『ザ・ガンマン』(原題: The Gunman)は、2015年に公開されたアメリカ合衆国・イギリス・スペイン・フランスの合作によるサスペンス映画。
監督はピエール・モレル、出演はショーン・ペンとジャスミン・トリンカなど。1981年にジャン=パトリック・マンシェットが発表した小説『眠りなき狙撃者』を原作としている。
ストーリー
ジム・テリアは元特殊部隊兵士の暗殺者の五十男。退役後は大企業に雇われ、表向きではコンゴ民主共和国で治安維持部隊として活動しつつも、裏では企業利益のために汚い仕事を請け負っていた。ジムは現地の病院で働くアニーと恋に落ちた。コンゴは内戦で崩壊の危機に瀕していたが、鉱山経営を行う大企業がコンゴで利益を上げ続けていた。コンゴの鉱業大臣はその大企業がコンゴの企業に対し公正ではない契約を結ばせていると批判した。利益の減少を怖れた大企業はジム等に大臣暗殺を命じる。作戦は、極秘裏に進めなければならず、また暗殺成功後コンゴを離れる手筈だったため、別れを告げることも出来ずアニーの前から姿を消す事に。
それから8年後、ジムは慈善団体の職員としてコンゴにやって来た。現地に井戸を立てようと尽力していたジムだったが突然何者かに襲撃される。
キャスト
※括弧内は日本語吹替[3]
- 元特殊部隊兵士の暗殺者。類まれなる身体能力を持つ。現在はコンゴ民主共和国で市民の安全を守る仕事に従事している。
- 現地の病院で働く女性。フェリックスの妻。
- ジムの同僚。投資で財産を築いている。
- ジムの海兵隊時代の親友。
- ジムの仲間。多国籍企業となった軍事会社の重役。
製作
2013年1月、本作を製作していたジョエル・シルバーがピエール・モレルを監督に迎えるために交渉に入ったと報じられた[4]。スタジオカナルが本作の製作費を全額出資し、2013年5月に開催された第66回カンヌ国際映画祭で本作の配給権を販売した[5]。
2013年5月、ハビエル・バルデムが本作の悪役を務めることが決まった[6]。6月には、レイ・ウィンストンとジャスミン・トリンカの出演が決まった[7]。
本作の主要撮影は2013年の春にヨーロッパ各地で行われた[8]。
2014年5月8日、オープン・ロード・フィルムズが本作の北米配給権を獲得した[9]。
興行収入
2015年3月20日、本作は全米2816館で公開され、公開初週末に502万ドルを稼ぎ出し、週末興行収入ランキング初登場4位となった[10]。
評価
本作は批評家から酷評されている。映画批評集積サイトのRotten Tomatoesには148件のレビューがあり、批評家支持率は16%、平均点は10点満点で4.4点となっている。サイト側による批評家の意見の要約は「スターの存在感で見えにくくなってはいるが、プロットは心に響かないし舞台設定も安直だ。『ザ・ガンマン』は50歳以上の俳優が主演を務めるアクション映画におけるグダグダの失敗作だ。」となっている[11]。Metacriticには41件のレビューがあり、加重平均値は39/100となっている[12]。CinemaScoreはB-となっている[13]。
出典
- ^ “ザ・ガンマン”. 映画.com. 株式会社エイガ・ドット・コム. 2022年10月12日閲覧。
- ^ a b c “The Gunman” (英語). Box Office Mojo. 2022年10月12日閲覧。
- ^ “ザ・ガンマン DVD”. 2016年3月24日閲覧。
- ^ Hunter, Craig (2013年6月16日). “Ray Winstone To Train ‘The Gunman’” (英語). The Hollywood News. https://www.thehollywoodnews.com/2013/06/16/ray-winstone-to-train-the-gunman/ 2015年11月12日閲覧。
- ^ Tartaglione, Nancy (2013年5月19日). “Cannes: Raft Of Buyers Target Studiocanal’s Sean Penn-Starrer ‘The Gunman’” (英語). Deadline.com. https://deadline.com/2013/05/cannes-raft-of-buyers-target-studiocanals-sean-penn-starrer-the-gunman-504045/ 2015年11月12日閲覧。
- ^ Fleming, Mike Jr (2013年6月5日). “Javier Bardem Pacts Pair: He’ll Star In J.C. Chandor’s ‘A Most Violent Year’ And Opposite Sean Penn In ‘The Gunman’” (英語). Deadline.com. https://deadline.com/2013/06/javier-bardem-pacts-pair-hell-star-in-j-c-chandors-a-most-violent-year-and-opposite-sean-penn-in-the-gunman-514340/ 2015年11月12日閲覧。
- ^ Fleming, Mike Jr. “Ray Winstone Has Sean Penn’s Back In ‘The Gunman’” (英語). Deadline.com. https://deadline.com/2013/06/ray-winstone-has-sean-penns-back-in-the-gunman-521512/ 2015年11月12日閲覧。
- ^ Kit, Borys (2013年1月28日). “'Taken' Director to Helm Sean Penn Thriller 'Prone Gunman' (Exclusive)” (英語). The Hollywood Reporter. https://www.hollywoodreporter.com/heat-vision/taken-director-helm-sean-penn-416134 2015年11月12日閲覧。
- ^ Fleming, Mike Jr (2014年5月8日). “Cannes: Open Road Acquiring StudioCanal’s ‘The Gunman’ With Sean Penn, Javier Bardem, Idris Elba And Ray Winstone” (英語). Deadline.com. https://deadline.com/2014/05/cannes-open-road-acquiring-studiocanals-the-gunman-with-sean-penn-javier-bardem-idris-elba-and-ray-winstone-722555/ 2015年11月12日閲覧。
- ^ Subers, Ray (2015年3月22日). “Weekend Report: 'Insurgent' Surges to $52.3 Million, 'Gunman' Bombs” (英語). Box Office News. https://www.boxofficemojo.com/article/ed679412740/ 2015年11月12日閲覧。
- ^ "The Gunman". Rotten Tomatoes (英語). 2015年11月12日閲覧。
- ^ "The Gunman" (英語). Metacritic. 2015年11月12日閲覧。
- ^ D'Alessandro, Anthony (2015年3月23日). “‘Insurgent’ $52.26M Opening Now 4% Off ‘Divergent’s Bow – Top 20 Final Actuals Update” (英語). Deadline.com. https://deadline.com/2015/03/insurgent-weekend-box-office-divergent-shailene-woodley-the-gunman-1201396216/ 2015年11月12日閲覧。
外部リンク