ハーバート男爵
ハーバート男爵(英: Baron Herbert)は、イギリスの貴族、男爵。イングランド貴族爵位。廷臣ウィリアム・ハーバートが1461年に議会招集を受けたことに始まり、ボーフォート公爵家を経て、現在はサイフリード=ハーバート家が保持する。 歴史その始祖ウィリアム・ハーバート(1423-1469)は父ウィリアム・アプ・トマスとともにリチャード・プランタジネットを支持して、薔薇戦争においてはヨーク派に属した廷臣である[1]。彼は1461年7月26日にイングランド貴族のハーバート男爵(Baron Herbert)として貴族院より議会招集を受けた[1][2]。ウィリアムは1468年にペンブルック伯爵(Earl of Pembroke)へと位階を進めている[2][3]。 その子である2代伯ウィリアム(1451-1491)は国王エドワード4世によってウェールズのペンブルック伯領放棄と引き換えにハンティンドン伯爵(Earl of Huningdon)を授けられたが、男子がおらずこの伯爵位は廃絶した[2][3]。他方、女系継承を許す男爵位は彼の娘エリザベスに継承された[2]。 3代女男爵エリザベス(1476-1513)はのちにウスター伯爵家を興すチャールズ・サマセット[註釈 1]と結婚したため、爵位はサマセット家へと流出することとなった[2]。同家はやがてボーフォート公爵に叙されるとともに、男爵位も15代にわたって継承され続けた[2]。 しかし、18代男爵にあたる第10代ボーフォート公爵が子のないまま死去すると、男爵位は彼の長妹ブランシェの子孫間で優劣がつかず、爵位は停止した[2]。 その後、親族のデイヴィッド・サイフリード(1952-)が2002年1月10日にハーバート男爵を継承することが認められて、停止解除となった[註釈 2][2][5]。彼は同年にハーバートの姓名と紋章の使用を認める勅許を得て、家名を「サイフリード=ハーバート(Seyfried-Herbert)」としている[6]。2020年現在、その彼が当代の男爵である。 ハーバート男爵(1461年)
爵位の法定推定相続人は、現当主の息子であるオスカー・ジェイムズ・サイフリード・ハーバート閣下(2004- )。 脚注註釈
出典
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