コンサルティング・ファームコンサルティング・ファーム(consulting firm)は、コンサルティングを行う企業。 企業経営への示唆や助言を行う経営コンサルティングの(1)戦略系(2)総合系 (3) IT系 (4) シンクタンク系 (5) 組織人事系 (6) FAS系 (7) 監査法人系のコンサルティングを指すことが多い。 用語の広がりによって、企業以外の個人向けの業態や、営業手法としてコンサルティングを取り入れる業態などがコンサルティング・ファームを自称している。「コンサルティング・ファーム」とは、元来の意味からコンサルティングのみで価値を提供する業態を指すため、IT系コンサルティングもコンサルティング・ファームとは呼べないという意見もある。だが、ITは企業経営の根幹となっているため、近年ではコンサルティング・ファームと見なすことが多い。 分類以下、分類と代表例。 戦略大企業の全社戦略やM&A、海外新規参入戦略など企業経営のトップレベルに関わる問題解決を担当する。 主なクライアントは日系・外資系の大手企業であるが、戦略におけるIT・デジタル化の重要性が増してきたため、本来は総合系ファームが手掛けていた領域に進出している企業もある[1]。 総合系人事戦略やM&Aなどの提案からITを中心としたシステム導入などの実行支援まで、幅広い業務を手がけているのが特徴である[1]。 なおこの分類のファームは、Big4(Deloitte、EY、KPMG、PwC)と呼ばれる世界4大会計事務所から派生したものが多々見られる。 国際会計事務所の集団会社
国際会計事務所を出自とするもの(※カッコ内は旧属事務所) 日本国内系経営コンサルティング
IT系IT戦略、ERP等のシステム導入のコンサルティングなどITを切り口に顧客のビジネス・経営に関わる解決策を提供するコンサルティングファーム[1]。
シンクタンク系シンクタンクは政策の提言を行う研究機関であり、官公庁向けのリサーチや経済調査などをしていたが、民間企業に向けたコンサルティングも行うようになった以降は、官公庁向けの案件から得られる収益よりも、民間企業のIT・経営コンサルティング事業から得られる収益の方が大きい企業もある[1]。そのため、狭義のコンサルティング・ファームではない。
組織人事労務コンサルティング・人事コンサルティングファームは、人事や雇用など労務関係の問題点を洗い出し、分析し、改善策を提案。人事や雇用に関するアドバイスや制度の見直しなどのほか、訴訟リスクを回避した就労規則の策定なども行う場合もある。 FAS系監査法人系多くの監査法人は、コンサルティングを提供している。そのため、コンサルティング・ファームの一種と言えるが、監査事業を主に行っているため、狭義のコンサルティング・ファームとは異なる。 その他イノベーション、新規事業、マーケティング、ウェブなど、さまざまな経営課題に特化したコンサルティング会社は存在する。
関連項目脚注
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