魅力となり、彼独特のブルージーな歌声がより際立つ作品である[11][12]。 この曲は、失恋で悲嘆に暮れていた妹のポーラ(Paula)に向けて書いたもので[13]、クリス・レアは元々、ブルースやソウルを意識し、ドラムのビートはアル・ジャクソン Jr.で、アル・グリーンが歌うことを想定した楽曲を目指したという[13][7]。 「フール」は、全米ビルボードシングルチャートで12位[1][2][3]、アダルト・コンテンポラリー・チャートでは3週連続1位(1978年9月9日付から)を記録し[4][5]、第21回グラミー賞 (21st Annual Grammy Awards)の最優秀新人賞 (Best New Artist)にもノミネートされた[2][12][14][注釈 2]。収録アルバムも全米アルバムチャートで49位となり[3]、ゴールドディスクに認定された[16][12][14]。 本国のイギリスの全英シングルチャートでは当初は圏外であったが、アメリカでの大ヒットを受けて、10月に30位まで上昇した[6]。 1988年には、少しアレンジを変えた再録音のヴァージョンがベストアルバム『ザ・ベスト・オブ・クリス・レア~ニュー・ライト・スルー・オールド・ウィンドウズ』(New Light Through Old Windows)に収録され、再びシングル発売された[8][17]。オリジナルから30年後の2008年にも改めて再録音され、アルバム『オン・ザ・ビーチ~グレイテスト・ヒッツ』(Fool If You Think It's Over: The Definitive Greatest Hits)に収録された[18][19]。 カバー・アーティストは、1981年にエルキー・ブルックスがカバーしシングル発売したことで知られている[20][21]。 トラック・リスト
レコーディング・ミュージシャン1978年オリジナル・ヴァージョン出典は[11]
1988年再録音ヴァージョン
チャート記録週間
年間
カバー・アーティスト
脚注注釈出典
参考資料
関連項目
外部リンク
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