ニセミギワバエ科
ニセミギワバエ科(Canacidae)は、ハエ目(双翅目)に属する科の一つ。ニセミギワバエ科に属する種は世界中に分布しており、ニセミギワバエ(Procanace grisescens)など307種が記録されている[1]。 和名はイソバエ科ともいう。 特徴ニセミギワバエ科の多くの種は海岸近くなどで見られるが、内陸の塩生の土地やアルカリ性の環境に生息する種もある[1]。またハワイでは草原や淡水域にみられる種もある[1]。 ニセミギワバエ科の種の体サイズは1.6-4.0mmで、小型種または中型種である[1]。体は薄い黄色から褐色の細かい毛でおおわれていることが多い[1]。 成虫の外見はミギワバエ科の各種と類似するが、翅の臀室や第一経脈の有無(ミギワバエにはどちらもない、ニセミギワバエにはどちらもある)、前縁脈の切れ込み位置の違いなど、翅脈によって識別可能である[2]。 分類ニセミギワバエ科には6つの亜科が含まれるが、そのうち Tethininae 亜科はハマベホソバエ科(イソベバエ科、Tethinidae)として独立の科として扱われていた。しかし2000年代以降の研究によって、ハマベホソバエ科は側系統群であることが示唆され、ハマベホソバエ科を広義のニセミギワバエ科(Canacidae s.l.)に含めるとする主張が示されている[1]。 ニセミギワバエ科に属する分類群として6亜科27属307種が記録されているが[1]、ハマベホソバエ科を独立の科として扱う場合、約16属180種がハマベホソバエ科に属する。 脚注
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