『シャドウズ・イン・ジ・エアー』(Shadows in the Air)は、スコットランドのミュージシャンのジャック・ブルースが2001年に発表した、ソロ名義では12作目のスタジオ・アルバム。
解説
ブルースは本作の方向性を「ラテンから影響を受けた音楽」と説明しており、クリームの「サンシャイン・オブ・ユア・ラヴ」と「ホワイト・ルーム」のリメイク[注釈 1]はサルサ風のアレンジが施された[3]。
「アウト・イントゥ・ザ・フィールズ」はウェスト、ブルース&レイングのデビュー・アルバム(1972年)[3]、「ボストン・ボール・ゲーム1967」と「ヒー・ザ・リッチモンド」はブルースのソロ・アルバム『ソングス・フォー・ア・テイラー』(1969年)の収録曲のリメイクである。
本作の収録曲の数曲をブルースと共作し、共同プロデューサーも務めたキップ・ハンラハン(英語版)は、1983年のセカンド・ソロ・アルバム『デザイアー・デヴェロップス・アン・エッジ(英語版)』でブルースをゲストに起用し、以後も共演を繰り返してきたミュージシャンである[7]。彼はブルースの次作『モア・ジャック・ザン・ゴッド』(2003年)でも引き続きプロデュースに貢献した[8]。
Travis Dragesetはオールミュージックにおいて本作に5点満点中2.5点を付け「一部の曲はブルースが書き下ろした新曲で、6曲は彼の代表曲をトーンダウンしたリメイクである」と評している[9]。
収録曲
特記なき楽曲はジャック・ブルースとキップ・ハンラハン(英語版)の共作。
- アウト・イントゥ・ザ・フィールズ "Out into the Fields" (Jack Bruce, Pete Brown, Leslie West, Corky Laing) – 5:23
- 52ndストリート "52nd Street" – 3:59
- ハート・クェイク "Heart Quake" (J. Bruce, P. Brown) – 5:31
- ボストン・ボール・ゲーム1967 "Boston Ball Game 1967" (J. Bruce, P. Brown) – 2:01
- ジス・アンガーズ・ア・ライアー "This Anger's a Liar" – 3:21
- サンシャイン・オブ・ユア・ラヴ "Sunshine of Your Love" (J. Bruce, P. Brown, Eric Clapton) – 4:31
- ディレクションズ・ホーム "Directions Home" – 4:29
- ミロンガ "Milonga" – 4:53
- ダンシング・オン・エアー "Dancing on Air" (J. Bruce, P. Brown) – 4:02
- ウィンドウレス・ルームス "Windowless Rooms" – 5:08
- ダーク・ハート "Dark Heart" – 5:59
- ミスター・フレッシュ "Mr. Flesh" (J. Bruce, Kip Hanrahan, Vernon Reid) – 2:13
- ヒー・ザ・リッチモンド "He the Richmond" (J. Bruce, P. Brown) – 3:19
- ホワイト・ルーム "White Room" (J. Bruce, P. Brown) – 5:48
- サージ "Surge" – 1:58
参加ミュージシャン
脚注
注釈
出典
引用文献
- Shapiro, Harry (2010). Jack Bruce: Composing Himself: The Authorised Biography by Harry Shapiro. London: A Genuine Jawbone Book. ISBN 978-1-906002-26-8