シークレット・ストーリー

『シークレット・ストーリー』
パット・メセニースタジオ・アルバム
リリース
録音 1991年秋-1992年冬
ジャンル ジャズフュージョンワールドミュージック
時間
レーベル ゲフィン・レコード
プロデュース パット・メセニー
専門評論家によるレビュー
パット・メセニー アルバム 年表
クエスチョン・アンド・アンサー
(1990年)
シークレット・ストーリー
(1992年)
ゼロ・トレランス・フォー・サイレンス
(1994年)
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シークレット・ストーリー』(Secret Story)は、1992年にリリースされたパット・メセニーのアルバムで、1993年にグラミー賞のベスト・コンテンポラリー・ジャズ・アルバムを受賞した。すべての音楽がメセニー(1曲で共同クレジット)によって作曲されており、彼の最も野心的かつ成功したスタジオ・アルバムの1つであり、ジャズロックワールドミュージックの要素を統合している。演奏面では、カンボジア・ロイヤル・バレエのピン・ペアト・オーケストラ、ロンドン管弦楽団とその指揮者ジェレミー・ルボック、カンボジア王宮の合唱団、トゥーツ・シールマンスライル・メイズとのコラボレーションが含まれている。

背景

オープニング曲「アバヴ・ザ・トゥリートップス」は、カンボジアのスピリチュアル・ソングをアレンジしたもの。「アントニア」などの他の作品は、東ヨーロッパの影響を受けている。日本のピアニストにして歌手である矢野顕子が「アズ・ア・フラワー・ブロッサムズ」に参加し、アルバムで唯一の共作クレジットを獲得している。矢野はそれ以前にも、1991年のアルバム『LOVE LIFE』の「いいこ いいこ(GOOD GIRL)」「愛はたくさん(LOTS OF LOVE)」「LOVE LIFE」や、2曲のメセニー・カバー、『WELCOME BACK』(1989年)の「“It's For You”」(メセニーはアルバムのその他2曲でも演奏がフィーチャーされている)と『SUPER FOLK SONG』(1992年)の「PRAYER」で、メセニーとコラボレーションしていた。アルバムのオーケストラ・アレンジはジェレミー・ルボックが行った。

メセニーはコンサート・ツアーで『シークレット・ストーリー』を取り上げ、ニュージャージー州ニューブランズウィックでのライブ・パフォーマンスがビデオとして録画され発売されている。『シークレット・ストーリー・ライヴ』と呼ばれるこのフィルムは、2001年にDVDで再発された。

このアルバムは、1995年12月1日にRIAAによってゴールド認定された[4]

反響

オールミュージックのレビュアーであるトム・ジュレックは、アルバムに星4.5を授与した[1]

リマスター

2007年9月、アルバムは、大幅にレタッチされたミックスと、同じセッションからの5つの未発表曲のボーナスCDとともに再発された。リマスターはWEAとノンサッチ・レコードから発売された。

収録曲

全作曲: 特記以外はパット・メセニー
#タイトル作詞作曲・編曲時間
1.「アバヴ・ザ・トゥリートップス - "Above the Treetops"」 特記以外はパット・メセニー
2.「フェイシング・ウエスト - "Facing West"」 特記以外はパット・メセニー
3.「カシードラル・イン・ア・スーツケース - "Cathedral in a Suitcase"」 特記以外はパット・メセニー
4.「ファインディング・アンド・ビリーヴィング - "Finding and Believing"」 特記以外はパット・メセニー
5.「ザ・ロンゲスト・サマー - "The Longest Summer"」 特記以外はパット・メセニー
6.「サンライト - "Sunlight"」 特記以外はパット・メセニー
7.「レイン・リヴァー - "Rain River"」 特記以外はパット・メセニー
8.「オールウェイズ・アンド・フォーエヴァー - "Always and Forever"」 特記以外はパット・メセニー
9.「シー・ザ・ワールド - "See the World"」 特記以外はパット・メセニー
10.「アズ・ア・フラワー・ブロッサムズ - "As a Flower Blossoms (I Am Running to You)"」(パット・メセニー、矢野顕子) 特記以外はパット・メセニー
11.「アントニア - "Antonia"」 特記以外はパット・メセニー
12.「ザ・トゥルース・ウィル・オールウェイズ・ビー - "The Truth Will Always Be"」 特記以外はパット・メセニー
13.「テル・ハー・ユー・ソー・ミー - "Tell Her You Saw Me"」 特記以外はパット・メセニー
14.「ノット・トゥ・ビー・フォーガトゥン - "Not to Be Forgotten (Our Final Hour)"」 特記以外はパット・メセニー

付記

  • 2007年のデラックス・エディション再発盤のボーナスCD。小冊子とパッケージのボーナス・ディスクの2〜4曲目の番号表記が間違っている。以下のトラック・リストが、ディスクに表示される通りのもの[5][6]
ボーナス・ディスク
全作曲: パット・メセニー。
#タイトル作詞作曲・編曲時間
1.「バック・イン・タイム - "Back in Time"」 パット・メセニー
2.「ルック・アヘッド - "Look Ahead"」 パット・メセニー
3.「アンダースタンディング - "Understanding"」 パット・メセニー
4.「ア・チェンジ・イン・サーカムスタンス - "A Change in Circumstance"」 パット・メセニー
5.「アズ・イフ・イット・ワー・ジ・エンド - "Et si c’était la fin (As If It Were the End)"」 パット・メセニー

パーソネル

テクニカル

受賞歴

グラミー賞

受賞年 カテゴリー
1993 ベスト・コンテンポラリー・ジャズ・アルバム

脚注

  1. ^ a b Jurek, Thom (2011年). “Secret Story - Pat Metheny | AllMusic”. Musical review. AllMusic. 2011年7月19日閲覧。
  2. ^ Larkin, Colin (2007). Encyclopedia of Popular Music (5th ed.). Omnibus Press. ISBN 978-0857125958 
  3. ^ Cook, Richard; Morton, Brian (2008). The Penguin Guide to Jazz Recordings (9th ed.). Penguin. p. 995. ISBN 978-0-141-03401-0 
  4. ^ Gold & Platinum - RIAA”. RIAA. 19 May 2017閲覧。
  5. ^ Pat Metheny – Secret Story”. Discogs. 14 September 2017閲覧。
  6. ^ Secret Story by Pat Metheny”. Nonesuch Records. Nonesuch Records. 4 October 2017閲覧。
  7. ^ Pat Metheny - Secret Story”. Musical review. Discogs.com. 2014年5月9日閲覧。