ダイイングライト:ザ・フォロイング
『ダイイングライト:ザ・フォロイング』(Dying Light:The Following)はオープンワールド型ホラーゲームソフトである『ダイイングライト』の大規模なストーリーDLC。 概要本編である『ダイイングライト』との大きな違いは、移動手段の主体がバギーになっている事と、舞台が本編マップよりも広い平野になっていることである。また、ドライバースキルやボラタイルの巣、信頼レベルや新装備などの追加要素がある。 舞台となるマップは本編とは異なる「ハラン郊外」であり、ザ・フォロイング内ではハラン市内には一切戻れない(戻りたい場合はタイトル画面に戻りキャンペーンを選ぶ必要がある)。また、追加された新装備は本編でも使うことができる。 ちなみに、『ダイイングライト:ザ・フォロイング』のみ(単体)のパッケージ版はない為、各ハードでダウンロードする必要があった。ただし、『ダイイングライト:ザ・フォロイング・エンハンスト・エディション』、『ダイイングライト ディフィニティブエディション』およびNintendo Switchへの移植版『ダイイングライト プラチナエディション』には本作が含まれているため、追加購入する必要はない。 ストーリーライズとの戦いに勝利したカイル・クレインだったが、タワーのアンティジンの備蓄は残りわずかで、カムデンの研究も進んではいなかった。 ある日、負傷した男がタワーに運ばれてくる。男は錯乱状態で、感染しても転化しない人がいると言い、その内容にレナは興味を示す。男が持っていた地図にはハラン郊外から来たことを示す道筋が書かれていた。懐疑的なクレインだったが、アンティジンが足りない現状からわずかな望みを探すため、地図に書かれた抜け道へ向かう。 抜け道の先のハラン郊外で、クレインは一つの農場に辿り着く。情報を求めて話しかけるも、住民の反応は一様に冷たい。唯一、住民と取引しているらしい男カーンだけが、まともに対話に応じてくれた。彼によれば集落の人々が転化しないのは事実だという。カーンはドライバーを求めており、情報を教えるかわりにまず車を手に入れるよう持ちかける。クレインは言われた通り近くの農場でバギーを手に入れ戻ってくるが、農場主の娘エズギから彼は住民達に追い出されたと聞かされる。さらに彼女から皆の信頼を得るヒントとして、しばらく前に地下水が汚染され、さらにポンプ場がならず者に占領されていることを聞き出す。ポンプ場を取り戻し復旧させたクレインは、ようやく農場の住人たちから信頼を得ることに成功する。 その農場の主ジャシール曰く、住民は「マザー」と呼ばれる指導者を崇拝しており、マザーの加護により転化から守られているという。そのマザーは神聖な存在で、侍者であるフェイスレス以外とは話さないらしい。しかし「コミュニティのために十分貢献すれば可能性はあるかもしれない」と言われたクレインは、住民の困りごとを解決し彼らの信頼を得ようとする。 やがてクレインはフェイスレスに認められ、教団の集会に招待される。そこで彼は人間を襲わないゾンビと、謎の青い煙を目撃する。クレインは信じがたい光景に戸惑いながら、青い煙を吸ったせいでトランス状態となり意識を失う。気がつくと既に儀式は終わり、侍者からの無線で免疫力を得たことを告げられる。 その後、フェイスレスの一人からの連絡で、とある場所で起きた異常現象を調べて欲しいと依頼される。その現場では儀式で見た青いミストが立ち込め、軍の物資が散乱したそばで一際巨大なデモリッシャーが突っ立っていた。そのことを彼に報告し、ジャシールの農場で落ち合う約束をしたクレインはついに核心へと一歩近づく。フェイスレスの口からは「カイル、もうわかっているだろう?感染しない人間…何かのトリックか?」「煙こそがまさにトリックさ。マザーがウィルスと戦う策を生み出したんだ…万能薬とでも呼ぼう。効果のほどは、自分で検証済みだよな」と、次々に事実と内情が明かされる。そして彼曰く治療プロジェクトは進行中であり、取り分を与える代わりに切らしてしまった万能薬を探し出してほしいのだという。クレインは彼から聞いた、3人のフェイスレスが行方不明になったという洞窟へ向かうが、そこにはフェイスレス2人の死体だけでなく、ライズの手下の死体までも転がっていた。さらに軍の貨物が持ち去られた形跡もあり、クレインはライズの手下の特徴を伝えて警戒を促し、残る一人の行方はフェイスレスの側で探ることになった。 さらにその後、フェイスレスからの指示でマザーから重要な研究を任されているという民俗学者アティラの手助けをする。調査が終わった後でクレインは、「疫病で世界が荒廃し…暗闇が地球を破滅させ…人が化け物となり…人類が魂と肉体の破滅に襲われる時…究極の犠牲精神を持った1人の男が、光の慈悲を受け入れるであろう。彼のもとに降臨する太陽の神は、我らに語り掛けるのだ。その声は光でもあり癒しでもある。そして死への入り口を通り新しい命を持ち込む。」という予言をアティラから聞かされる。翌日、アティラのもとへ向かうと、彼はクレイン宛てに、用途不明のコードが記されたメモを残してマザーの邸宅の地下で自殺していた。