フォルクスワーゲン・ゴルフVIゴルフVI (ゴルフ 6)(Golf VI)は、フォルクスワーゲン・ゴルフの6代目モデル。
概要2008年、ドイツにて発表・発売された(日本導入は翌年)。 今回のモデルチェンジを機に、米国仕様の呼称がラビットからゴルフに統一されたほか、タコメーターの目盛が1/100から1/1000に変更された。 「自動車史上に誇る特別なクルマ」をキーワードに、静粛性や上質感をさらに高めた[1]。特に、徹底した騒音対策が施されたのが特徴で、遮音層を組み込んだフロントウィンドウやホイールハウス内の遮音材など、車外からの騒音侵入を抑える工夫が盛り込まれた。 レーザー溶接を駆使した、シャープで継ぎ目のないボディは、単なるデザインや見栄えの美しさのみならず、安全性も担保されており、ユーロNCAPでは最高得点の5つ星を獲得した。 ボディサイズや、サスペンションを含むプラットフォームは先代とほぼ同様だが、歴代で初めてサイドモールディングが廃されたほか、ボディパネルや内外装の意匠が一新されている。また、ダンパーには電子制御で減衰力特性を最適化するDCC(アダプティブ・シャシー・コントロール)が新たに採用された。 ワッペングリルを廃し、左右ヘッドライトを2本のラジエータグリルでつなぐ水平基調のフロントマスクは、初代ゴルフをイメージしたものである。インテリアは、先代の基本造形を踏襲しつつ、メーターのベゼルやエアコン吹き出し口などにクロームの加飾が施されたほか、各所に質感の高い素材を用いて高級感を高めた。 エアバッグはこれまでの8エアバッグに加え、衝突時に足首や骨盤を保護するニーエアバッグを新たに装備した。ほかにも、ESPをはじめ全席3点式シートベルト、後席シートベルトの着用検出システムや、前席むち打ち低減ヘッドレストなども装備される。 当時のCセグメントとしては画期的だった、前走車との車間距離を自動制御するACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)や車庫入れの際にステアリング操作をアシストする「パーク・ステアリング・アシスタンス」も初搭載された(日本仕様は未設定)[2]。 従来通り、スポーツモデルのGTIやRも用意されたが、Rに搭載されるパワートレインは、従来の3.2L 挟角V6エンジンから2.0L 直4エンジンへと大幅にダウンサイジングされた。ただし、最高出力・最大トルクは出力アップが図られ、燃費も向上した[3]。 さらに、Start/Stopシステム(アイドリングストップ機構)とブレーキエネルギー回生システムからなる「ブルーモーション テクノロジー」を一部グレードに初搭載した[4]。日本仕様は全モデルにTSIエンジンと6速または7速DSGが搭載され、本国に設定のあるTDIやMT仕様は、GTIやRを含めて正規輸入されなかった。 初代以来となるGTD(日本未導入)および4代目以来となるオープンモデル「カブリオレ」も復活した。後者はソフトトップを採用し、ハードトップを採用するイオスとの差別化が図られた。ただし、ヴァリアントの大幅な刷新は見送られ、フロント部分のフェイスリフトと内装の小変更にとどまった。 当モデルをベースにハイブリッド仕様の「Twin Drive」、電気自動車仕様の「Blue e-motion」の試作車が開発された。 先代に引き続き、歴代で2度目となる日本カー・オブ・ザ・イヤー(COTY)「インポート・カー・オブ・ザ・イヤー」に加え、歴代初のワールド・カー・オブ・ザ・イヤーも受賞している。 年表
諸元表
グレード一覧(日本仕様)
特別仕様・限定モデル
派生車種ゴルフ ヴァリアント(ワゴンタイプ)
ゴルフ カブリオレ(カブリオレタイプ)
脚注
関連項目外部リンク
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