シーザー・ペリ
シーザー・ペリ(César Pelli、1926年10月12日 - 2019年7月19日)は、アルゼンチン出身のアメリカの建築家。「ペリ・クラーク・ペリ・アーキテクツ」代表。 概要設計事務所は、イェール大学で有名なアメリカ合衆国コネチカット州のニューヘイブンに本部がある。1980年代のポストモダン建築の時代に一世を風靡したペリのそのデザインは、曲線を描くファサードの多用や金属素材の印象的な使用で知られている。また、世界有数の高さを誇る超高層オフィスビルの数々や都市のランドマークとなる建築物の設計などを手がける事でも知られる。 ペリは1926年にサン・ミゲル・デ・トゥクマンで生まれ、サン・ミゲル・デ・トゥクマン国立大学で建築を学ぶ。1949年に同校を卒業した後[1]、1952年アメリカ合衆国に移民し、イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校で学んだ。1964年にはアメリカの市民権を得た。彼の建築家としての輝かしいキャリアは1954年から10年間勤めた[1]エーロ・サーリネンの建築設計事務所での勤務からはじまっている。また彼は教育者でもあり、1977年にイェール大学建築学部の学部長に任命され、1984年までその任を果たしている。若い建築学生たちに向けて書いた著書『Observations for Young Architects』もある。 1991年、AIA(アメリカ建築家協会)は、ペリをアメリカで最も影響力のある存命中の建築家10人の一人に選定した。ペリは多くの建築賞を受賞しているが1995年にはAIAゴールドメダルを受賞し、建築の理論と実践のうえで影響を残し続ける数多くの重要な作品を残したことが評価された。 ペリの有名な作品は、マレーシアの首都クアラルンプールにある一時は世界一の高さを誇ったペトロナスツインタワーや、ニューヨークのワールドフィナンシャルセンター、ニューヨーク近代美術館増築、カーネギーホールタワー、香港の香港国際金融中心などが上げられる。また、ペリは日本でも羽田空港第二ターミナルビル、愛宕グリーンヒルズ、日本橋三井タワー、中之島三井ビルディング、NTT新宿本社ビル(現在のNTT東日本本社)、国立国際美術館、大阪歴史博物館、シーホーク ホテル&リゾート(現在のヒルトン福岡シーホーク)、倉吉パークスクエア、あべのハルカス、麻布台ヒルズなどを手がけている[2]。 2019年7月19日、コネチカット州ニューヘイブンの自宅で家族に見守られながら死去、享年92歳[3]。遺作となった麻布台ヒルズは死から4年後の2023年6月30日に竣工した[4]。 経歴
主な建築
著書
脚注
関連項目外部リンク |