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「ツクバネ」のその他の用法については「つくばね」をご覧ください。 |
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ツクバネ(衝羽根[3]、学名: Buckleya lanceolata)は、ビャクダン科ツクバネ属の落葉低木。雌雄異株 [2][4]。山地に生え、他の樹木に半寄生する。
名称
和名ツクバネの由来は、実の先端に4枚の大きな苞が残り、その姿が羽根つきの衝羽根(つくばね)に似ているため、この名がある。
分布と生育環境
日本の本州・四国・九州(佐賀県・長崎県・大分県)に分布する[3]。
ツガ、モミ、アセビなどが生育するやせた山地の林下、林縁に生育する[2][4]。
特徴
落葉広葉樹の低木。ツガ、モミ、アセビなどに半寄生し、高さは1メートル (m) 前後の小さな株が多い[3]。幹は直立するが、数多く分枝して水平に伸び、枝先はやや垂れ下がる。樹皮は淡灰褐色から灰白色である[3]。一年枝ははじめ緑色で、古い枝は淡白灰色から赤褐色になる[3]。老木では荒れた肌合いになる[3]。
葉は対生し、葉身は長卵形から広披針形で長さ3 - 7センチメートル (cm) 、幅1 - 4 cmになり、先端は尾状に長くとがり、基部はくさび形になり、短い葉柄がある。葉の縁は全縁となるか芒状の細毛が生える[2][4]。芽吹きのころの葉は、先端が赤茶色になる[3]。
花期は晩春から初夏(5 - 6月ごろ)。雌雄異株であるが、雄株と雌株が隣り合って生育していることが多い[6]。花は淡緑色で径約4ミリメートル (mm) と小さく目立たない。雄花は雄株に、雌花は雌株につく。雄花は枝先に集散花序につき、4裂した花被片が反り返り雄蕊が4個つく。雌花は雌株の枝先に1個だけつき、雄蕊は無く、葉状の細長い苞が4個つき、花被片は早く脱落する。子房は下位で短い花柱がある[2][4]。
果期は10月。果実は長さ7 - 10 mmの卵円形で、その先端には花の後に長さ3 cmほどに大きくなった苞が残り、羽根つきの羽根に似る[3]。果実は冬に熟す。
冬芽は長卵形で褐色をしており、11 - 14枚の芽鱗に包まれている[3]。枝先には仮頂芽がつき、側芽は枝に対生する[3]。葉痕は半円形で維管束痕が1個つく[3]。
利用
若葉は食用にできる。また若い果実も塩漬けにして食用にできる[6]。
脚注
参考文献
関連項目
外部リンク