ナハニ国立公園
ナハニ国立公園は、カナダ・ノースウエスト準州にある国立公園である。イエローナイフより約500キロメートル西方に位置する[2]。公園内には、標高2,972メートルのマッキンジー山を含む。ナハニ国立公園の中心部は、サウスナハニ川流域である。第1から第4の名前が付けられた峡谷は、壮大な峡谷を形成している。ナハニの名前は、先住民であるデネ族の言葉であり、日本語に訳すると「精神」を意味する。 ヴァージニア・フォールズヴァージニア・フォールズにおいて、水流は、水煙を立てながら、90メートルの高さを急落する。この落差は、ナイアガラの滝の約2倍である。ヴァージニア・フォールズの中心には、カナダでは有名なカヌー選手であり、著述家、映画監督でもあるビル・メイソン(1929年-1988年)にちなんで名づけられたメイソンズ・ロックと呼ばれる岩が存在する。また、この滝の周辺部は、ランのなかでも、希少種の生息地でもある[3][4]。 現在、この滝について、カナダの首相を務めたピエール・トルドーの名前にちなんだ名称へ改名が提案されている。この滝を除いても、多くの急流がこの国立公園には点在している。 動物相・植物相国立公園内の硫黄分を含んだ温泉、ツンドラ、山塊、トウヒ属やヤマナラシで構成される森林は、多くの鳥類、魚類およびオオカミ、ハイイログマ、カリブー、ドールビッグホーン、シロイワヤギなどの哺乳類の生息地である[5]。ラビットケトル・ホットスプリングと名づけられた温泉地では、1万年前に形成され、カナダ国内では最大級の大きさである高さ30メートル、幅60メートルの多孔質の石灰石のトゥファが見つかっている[6] 。また、この国立公園は、カナダのエコゾーンに指定されている地区の3つが存在する。西部のタイガ山系、東部のタイガ平原、国立公園南部のわずかを占める北方山系である[1]。 フォート・シンプソンのビジターセンターには、この地域の歴史、文化、地理が展示してある。ナハニ国立公園は、UNESCOの自然遺産では、最初に1978年に登録された[1]。 歴史1972年に、ピエール・トルドー首相によって、この公園は、4,766平方キロメートルが国立公園として設定された[1]。2003年には、ノースウエスト準州のDene人とカナダ政府との間で協定が締結され、新たに23,000平方キロメートルに暫定的な保護が与えられた[2]。2007年8月には、スティーヴン・ハーパー首相が国立公園の拡大の決定を下し、新たに、5,400平方キロメートルが追加され、国立公園の面積は、33,000平方キロメートルまで拡大され、国立公園では、カナダ第三位の広さとなった[7][8]。 現在、ナハニ国立公園に行く交通手段は水上飛行機かヘリコプターに限定されている。毎年800から900人が国立公園を訪れている。 世界遺産登録基準この世界遺産は世界遺産登録基準のうち、以下の条件を満たし、登録された(以下の基準は世界遺産センター公表の登録基準からの翻訳、引用である)。
脚注
外部リンク
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