ピアノソナタ第6番 (シューベルト)

ピアノソナタ第6番 ホ短調 D 566 は、フランツ・シューベルト1817年に作曲したピアノソナタ

生前には出版されず、死後の1888年ブライトコプフ・ウント・ヘルテル社から第4番として第1楽章だけ出版された。自由な調性の選択と、旋律の美しさが際立った初期の未完作である。

曲の構成

全3楽章、演奏時間は約20分。ソナタとしては未完の作品であり、音楽学者ハワード・ファーガソンは、シューベルトは最終楽章として4分の2拍子の『ロンド ホ長調』(作品145の2, D 506)を当てようとしていたのではないか、と指摘している。

  • 第1楽章 モデラート
    ホ短調、4分の4拍子ソナタ形式
    冒頭に "G - H - E" の主和音を鳴らし単純な主題がはじまる。第2主題は穏やかなト長調。展開部は短い。そして再現部のあとは第2主題をホ長調にしたままで明るく終わる。
  • 第2楽章 アレグレット
    ホ長調、4分の2拍子、ソナタ形式。
    非常に美しい無言歌風の緩徐楽章。"Gis - Gis - Gis - H - A - Gis - Fis - Gis - A" の息長い旋律線がゆったりと全曲を覆う。随所に3連符をいれて動きをつけている。

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