バスカード (西鉄バス)バスカードは、西鉄グループ(亀の井バス、日田バスを除く)の路線バスに採用されていた磁気式乗車カード(プリペイドカード)。1992年9月1日発売開始。紙式回数券に代わるものとして導入されたが、ICカード乗車券「nimoca」への置き換えにより、2009年度いっぱいで廃止された。 販売枚数は2007年度(ICカード導入前の最終年度)485万枚[1]で、バス収入に占める割合は30%[2]であった。 以下、特記ない限り廃止時点での情勢を記す。 沿革
利用対象のバス一般路線バス以下の各社が運行する路線。 高速バス・特急バス・急行バス
券種1,000円、3,000円、5,000円、10,000円の4種類。
発売開始当初はバスの写真を入れたデザインであったが、1994年に10,000円のバスカードが発売された際にデザインを全面変更し、発売額ごとに異なる地色(1,000円券が赤、3,000円券が青、5,000円券が緑、10,000円券が金色)にストライプを配し、バスを擬人化したイラストを入れたデザインとなった。その後、カード左端と下端の色・デザインはこれを踏襲しつつ、風景、景勝地、世界遺産、その他様々な写真を印刷するようになり、定期的に写真が変更されていた。 2008年度は、西鉄の創立100周年記念事業の一環で、子会社を含めた全社で記念の写真・イラスト柄が使われていた。 2009年にバスカード終了が発表されたのちは写真の印刷を取りやめ、チェック柄(1,000円券が赤、3,000円券が青、5,000円券が緑、10,000円券が黄)のデザインに統一し、販売終了まで販売された。 参考よかネットカードのプレミア率は3,000円券が+200円で約6.7%、5,000円券は+500円で10%。記念券だけの発売となった1,000円券は額面通り。 また、nimocaは単純比較ができないものの、通常のバス乗車においては1ポイント付くための単位利用運賃が50円、プレミア率は2%であり、割引率の減少(事実上の値上げ)となる。[2]ただし、月ごとの利用額に応じて、2,000円単位で利用額が増えるとボーナスポイントが付く。それでも、10,000円利用した場合、単純計算の合計ポイントは950ポイントで、プレミア率は10%に満たない。実際にはポイント算定金額は切り捨て処理のため、合計ポイントはこれより少ない。 使用方法
バス乗継割引同じカードを用い、同一バス停において90分以内にバスを乗り継いで利用すると、乗継割引として、1回あたり80円が割引される(機械の自動精算)。ただし、乗り継ぐ前か乗り継いだ後の乗車区間の運賃が180円未満の場合、割引額はこれより少なくなる。乗り継ぐ前の運賃が180円未満の場合、乗り継いだ後の割引額は乗り継ぐ前の運賃から100円を引いた額となる。乗り継いだ後の運賃が180円未満の場合、乗り継いだ後のバスで100円が引き去られる。乗り継ぐ前か乗り継いだ後の運賃が100円の場合は割引が適用されない。 乗継割引は90分以内である限り何度連続で乗り換えても有効。また急行・特急・高速バスでもバスカードを取り扱う車両であれば有効。
各地域で指定された同一エリア内においては、同一バス停での乗り継ぎでなくても乗り継ぎ割引が適用される。また、100円区間が対象の適用外となるのは、上記のように最低運賃が100円として設定されており、100円区間は既に割引が適用されているとみなされるからである。 廃止までの経緯と事後対応西鉄は、2008年5月18日にICカード「nimoca」を導入した。電車・バスの利用だけでなく、電子マネーとして買い物などにも利用でき、チャージを繰り返すことにより何度でも利用できるメリットがある。バスについては当初は那珂川営業所のみであったが、他の営業所でも導入が進められていった。 このため、西鉄は2009年4月1日、バスカード廃止を発表し[1]、路線バス全車両への導入が完了する2009年9月いっぱいで販売を完全終了した。その後、2009年度いっぱい(2010年3月31日)で取り扱いを完全終了し、順次バスカードリーダーを撤去。以後5年間、手数料なしで払い戻しを行う。 払い戻しについては、以下の数式で額を決定する。
なお、西鉄電車・福岡市営地下鉄との共通券である「よかネットカード」についても、バスについてはバスカード終了と同時に利用を取り止めた(西鉄電車・地下鉄では2011年10月31日まで利用可能だった)。 2014年度いっぱい(2015年3月31日限り)で払い戻しを終了した。 関連項目脚注外部リンク
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