戸惑うクレインにフェイスレスは、アティラは予言を誤って解釈し自害したのだと伝えた。 そして間もなく侍者からの連絡で、ライズの手下らしきグループが穀物倉を占拠したとの情報が入る。以前に行方不明になっていたフェイスレスの一人オルカンもそこに監禁されているかもしれないという。戦いの末ようやく彼を見つけるが、拷問を受けて瀕死の状態だった。オルカンは、彼らの狙いは治療法だが開け方がわからなかったことを話し、最後に灯台と繰り返しながら息絶える。クレインは灯台に向かうが、その途中、レナからの無線でタワーの1フロアが全滅しかねないことが伝えられる。辿り着いた灯台の最上階にはカーンがおり、部下と無線で連絡を取り合っていた。彼こそがライズの残党のボスであり、治療薬を奪うためにこの土地にやって来たのだった。そして彼の部下のグループがマザーを追っていること、ダムにその入口があることが判明する。だが部下がクレインを狙って撃ったロケット弾によって灯台は崩壊し、カーンは転落死してしまう。クレインはわずかな小瓶を確保した後、ライズの残党の待ち伏せをかわしながらダムへと急ぐ。 ダム内部はフェイスレスたちの死体が転がる悲惨な状態だったが、マザーは無事だった。クレインが彼女の元へたどりつくと、彼女は仮面を外し、ボラタイルの顔を露にする。マザーの正体は、ミストの元となる薬品によって人格を保ちながら転化した女性であった。マザーはクレインこそが予言の中に語られる人物だとして協力を求める。クレインはマザーの正体に慄きつつも、ただ友人のために薬が欲しいだけだと、その頼みを断る。しかしマザーは、薬など存在しないこと、ミストを吸い込んだ者はいずれ自分のようなモンスターになること、唯一の希望は軍が残した実験的なフェイルセーフ(核弾頭)で一帯を浄化することだとクレインに告げる。クレインはマザーを拒絶するか、協力するかの選択を迫られる。
クレインは小瓶を持ち帰ることに拘り、マザーを罵る。マザーはクレインに失望し、その液体をクレインの口に無理やり含ませる。 マザーは人々を救えなかった怒りをクレインに向けると、彼を下の階に突き落とし襲い掛かる。マザーの幻覚に苛まれながらも戦うクレインだったが、やがて体に異変が起こる。「思っていたより早い」とつぶやくマザーにクレインは素手で殴りかかる。ついにマザーを倒したクレインは、不吉な未来を予言のように語る彼女の首を両手で掴み、引きちぎる。そして床に落ちた薬の小瓶を拾い上げ、ふらつく足で出口へ向かう。 クレインは錯乱しながらもダム内部の通路を進むが、幻聴らしきマザーの声が頭の中で語り続ける。その声に必死に反論しながら、レナに薬を持ち帰ると連絡するが返事はなく、彼は一方的に話し続ける。やがて地上に出ると、そこは夕暮れ時の見覚えのない公園で、周囲には民家やビルが立ち並び、道路には車が走り、目の前では親子連れが遊んでいた。 ふとこちらを見た子供が悲鳴を上げる。何が起こっているのか分からないクレイン。自分の手を見ると、もはや人間のものではなくなった両腕が太陽の光で焼け爛れていた。 そこで画面がフェードアウトし、ボラタイルの叫びが響き渡る。
犠牲を出すしかないと判断したクレインは、「太陽の神を目覚めさせる」と語るマザーに協力することを決める。 マザーの目的は、夫であるアミール大佐が残した核弾頭を起動し、数千もの命と引き換えにハランウィルスを死滅させることだった。 しかしマザーは起動用のコードが分からないために遂行できないのだという。クレインはアティラのメモに書かれた数字が、そのコードであることに気付き、アティラにコードを託したアミール大佐の意図をマザーに伝える。 判断を誤らないようマザーに念押しされながらクレインがコードを入力すると、核弾頭が起動しカウントダウンが始まる。 そこで画面がホワイトアウトし、核弾頭の起爆に成功したことが示唆される。 システムバギーこのDLCにおける最大の新要素。物語の序盤に盗賊から奪い取った代物。市内よりずっと広い郊外は徒歩で移動できる広さではないため、クレインはこのバギーを利用して移動することになる。 本編との共有要素主人公のレベルやスキル、アイテム、お金等は本編とすべて共有。一方でマップが異なるため、クエストはザ・フォロイング独自のものになっている。 登場人物タワーの生存者
ハラン郊外の生存者
敵化け物(Freaks of Nature)軍の化学兵器によって突然変異した強力な感染者。ストーリークエストには関係ないが、ボス扱いなので一定距離まで近づくと画面上部に名前とヘルスゲージが表示される。
エディションエンハンスト・エディション『ダイイングライト:ザ・フォロイング・エンハンスト・エディション』は、本編とザ・フォロイングに加え
が含まれている[1]エディションである。なお、こちらはパッケージ版、ダウンロード版共に発売されている。 ダイイングライト ディフィニティブエディション『Dying Light: Definitive Edition』はメインとなる4つのDLCと22種類のバンドルを収録し、すべてのコンテンツを1つにまとめた「Dying Lightの究極版」である[2]。 出典
関連項目外部リンク
|