ジレンマ (ネリーの曲)
「ジレンマ」(Dilemma)は、ラッパーのネリーが、ケリー・ローランド(当時デスティニーズ・チャイルド所属)をフィーチャリングのリードボーカルとして迎え、デュエット共演したシングル。ネリーの2ndアルバム『ネリービル』(Nellyville)からの3枚目のシングル、ケリー・ローランドのソロとしてのデビュー・アルバム『シンプリー・ディープ』(Simply Deep)の先行シングルとして2002年6月に発売された。 「ジレンマ」は全米で10週第1位のチャートを記録するミリオンセラーの大ヒットとなり、複数の国の音楽チャートでも第1位を記録。それにより「ネリー」の名は世界的なものとなり、第45回グラミー賞のラップ部門でも最優秀ラップ・コラボレーション賞を受賞した[1][2][3]。 ケリーが口ずさむ「アイ・ラヴ・ユー」「アイ・ニード・ユー」といったバート・フレーズは、パティ・ラベルの1983年のアルバム『アイム・イン・ラヴ・アゲイン』(I'm in Love Again)からの2ndシングル「ラヴ、ニード・アンド・ウォント・ユー」(Love, Need and Want You)から来ている[3]。サンプリングされた原曲「ラヴ、ニード・アンド・ウォント・ユー」の要素を生の女性ボーカルにしたいと考えたネリーは、2001年にデスティニーズ・チャイルドの全米ツアー「トータル・リクエスト・ライブ・ツアー」(Total Request Live Tour)を彼女らと共に回った頃から親しくなっていたケリーに新曲のデュエットボーカルを依頼し「ジレンマ」が完成した[4][3]。 公式リミックス
ミュージック・ビデオネリーとケリーは、ミュージック・ビデオでも共演し歌詞世界を表現しているが、「ジレンマ」のケリーのパートの元となった「ラヴ、ニード・アンド・ウォント・ユー」(Love, Need and Want You)のオリジナル歌手のパティ・ラベルが、ケリーの母親役としてカメオ出演している[3]。 続編「ゴーン」ネリーとケリーは「ジレンマ」の大ヒットの後も、「ジレンマ」の歌詞世界(彼氏のいる女性との恋)の続編的ニュアンスの2011年のシングル「ゴーン ~ ジレンマ pt.II」(Gone)でも再共演した[5]。「ゴーン」は2010年のネリーの6thアルバム『5.0』(5.0)に収録されている[5]。ネリーは再共演したケリーについて、「ケリーは俺にとって妹みたいな存在だけど、同時に俺は彼女の大ファンでもあるのさ」とコメントしている[5]。 受賞・ノミネート
カバー大ヒットした「ジレンマ」には数々のカバーがあるが[3]、主だったものを以下に記す。 日本語カバーRIRIとJP THE WAVYによる日本語カバーが、RIRIのEP「Summertime EP」(2019年5月22日発売、AICL-3629)に収録されている。また、発売に先立つ2019年5月15日には同曲が先行配信シングルとして配信されている[7] 脚注参考資料
外部リンク |